その日は土曜日、市の特定検診も始まって3週間目、外来はそこそこ混みながらも時間通りに終了、昼食も摂らずに後片付けをするスタッフ達にクリニックの事は任せ、愛車で飛び出して来ました。折しも世間の夏休みが始まって最初の週末、道路は渋滞だらけでした。
東名高速、小田原厚着道路経由、うんざりする渋滞に巻き込まれながらも何とか伊豆半島の根元、西湘南バイパスから真鶴道路に入るところ、ここが最後の渋滞です。目的地のホテルまでもう10km足らず、海も見え始め、スピーカーからはTUBEの曲が流れています。
ここまでで結構疲れた.....、空いていれば1時間ちょっとで来られるはずなのに、もう既に2時間経過、石橋まで渋滞2km? トロトロ動く中、ドアを開けて外の空気を吸い込みます。後ろの車へのサービス、バックミラーを見ると寝ていた子供を起こして珍しい光景を笑って見ています。
ようやく渋滞解消、あとホテルまで3km、小田原厚木道路は空いていたけれど覆面パトカーが多い所、速度はセーブでていました。東側は波も静かな素晴らしい景色、磯料理の看板にもグッと気持ちを抑えてラストスパートです。今日のホテルは映画のロケ地にもなりました。
午後3時過ぎに目的地のホテルに到着、結構疲れました。ホテルの駐車場は赤い跳ね馬でビッシリ、今日は完全にこのホテルをクラブで借り切り、しかも満室だそうです。あいにく僕は娘にも友人にもふられシングルユース、駐車場には最新型の458イタリアが結構たくさん。
チェックインを済ませ、僕の部屋に入りました。結構良い部屋、決して広くはないけれどアメニティがしっかりしていて、まず何とも気持ち良かったのがバスのお湯の出が良いこと、僕が足を伸ばせるバスタブにものの3分でお湯が満タンになる勢いでした。
ベランダからが海も見えます。聞くところによると、今夜は熱海の花火の日、ここから見えるのだそうです。今日は猛暑が一段落して結構涼しい、しかし天気はあいにくで、時折霧雨が降るような状態でした。荷解きをして着替えて下に降りて行きます。
実はこのホテルは映画「LOVE まさお君が行く!」のロケにも使われたのだそうです。僕は未だ観ていない......、ガーデンには立派なプールがあります。今日は結構涼しい、寒くないか? と思いきや、いざプールに入ってしまうとそれほど寒い訳ではありませんでした。
今日急いで来たのは豪華景品の水泳大会があると聞いたから。少しセブ島で泳ぎ込んで来ました。ここ最近泳ぐ事はあまりなかったから練習をしておきました。結果は.....? やはり元水泳部の人には敵いませんでした。そう、少し健康のためにも水泳復活を考慮中。
泳いだ後、結構疲れて小一時間、自分の部屋で昼寝をしました。実はここのところ、特定検診のまとめやクリニックのスタッフ募集の件でバタバタしていて、あまり睡眠時間を確保出来ていません。少し慢性疲労気味のよう。これはパーティが行われるレストランです。
結構グッスリ眠ってしまいました。寝過ごさなくて良かった! 集合時刻の7時前にスッと目が覚めました。これからパーティの始まり、1階の先ほどのレストランへ向かいました。もうすっかり準備はできているよう、入り口に大きなケーキが飾ってありました。
着席のフレンチフルコースディナー、割とカップルで参加するメンバーが多い中、僕は寂しいかな、独りぼっちです。娘にもふられました。何故か席は会長の隣、新年会の時も会長の隣でした。会長に気に入られているのかな♪ まずは会長の挨拶から始まりました。
さてディナーの始まり、ウェイトレスさんの説明でまずはアミューズから。こちらの名物生しらすだそうです。シークワーサ? 柑橘系の味付けでサラダ風に仕上げてあります。一口で入ってしまいます。でもこれからの料理が楽しみになるちょっとした演出。
前菜、穴子? のムース仕立、プチトマトとピクルスがつきます。食べるほど食欲が湧いて来るような不思議な感覚です。そう、僕の席の左隣は某車雑誌の記者の方でした。失礼をしてしまったので部屋まで戻って名刺を取って来ました。でもフェラーリじゃないから僕は載らない?
会食も和やかな雰囲気になって、ここらで隠し芸が披露されました。僕の仲良しの夫婦がプロ級の歌を披露しました。ピアノ伴奏に合わせ、事前にキーをチェックする作業もしていました。そして会長が......、知りませんでした。空手六段なんだって!?
外も陽が落ちだいぶ暗くなって来ました。こちらは熱海方面、きっと夜に熱海まで遊びに行く人もいるんだろうな? ちょっと僕はそれだけの体力が残っていません。ここはやや高台になっているので津波でも大丈夫そう、でも車は駄目になるだろうな?
セイゴのムニエル風、この辺で捕れる魚なのでしょうか? バター風味で白身魚のさっぱりした感じが優しく感じます。パンも配られ、バターを付けてこの料理のソースをつけて食べると最高! 結構パンをおかわりしてしまいました。焼きたてパンも美味!
そして本日のメインディッシュ、ヒレステーキのグリルです。殆どレア、僕自身は尋ねられればウェルダンにしてもらうことが多いのですが、今日のお肉は絶対にレアで正解、ソースも絶品でした。そんなボリューム感はなかったのに結構お腹一杯になりました。
切替会長曰く、熱海に花火を頼んでおいたから....。ウソでしょう? でも奇麗な花火が上がり始まりました。みんなベランダに出て観賞していました。ちょっと遠くて音もあまり聴こえませんが、夏だなぁ と言う気分に浸れます。今日はビールをグラス3杯ほど。
せっかく会長の隣に座っていたので向かい側のメンバーさんに頼んで2Shotで写真を撮ってもらいました。今まで3-4回並んで写真に納まってもらいましたが、僕の貴重なコレクションです。会長、もう少し待ってください、必ずフェラーリにまた乗りますから。
美味しい料理に少し控え目ながらアルコールも入りました。車談義も盛んに。隣に座られていた某車雑誌の記者さんともずいぶん話しました。彼はフェラーリの取材に来たのだから、ランボルギーニに乗っている僕が隣では宛が外れたのかも....。何故かこの雑誌には僕はあまり載ったことがありません。やはりFロードが一番多いかな? 今回の取材分は締切りが過ぎてしまったので来来月に掲載されるそうですが、切替会長の隣に座ってたので僕もだいぶ写るかな? この後、バーに場所を移して車談義の予定だったのに、不覚にもちょっと部屋に戻って横になったらそのまま熟睡してしまいました。やはり水泳が応えたかな? ちょっとここのところ疲れてもいました。さて翌日......。
朝、二度寝ではありますが気分よく目が覚めました。冷房はつけっぱなし、でも体調は良好でした。廻りは未だ寝ているみたい、遅くまで騒いでいたのでしょうか? ホテルはクラブで貸し切りでしたから。あいにく空は今にも泣き出しそうなどんよりとした雲に覆われています。
ホテルを出て振り返ったところ、駐車場で今日取材に来た知り合いの車雑誌記者に会いました。先生、早いですね? ホテルのスタッフに取次いであげました。この雑誌も出るのかな? ホテルの廻りには何もありません。海の方へ歩いて行く事にしました。
結構な距離、コンビニもなく、お土産屋さんは未だ開いていません。目の前にサーフィンが出来る海岸があり、サーファーの車を呼び込む駐車場のスタッフだけが一生懸命手招きをしていました。ありゃりゃ、少し雨も降って来ました。暑くはなく散策にはピッタリの気温です。
海岸に出てみました。結構な数のサーファーが。でも波はあまりありません。彼らも手持ち無沙汰、海の色も空と同じ鉛色でちょっとがっかりです。伊豆半島ももっと南下すれば大きな波の来るポイントがあったはず、昼間は海水浴客が来るのでしょうか?
小一時間歩いて来ました。昨日のプールには誰もいません。でもロビーにはメンバーさんがチラホラ、何時頃まで飲んでいたのですか? と尋ねると11時とか12時とか、あまり遅くはなかったみたい。女房に洒落たケースの老眼鏡を、娘には亀を象ったピアスをお土産に買いました。
ロビーに戻って新聞を読んでいると仲良しのメンバーも来ました。部屋で3時頃まで話しをしていた? 呼んでくれれば良かったのに、僕は爆睡でしたから。彼らとも逢うのは1年ぶりくらい、最近はフェラーリも手放し、ツーリングにもあまり来なくなっていましたから。
さて朝食が始まります。昨日と同じ席について、昨夜の人とまた車談義。朝食はサラダとフルーツのみがビュッフェスタイル、パンやソーセージ、ハムなどは各自配られます。いつもフルにビュッフェである僕には何となくもの足りない感じ、でも美味しいです。
ふと見るとクラブ結成30周年を祝って僕の知っている人から胡蝶蘭が送られていました。さすがは彼、高そうな胡蝶蘭だなぁ? 実は彼にも「来ないの?」と尋ねたのですが、そうやら他の用事があったようです。でもメンバーさんはだいぶ変わりました。
ゆっくりコーヒーなどを飲みながらいろいろな世間話しもしました。僕との仲良し夫婦二組は今日はベンツで来ている? この後のツーリングには行かずにホテルでゆっくりして温泉に寄って、帰りは横浜中華街で夕食、そこまで計画しているのだそうです。じゃぁ、また逢いましょうね。
さて荷物をまとめてチェックアウト、そして駐車場へ向かいます。こんなフェラーリ寿司詰め状態で、僕の車は駐車場の一番奥に置いてあります。だから出られるのは最後の方。各跳ね馬達の心臓に火が入り、ちょっと近所迷惑そうな音が鳴り響きます。僕も暖気を。
さて目指すのは箱根の博物館、そこに併設されるレストランでランチを摂って解散になります。あれ? 配られたプリントには道順は書いてあっても目的地の電話番号も住所もない、ナビに行き先登録が出来ません。参ったな....、はぐれたら迷子になってしまいます。
前の車に結構必死になってついて行きます。街中と山道だからそれほど飛ばす事はないけれど、ちょっと不安でした。例によって派手な車達の大行進に道行く人は足を止めて見入っています。こんな光景は久しぶりのような。そう、高速のPAで集合して解散することが多かったから。
途中ETCのない料金所がいくつかあって、助手席に誰もいない僕は結構苦労しました。正直なところ、ワインディングの山道は苦手、やや小ぶりのV8フェラーリの方がでかい12気筒より速いようです。直線では必死になりますが、まさかねずみ捕りはしていないだろうね?
小一時間走り、目的地の博物館へ到着、はぐれないで済みました。楽しい走行ではありましたが、景色を楽しむ余裕はありませんでした。途中霧が深いところもあってちょっと怖かったけれど。一応雑誌取材も意識して、フェラーリではない僕は駐車場の端っこに車を停めました。
全員の到着を待って博物館へ入ります。確保してあった駐車場はほぼ満杯、約20台のフェラーリで埋め尽くされました。今日は8割方が赤い車、他白と黒と僕の黄色があるだけ。やはり.....、やはりこのクラブでお世話になるためにはフェラーリを手に入れなければ、改めてそう思いました。
どうやらいろいろなものを展示する博物館みたい、絵画あり、車あり。庭は奇麗に手入れされ、向こうには小さな滝もありました。本当は展示物をゆっくり見て回りたい気持ちもありましたが、直ぐにレストランへ集合、各自オーダーします。未だあまり空腹になっていないのだけれど。
一人きりの僕は皆さんにも食べてもらおうと大きめのフレンチフライ(ポテトフライ)も頼みました。そうしたら廻りのみんなも同じものをオーダーして、結局食べ切れずに余ってしまいました。しかしアンチョビとガーリックの利いた大人の味のフレンチフライはなかなか旨い!
僕のメインディッシュは自分で手巻きで作るタコスのセット。20食限定と言うクラブハウス風のサンドウィッチはあっと言う間に売り切れとなってしまいました。辛うじてタコスは食べ尽くしましたが、ポテトはだいぶ余りました。30分でランチは終了です。
土産物屋さんがあり、少し見てみました。楽しそうなものがたくさん。でも実は今日はこれから車を工場へ持って行き車検に出す予定、だから手荷物が増えるのは困ります。先ほど家族には土産を買ったのでこれで勘弁してもらいましょう。クラシックカーが展示されています。
その後駐車場で雑誌社のカメラマンが集合写真を撮って解散となりました。楽しめました。この後、東名に入り帰路へ。途中海老名SAで集合の予定だったのですが、SAの表示に満車とあり、先頭の車が寄らずに真っすぐに行ってしまったので、ぼくもそのまま直進、工場を目指しました。