診療が終わってから出掛けました。今日も結構寒い。店に着くとまずはWaiting Roomでしばし案内されるのを待ちます。窓の外はテラス席、確かに春や秋はあそこでランチでもとるのは良いかも知れない。しかし今日みたいな日は到底無理だな? 時間がかかる時はここで食前酒が出ますが、今日は間もなく部屋に案内されました。
今日は個室をReserveしてあったのです。まず主役を真ん中にして、僕は端っこで良いよ。全員無事に着席、メニューはもう初めから頼んであります。やはり鮑の塩釜蒸しのついたコースで。この店も久しぶりだね? やがて本日のシェフが入って来て挨拶をします。まずはビールで乾杯しましょう。11年も御苦労様でした!!
もう鉄板は熱くなっているみたい。みんなは取りあえずビール、一人はアルコールは一切飲まないので冷たい烏龍茶、そしていつもよく飲む一人が今日はアップルジュース、風邪を引いているとのこと、確かに風邪の患者は多いけれど、体調管理も仕事の一つだぜ? ちょっと厳しいようだけれど、やはり仕事に責任を持ってもらわなければ。
そして僕はこれ、ノンアルコール・ビール。まぁそれなりに飲んだ気にはなります。アルコールが僅かで、1-2本なら大丈夫と言う奴と、全くノン・アルコールで何杯飲んでも車の運転に影響ないものとあるようです。今日のは全くノン・アルコールのビール。まぁ、今日は僕は脇役、運転手、雰囲気だけ味わえれば良しとします。
あれ? あまり泡が立たないみたい。で、取りあえずみんなにはビールが注がれ、乾杯の準備が出来ました。もし僕が飲めるなら、恐らくはシャンパンでも頼んだのでしょうけれど、まぁこれで行きましょう。あまり挨拶が永いとみんなお腹が空いているだろうから、サッと彼女への感謝の言葉を述べて、カンパーイ!
乾杯が終わって、11年もの間クリニックに尽くしてくれた彼女へ院長からのプレゼント。彼女もモノグラムなら何でもOK、前回のpuppy on Ginburaの時に銀座のルイ・ヴィトン本店で買って来たバッグをこの場で手渡す事にしました。Surpriseのために店に頼んでこっそり車から降ろし、乾杯の時に持って来てもらうよう頼んでありました。
お店のスタッフが本当にタイミング良く、そして巧く見えないようにそ~っと持って来てくれました。さすが! 慣れてるね♪ ずいぶん下見を繰り返して吟味したのですよ。昨年暮れの新作、しかも! このサイズはなかなかないはず、街中で同じデザインでかぶったって、サイズで勝てるよ。ちょっと箱を開けて肩からかけてもらいました。似合うよ!
プレゼントには彼女も本当に喜んでくれたようです。大事にしてね。さぁ! 食事が始まります。まずは前菜ですが、今日は最初からフォアグラのソテーです。それもこれが一人前、なかなかのボリュームでしょ? またこれにかかっているソースが美味しいのです。あれ? 約1名、フォアグラが食べられない? 人生だいぶ損しているよ。
フォアグラが食べられない人には別の前菜メニューが用意されていました。カワハギのお造り? これもまた美味しいけどね。僕は味見は出来ませんでしたが。、ソースは肝のソース? じゃぁやっぱり肝臓じゃん。それなら食べられる? それまた不思議な現象ではありますが、まぁ折角の楽しい日なのだから、充分に楽しんでください。
さて今度は本日のセミ・ファイナリスト、鮑の塩釜蒸しです。これまたこの店の名物料理。人数分用意されて来ました。いつぞやは貝が食べられないと言う某スタッフも、今や僕の方針に洗脳されて、今は食べられるようになりました。そう、食わず嫌いなんて人生だいぶ損する結果になるよ。さて鉄板も暖まり、いよいよ料理の始まりです。
昆布は北海道産だそうです。鮑も昆布を食べるそうな。ウニだけではないのですね? 自分が食べる食べ物の上に敷かれて焼かれるなんてちょっと皮肉? レモンを乗せて熱くなってくると、可哀想に鮑は苦しそうにもがいて動き出します。結局一番残酷なのは人間なのか?「今日の素材です」なんて晒し者にされる生きたままの魚の気持ちは?
そんな鮑が料理されている間にスープが運ばれて来ました。キノコのポタージュスープ、割とさっぱり目の味付けでした。これも何となく量が足りないような。もう少し大きなボウルに入れてくれても良さそうなものですが、少し足りないくらいに押さえ込んでジラすのが相手方の手段でしょうか? スプーンで5-6回すくうともう終わり。
いよいよ鮑が蒸し上がりました。つい先ほどまで生きていたのに....。今日も各人一人1ヶずつ。かつてはスライスしたものをシェアしていた時期もありましたが、ここ最近は丸ごと1ヶ出て来るようです。鮑はなかなか取れない? いいえ、鮑はたくさん取れるのですが、高値を維持するために出し惜しみしていると聞いた事があります。
半分生みたいなレア状態で仕上がっています。この料理が食べたくて一番上のコースにしました。ナイフで楽に切る事が出来ます。またこの甘酸っぱいソースが美味しい、後から出て来るパンにつけて食べると最高です。今日はこの後、肝の部分も焼いてくれました。さすがにこれは食べられない人も。僕は大好物です。
ビールも飲み終わり、ワインのリクエストがありました。僕は飲めないけれど.....。僕もワインは詳しくありません。だから格好つけることも出来ない。そんなときは素直にソムリエに任せれば良いのです。でもワインリストに書いてある文句、少し辛口だとか、口当たりが爽やかとか、サラッと軽いとか、そんな表現も参考になります。
さて、本日のメインイベント、今日はこのお肉を焼きます とお披露目です。今日はみんなの希望に合わせてサーロインとしました。僕は本当はフィレの方が良いのですが、若い人が主役だから。脂も程よく乗った柔らかそうなお肉です。焼き方は? と聞かれてみんなミディアムレアからミディアム、僕ともう一人がウェルダンとのオーダーでした。そう、僕は最近はずっとウェルダンです。
良い音を出しながら焼かれて行きます。正直なところ、このステーキ2枚をナイフとフォークを使って一人でも食べられそう。だいたい一人120g見当、塩や胡椒が丁寧に振りかけられます。これまたまるでショーのよう。そして如何にも切れ味の良い大きなナイフでサイコロ状に切られて行きます。まずはディアムレアの人から供されます。
こちらは僕のウェルダン、スライスオニオン、ガーリックチップ、粒胡椒、わさびが添えられます。更に生醤油とポン酢が別のお皿に。まずは何も付けずに肉そのものの味を楽しみます。わさびは脂っぽさが消されさっぱりした味に。僕は粒胡椒を付けて食べるのが一番好きです。醤油やポン酢を付けるのは何となくもったいないのでちょっと味見だけでした。
そしてサーロインの端っこの脂身をカリカリに焼いて少しずつ出してくれます。これは初めから鉄板の上で醤油で焼き上げます。ヘラで脂を絞り出すようにして、本当にカリカリになるまでよ~く焼き上げます。決してしつこくは感じない、口の中でサラッと溶けてしまうような感じに仕上がります。何とも香ばしい香り。
そしてこれもこの店での大いなる楽しみ、ガーリックライスです。何回も繰り返しになりますが、この店のガーリックライスは油が殆どなし、サラッとした、お箸で普通に食べられるご飯で、漬け物が特に似合います。他にリゾットやそうめんが頼めるのですが、今日は全員がこの最高のガーリックライスをオーダー。
ちょっと量的に少ないような気がしないでもないのですが、もうちょっと食べたいと言うところで止められてしまうのが却って良いのかも。あいにく季節ではないようで、僕の好きな牛蒡の漬け物は出て来ませんでした。みそ汁は赤出し、今日はシジミでした。やはり油っぽい料理の後はシジミで肝臓を庇護するのが昔からの知恵のようです。
食事も終わり今度はデザート・タイム、あるスタッフにとってはこれからが本番? 席を2階のデザートコーナーに移します。これはそこの天井を移した写真。ここは旧家を移設して出来上がった建物、木の梁がむき出しですが良い雰囲気を醸し出しています。デザートメニューが出され、ああでもない、こうでもないの大論争が始まります。
これが店の外観、奇麗にライトアップされています。手前は個室になっているよう。恐らくは有名人がお忍びで来るところ? 美味しかったね。11年も勤めてくれた彼女に感謝の意を込めて御馳走しました。来たのは恐らく3年ぶりだけど、やはり美味しかったね? また来ようね♪
帰りの車に乗り込む直前、奇麗な夜景が見えました。この店は高台にあり、最後のデザートの席で少人数であればこの夜景が見える席に座らせてもらえますが、今日は大人数だったために奥のソファ席でした。これから全員の家を廻って、一人ずつ落として行きます。満足してくれた?