2013年の夏休み、唯一長期の休みが取れるこの時期にフィリピンのスービックに初めて出向きました。初めて訪れる地はやはり緊張と同時にワクワクするもの、また新しい発見がないかとの期待を抱いて出掛けました。昨年のプエルトガレラはきれいな街並みと洗練された美味しい食べ物、更に青いきれいな海があり魅力的なところではありましたが、一方で街は小さくすぐに飽きてしまいそうに感じて、移住の地には適さないと考えました。さて今回新たに見に行くビーチリゾート、どんなところなのか? レポートを御覧ください。
実は、今までクレジットカードの支払いでJALのマイレージが溜まっていたのですが、それが突然中止になりました。理由は聞かされていない、ただ「出来なくなった。」との知らせだけでした。そんなカードは利用価値があるのかどうか? 今回は自腹でDELTA航空の席を取りました。自分で飛行機代を払うなんて久々、これでDELTA航空は2回目、しかし機材は747!
成田空港は第一ターミナル、あまり慣れません。確かにDELTAも良いのだけれど、唯一の欠点が帰りの便、マニラをかなり朝早く出るので、殆ど前日から寝ることが出来ません、そしてホテルを未だ暗いうちに出て来なければなりません。午後の便があれば最高なのですが、成田からまたアメリカまで行くわけですから。
ビジネスクラスは747の2階席、コンパートメント風になっていてフルフラットになるシートなのです。だから帰りは朝が早過ぎると文句を言いましたが、実は恐らく爆睡状態で帰って来られるのが或いは利点なのかも知れません。ちょっと狭苦しいけれど楽です。今日も定刻にハッチが閉まりました。もちろんCAはアメリカ人です。
いよいよ離陸、時間通りです。機内放送ではいかに乗客の安全を重視しているか、と言う説明がしつこいほど繰り返されます。今日も仕事をして出てきました。夏休み前の駆け込み受診、更に他のクリニックが閉めているところを診療していたので、正直、疲れ気味です。飛んでる最中はやはり爆睡状態になるかも。
水平飛行になってすぐに機内食が出されました。JALのように和食や洋食から好みをセレクトすることは出来ませんがなかなか豪勢、フィリピンではステーキは恐らく食べられないだろうからちょうど良いかも。さすがにフルフラットは楽ちん、いつの間にか深い眠りについたようです。目覚めたらマニラ、の予定だったのですが……。
飛行機の変なエンジンの音で目が醒めました。窓の外を見ると瞬時に判りました。これはフィリピンじゃない、台湾だ! それにこの異常な高度の低さ、ただ事じゃない!! 半分パニックになっていました。機内放送は何もない、だけどまたそのまま眠っちゃったみたいです。何だったんだろう? でもマニラには無事に着きました。
翌朝、ホテルで朝食です。昨日は移動だけ、昨年と同じホテルを取り、昨年のプエルトガレラに行く際に良くやってくれたドライバーを指名して、今日スービックまで一挙に行く計画を立てました。ホテルは1泊だけ、そして帰りに2泊するつもりでした。良かったドライバーにも会えました。しかし……、その後の展開は全然話が違うものでした。
何とこのホテルは方針変更で空港以外の送迎は外注に出すと決めたのだそうです。だから僕のお気に入りのドライバーの運転でスービックに出向くことは適いませんでした。がっかりです。そして更に悪いことに、その外注と言うドライバーの酷いこと、この雨の中をちんけな日本車で130km出して走ります。お前…、そんな車間距離詰めてどうすんだよ?
「別に急ぐ旅じゃないからゆっくり安全に走ってくれよ。」何回このドライバーに言ったことか? 結構強い雨が降っているためにフロントガラスを見てもはっきり前が見えません。ハイドロ・プレーニングを後部座席に座っている僕ですら感じるような走り方、ここで事故って僕が死んだりしたら夕方7時のニュースに出ちゃうだろうな? そんなことを考えていました。
そして更に酷いことが、こいつ、何と居眠り運転しやがって、僕は大声を上げました。「Hey! Were you sleeping!?」 高速道路でガードレールに向かって真っ直ぐ突き進んで行ったこのくそドライバーはハッ!と眼を醒まし、慌ててステアリングを戻していました。後に車を降りてから確認したのですが、この車のタイヤはすり減ってツルツル、こんなので時速130km? ゾッとしました。
更に更に! こいつは高速を降りてからホテルまでの道順を把握していません。途中車を停めては通りがかりの人に道を尋ねること4回、車を降りて店の店員に尋ねることも。預けておいた高速代の残りも返さない。帰りの高速代だ? そんなこと聞いていねぇ! フィリピンじゃ帰りの高速代も客持ちかい? もちろんドライバーへのチップはなし、通常だったら千円くらいのチップは弾んだのに。
更に! 車を降りてから気付いたのですが、僕はこの車にサングラスを忘れてしまいました。マニラのホテルに電話して問合せたところ、そんなものないって。今後もこの会社を使い続けるなら、このマニラのホテルはもう利用しません! 丸投げはしょうがないにしても、もう少しまともな会社に委託しろよ! 結局高速を降りて1時間以上も右往左往、せっかく昨年確保した足を失うことに。もう最悪!
ここはそれほど高いホテルではありません。でもWebで探したところ、スービックで耐えられそうなホテルは3-4軒しかありませんでした。結局このホテルをツーリストに指名、ちょっと街道から引っ込んだところにあるのですが、ビーチまでは近そう、受付のスタッフはもの凄くFriendlyでした。宿泊客は西欧人が多いみたい、そう考えれば良いChoiceだったのかも。
部屋は値段から考えればこんなものかな? まぁ3泊ここなら良しとしましょう。以前のセブ島のボロホテルほどの悲壮感はありません。そこそこの広さがあって、ある程度清潔で、エアコンがあればそれで満足です。さて荷解き。昨夜は1泊だけしかしないホテルだったので、荷物は殆ど出さず眠っただけ、ひとまず目的地まで辿り着いた安堵感が得られました。
バスタブはなくトイレとシャワーだけ。お湯はそこそこの勢いで出るし、トイレも割と清潔そうだし、まぁ合格です。あまり贅沢は言いません。もう一つスービックでのホテルの有力な候補があったのですが、それはこのホテルの向かい側、どっちが良かったか、後で偵察に行ってみることにします。取りあえず初めての街、街歩きに出掛けます。
ホテルから出てすぐにトライシクルを捕まえました。90ccくらいのバイクに屋根付きサイドカーみたいなのがついている奴、値段は交渉性です。ドライバーは若いあんチャン、今スービックに着いたばかりだからその辺を20分くらい観光がてらグルッと走って見せて、と頼みました。結構な雨ですがアクリルの板がありぬれないで済みます。値段は150ペソ。
結構な雨です。ドライバーはずぶ濡れ、大丈夫? ちゃんと前見えてる? 川を渡る橋にさしかかりましたが、川の水は結構増水していました。ホテルから300mほど歩いたところにNational Highwayと呼ばれる街道があり、その道添いに走っています。ひとまずは左方向に。あまり見所なし、お店もあまりなくだいぶ寂れているよう、10分走ってUターンしてもらいました。
今度は徒歩でホテルを出た右側に向かって行きます。雨はしばし止みました。取りあえず傘は要らないくらい。しばらく歩くとお店が連なっています。こっちの方が栄えていそうだな? ホテル、レストラン、小売店、バーなどが軒を連ねます。まぁ、聞いていたほど寂れているわけではない、湘南の海岸通りくらいの感じ、でも何となくフィリピンの田舎に来たと云うワクワク感は感じられました。
この集落(と言う感じかな?)は1kmくらい続いていました。街道は結構車が多い、青いジプニーも走っていました。この辺のホテルは1泊1000ペソ(2000円)くらい? そう言うところはちょっと泊まれないな? 西欧人がいます。と言うことは恐らく洒落たレストランやバーがあるはず。でもスービックと言う街はさっきトライシクルで走った方向にあるはず。
そこでさっきトライシクルで走って行った方向に青いジプニーに乗って行ってみることにしました。料金は7ペソ、15円くらい。さっきは料金の心配と雨が酷かったので、10分程で戻ることにしました。今回は取りあえず大きな街があるところまでずって乗っていようと思います。とにかくこの乗り物は乗り慣れてしまえば安くて便利、しかも今回は1本道だから途中で曲がってしまうことはないはず。
街(MidTown)まで結構遠そう、かなり永いこと乗っていました。20分以上? とても歩いて行ける距離ではない。途中お店は殆どない? 夜中だったら真っ暗だろうと言うシチュエーションでした。段々不安になってきました。確かに下調べの地図ではこっちに街があったはずなのだけれど。まぁ、帰りもジプニーに乗れるだろうからその点は心配ではありませんでしたが。
ようやく街に着きました。そこそこ栄えていてホッとしました。人は結構多い? トライシクルもたくさんいるし、取りあえず帰るのには問題なさそう。ちょっと探索してみることにしました。これくらいのお店があるのなら移住しても買い物に事欠くことはなさそう、座る席があるお店でコーラを飲んでいたらまた土砂降りになってきました。市場があったのでそこに逃げ込むことに。
市場のブリキ屋根に土砂降りの雨が当たり、もの凄い音がしています。でもそれもフィリピンの田舎に来た風情? 市場には一通りのものがありそう、お店も恐らく100軒以上あって、生活必需品には事欠かない様子です。如何にも生活臭が。米が売っていました。1kg36ペソと言うことは5kgで400円足らず? 確かにこんな米が輸入されたら日本の米を作る農家は吹っ飛んじゃいますね?
それに僕はフィリピンの米はそれほど美味しくないとは思っていません。確かに日本のブランド米に比べればだいぶ劣るけれど、おかずがしっかりしていれば充分に食べられそうです。市場の外に出ました。少し小降りになったみたい。実は傘を持っていないのです。ちょっと小腹が空きました。何か軽く食べようと思っていたらInasalがありました。ラッキー? ハロハロあるかな?
さすがに今はInasalのまずいチキンは食べたくない、ビーフンがありました。ドリンクとセットでも100円ちょい、それを頼むことにしました。ま〜た土砂降りにになってきました。しばらくここで時間を潰すことに。そう、急ぐ旅ではないのだから。ビーフンはそれほど美味しくはありませんでした。取りあえず一休みと雨宿りを兼ねて居座ることにしました。外は嵐のような雨……。
ラッキーなことにハロハロがありました。しかも紫色のアイスが今までで一番でかい! Inasalの何もかもが美味しくないけれど、このハロハロだけは美味しいのです。値段は47ペソ、そう100円です。雨が降っているのでそれほど暑くはない、湿気は室内ではそれほど感じない、なおかつ店の中は結構冷房が効いています。雨が酷いままなので、ジプニーではなくトライシクルでホテルに戻りました。
部屋で一眠り、夕食の時刻にホテルのレストランへ出てきました。相変わらず雨は酷い…、わざわざホテルの外に餌場を探しに行くのは面倒なので、ホテル内で夕食としました。プールの前にかなりの席数のRestrant & Barがあります。大きなテレビのモニターもあり、スポーツバーみたいな雰囲気。確かに外へ行くよりは高いだろうけれど、ここの雰囲気は気に入りました。廻りに西欧人が数名。
ね? ちょっと良い雰囲気でしょう? このレストランのスタッフもすごく親切でFriendlyでした。そう、このホテルはものすごく高級と言う訳ではないのだけれど、スタッフが気持ち良い! チェックインの時のフロントの女の子も良かったです。このホテルにして良かった! プールもかなりでかくて良い感じです。ただこの雨、何とかならないだろうか? 明日は晴れることを祈って。
美味しくなかったビーフンが胃の中に残っているのか? あまり重い食事は要らなそう、まずシーザースサラダを頼みました。得てして旅行ではついつい野菜が不足してしまうもの、意識して野菜を取るようにしています。フィリピンはフルーツも豊富です。なかなかのボリュームのサラダ、ドレッシングも美味しかったです。サラダにはパンも付きます。さてメインディッシュ、何を食べようか?
パンまで食べてしまうと結構お腹が膨れてきました。メニューを見ると結構品数は豊富、でも結局軽いもので充分と言う結論に達し、ピザを頼みました。たまに我が家でも夕食がドミノピザと言うことがありました。この店のピザ、結構美味しいのですがボリュームがミスチョイスでした。とっても一人で食べきれない、もったいないけれど半分近く残しました。雨が小降りになったところで外のバーへ。
実は昨夜……、夕食後傘をさして外のバーに行ったのですが、店の前で手招きされて目の前の大きな水溜まりをジャンプしたら着地に失敗、結構深い水溜まりに全身ドップリと浸かってしまったのです。膝には結構な傷、店の中では女の子に”What’ happened!?”と聞かれました。多分強盗に袋叩きに遭わされたくらいに思ったのではないでしょうか? タオルをたくさん使って拭いてくれました。
僕の診断では膝の傷は結構serious、かなり痛い、しかも破傷風が心配でした。しかし傷よりも自分の運動神経の衰えにショックを受けました。傘を持っていたのがバランスを失う原因だったかも。惨め……。さて夜はグッスリ眠れ、膝がかなり痛いながらも気分の良い目覚めでした。昨夜と同じホテルのバーの席に座り朝食です。今朝も相変わらずの雨、どうやら日焼けは無理そう。
この店のメニューは全部ではないけれど一部写真付き、この料理がすごく美味しそうに見えました。エッグ・ベネディクト、マフィンに焼いたハム、そして卵と何かを混ぜたものをマヨネーズで味付けしてかけます。ナイフとフォークで食べるのですが、これが何とも旨い!! 病みつきになりそうな味でした。それにマンゴージュースとコーヒーが僕の朝食です。後ろはプール、良い雰囲気です。
朝食後、部屋に戻ることなく周囲の散策に出掛けました。正面の建物がさっきのRestrant&Bar、プールはL時型になっていて、結構大きく、水も充分きれいです。よく管理されているよう。未だ小雨がパラつく中、子供が泳いでしました。さすがにこの天気ではプールに入る気にはなりません。このホテル、結構敷地は広く、ホテル内の移動だけでもそこそこの時間がかかります。
プールはこのように曲がり、プールサイドには芝生が植え込まれ、ビーチチェアが置かれています。さすがにさっきの子供以外は泳ぐ人もプールサイドでまどろむ人もいません。今は取りあえず傘はささなくても良いくらいの雨、もちろん湿気はありますが、それほど暑くはなく、熱帯に来ているような雰囲気ではありません。晴れていたら今頃ここでひっくり返っていたはずなのに。
プールを囲むようにホテルの宿泊室が並び、Pool side Viewと言う部屋もあるようです。結構客室数は多そう、しかしやはり今は雨期なのか、あまり宿泊客でごった返している印象はありません。周囲には熱帯の樹木が植えられ、また緑も多く、如何にもリゾートのホテルと言う感じです。ここから海までは歩いて数分、ホテルそのものはビーチに面している訳ではありません。
ビーチ方面に歩いて行きます。一度ホテルの敷地を出て前のそれほど広くない道を向こうに歩いて行きます。ここに出てくると物売りがうるさい、貝殻やアクセサリーなど欲しくもない安物を買うように言い寄ってきます。「今はお金持っていないからまた後でね!」商魂逞しい売り子はかなりしつこい。道にはまた大きな水溜まりが。時々バイクや車が通り、気を付けないと水を引っかけられそうです。
先ほどのピンクの家の間を通るとビーチです。雨が続いているせいか、ちっとも青くない…、もともとプエルトガレラのような綺麗なビーチではないことは事前に分かっていましたが、今日は特に小雨がパラつく中、波はそこそこあり、まるで湘南の汚い海のようです。ガイドにはビーチは犬の糞がひどいと書いてありましたが、それほどではありませんでした。ここに来てももの売りがしつこい。
ちょっとがっかりでした。どうやら昨日行った市場よりも先に行くともう少し綺麗な海があることは情報として掴んでいますが、雨が降っている間はそこまで行く気にはなりません。もし、またレンタルバイクの店があればTryしたいのですが、何さまこの天気のままでは……。スービックは湾になっているので、津波の心配はなさそうですが、この海で泳ぐ気にもなれないようです。
さて今度は昨日歩いて見た街道沿いの街の探索に向かいます。ここはホテルから街道までの300mくらいを結ぶ道、夜は人通りも街灯もなくかなり暗くなり、強盗も出るので一人で歩かず、ガイドでは必ずバイシクルを使って通るように警告していました。確かに昼でもちょっと危なそう。やはり水溜まりが出来、たまに車やバイシクルが通ります。さっきのうるさい物売りが強盗に変身するのだろうか?
またジプニーに乗って街の外れ、1kmくらい先まで出て行って、それから徒歩で戻ってくることにしました。何さま雨が降ったままではそんな行動にもブレーキがかかります。このジプニーに乗って行けば、内陸のオロンガポと云う比較的大きな街に行けることは分かっていますが、かなり遠そう、恐らく4−50分かかるようです。晴れているなら出向いてみる気にもなるのですが。
ジプニーを降りてしばらく歩くと2階にカウンターのあるバーがありました。もうやっているみたい、入ってみました。そこにいたママさんらしき人がまた話好き、ずいぶん話し込みました。やはり今は雨季、しばらく晴れは望めないとの話でした。まぁ、しゃあないかな? プールで日焼け出来ないのは残念だけれど、取り敢えずスケジュールに縛られないこんな時間を持てることが幸せです。
サンミゲル・ライトを頼みました。こんな昼間っからビールを飲めるのも幸せなのでしょう。取り敢えず辛うじて海が見えます。やはり青くはない、天気にも恵まれず、未だこの街の見聞は十分に行えていませんが、何となくこの街が気に入りそうです。プエルトガレラよりだいぶ大きな街だし、取り敢えずいろいろな店はあるし、のんびり出来そうなこの雰囲気が心休まります。
何故かここはルート69? 今までの下調べで69号線とは聞いていませんが、何か別の意味があるのでしょうか? ビールを飲んでいるうちに午後2時を過ぎ、後ろに出勤してくる若い女の子が複数いました。どうやら夜はバーとして営業するみたい、メニューにも豊富な食べ物が記載されています。今度は別のママさんらしき人から、何処から来たんだ? 一人か? などとまた尋ねられました。
あ〜あ、まだだいぶ降ってきました。雨季はいつもこんななのだろうか? これほど雨に祟られた旅行は今までありませんでした。昨年のプエルトガレラではずっと良い天気だったのに。スービックとプエルトガレラは直線距離にして200kmと離れていないはず、こうも違うのか? と考え込んでしまいます。もう暫くこのバーの席に座っていないと、とてもじゃないけれど今は出て行けません。
小降りにになった所で歩いてホテル近くまで帰りました。実はここはスービックで投宿するホテルをWebで探していた時のもう一つの候補、値段もあまり変わらず、Locationもすぐ近く、そしてWebの写真の中でプールがとても綺麗に見えたところなのです。今泊まっているホテルは決してミスチョイスではありませんが、気になって偵察に来ました。ホテルのバーは宿泊客でなくても入場OK。
何とこのホテルは改築中でした。実はWebの写真ではこのホテルにはバルコニーにデッキチェアがあって海を眺められる部屋があったのです。それにずいぶん心惹かれたのですが。ホテルの規模もだいぶこちらの方が小さい、海に面していると云う点ではこちらの方に軍配が上がったのですが、マニラのツーリストが今泊まっているホテルを薦めてくれたました。それに従って良かったのかも。
更にプール、Webの写真からは到底想像もつかないチンケなものでした。これだけ雨が降ってプールサイドに転がるチャンスがないので、或いはこちらでも諦めがついたかも知れませんが、やはりこちらでなくて良かった。こちらもどうやら西欧人の宿泊客が多いようで、決して悪いホテルではなさそうですけれど。ここに泊まってこのプールを見たらさぞかしがっかりしたことでしょう。
でも海を見下ろす景色は良いですね。向こうはビーチがありましたが、すっと転がっている気分にはなりそうもありません。むしろこちらのほうが家庭的な雰囲気、こちらもフロントやレストランのスタッフと話をしましたが、良い雰囲気でした。みんなのんびりしていて笑顔を絶やさず、宿泊していない客もレストランに入って来れば大歓迎と云う感じでした。なかなかWebの情報だけでは判りません。
向こうにも海岸線に沿ってホテルがありますが、Webで見た限りではチョイスできるのはこの2軒だけ。津波が来れば真っ先に流されるロケーションですが、ここは湾になっているので大丈夫そう。しばし海風に当たりながら海の景色を眺めていました。それにしても鉛色の空が恨めしい、もう抜けるような青空であればもう少し海も綺麗に見えたのでしょうか? のんびりしたビーチリゾートです。
マンゴージュースを頼みました。フィリピンではマンゴーは簡単に手に入るよう、決して高級フルーツではないようです。マーケットに行けばドライマンゴーも格安で売っています。しばし海を眺めながら悦に浸っていました。実はこの近くに木工のプレートを自作して売っている店があり、友達のおみやげとして格好いいプレートを買ってきたところです。さすがに手作り、ちょっと高かったのですが。
さて翌日、またこのレストランで朝食、外のプールを見るとまた水面に多数の輪が出来ています。今日はスービックを離れる日、結局スービックにいる間ずっと雨が降っていたことになります。僕の行ないが悪かった? 1日くらい晴れてくれても良さそうな気もしないでもないのですが。荷造りを終え、正午のチェックアウトと同時に送迎の車が来ました。でもこの街、良かったですよ。
スービックのホテルに送迎を頼みました。途中、クラークで2泊して帰ります。相変わらず結構な雨、しかしこのドライバーは若いながらゆっくりと安全な運転をしてくれます。一体あの往きのひどい運転は何だったのか? マニラのツーリストにも外注に出すにしてもまともな会社を選んでほしいと思います。自分のドライバーが事故を起こすのを嫌い、そんなことになったのでしょうが、よほどあのひどい運転の方が事故を起こす可能性が高い、事故の時は全く知らん顔をするのでしょうか?
このドライバーとはいろいろな話をしました。お互い退屈な時間、そんなコミュニケーションがあって然るべきではないでしょうか? 窓の外にはどんよりした雲がタレ込み、山の頂上はすっぽり覆われて見えなくなっていました。時々強く雨が降るとドライバーはスピードを落とし、安全運転をしてくれます。スービック〜クラーク間は約80km、1時間ちょいのドライブですが、この車にはこちらも安心して乗っていることが出来ました。
高速道路を走っていますが、窓の外には最初は少し住居があったものの、その後途中は畑や田んぼばかり、田んぼはかなり水が溢れ、作物が大丈夫なのか? と人事ながら心配になります。沼や湖なのか? 田んぼが冠水しているのかどうかもわからない状態、マニラでも大雨が降ると道路が冠水し、未だこの開発途上国のインフラがきちんと出来ていないことが判ります。やがてクラークのICを出てそこから一般道を走ること約15分、次の宿泊地、クラーク市内に無事に到着しました。
ここでの宿泊もマニラのツーリストに希望を出してホテルを決定しました。あいにくここでのホテルは第三希望、ましてやかなり宿泊料金の安いホテルを確保するに至りました。雨の中、到着するとホテルのスタッフはまた笑顔で歓迎してくれました。どんどん継ぎ足して大きくなったようなホテル、フロントからこんな狭い通路を通り、自室までかなり距離があるようです。まぁ、それほど期待していなかったこの街での宿泊、むしろマニラに帰る前の寄り道のような感覚です。
幸いこのホテルにはクリーニングサービスが有ることが判りました。スービックでの初日の夜、水溜りに転倒してスラックスが泥だらけになっているのを少し水で洗って乾かし、ビニール袋に入れておきましたが、未だ結構泥がついていました。ひどい汚れ方を詫びながらクリーニングをお願いしましたが、明日昼には出来上がって部屋まで届けてくれるとのこと、非常にFriendlyな中年の男のスタッフにチップを渡しました。お気に入のスラックス、綺麗になるでしょうか?
プールがしょぼいことは前もって知っていました。相も変わらずに降る雨のため、日光浴、プールでの水泳はとっくに諦めていますが、そんなプールも寂しげ、でもその周りにあるレストランやバーはまた西欧人達がたくさんたむろして、如何にも異国に来た情緒に溢れていました。新たに到着した東洋人の宿泊客に「よく来たな!」と言わんばかりの笑顔で迎えてくれます。異国人同士、なぜ戦争をしなければならないのか? 不思議な気持ちになります。
街を探索する前に新たに来たホテルでスナックにしました。タピオカ入りココナツミルクを。結局続く二日間もずっと雨のまま、むしろベッドに転がって本を読んだり、PCに日記を書いたり、はたまたこのTasteのページを書くようなことに時間を費やしました。もし晴れていたらずっとプールサイドに転がって音楽を聞いていただろうに。でもこんな何もしない時間を持つのも普段出来ない贅沢なこと、もう雨を恨むような気持ちはいつの間にか消えていました。
やはりクラークも元米軍基地があった街、恐らくは退役軍人である米国人達が多く滞在? 在住? しているようです。一人でいる人、グループで固まって大きな声で話している人、更には現地妻か恋人をと一緒にいる人、しかしどの人も現役を引退した、僕よりもう少し年上の、屈強な体をした男たちが多いようです。アメリカではこんな異国でのんびり出来るような年金が出るのでしょうか? 少なくも僕は今までの国民年金や厚生年金ではこんな生活は出来そうもありません。
結局マニラでの当初宿泊予定のホテルをキャンセル、自分で直接足を運んでツーリストに出した第一希望のホテルを1泊確保、翌日移動することとしました。やはりこう毎日雨では結構退屈するもの、しかし退屈なんて気分はここ暫く味わったことがなかったので、むしろ神様がくれた贅沢と解釈するようにしました。でもやはり退役軍人がたくさんいる街、食事をするところはそれなりに洗練、アメリカナイズされ、むしろマニラよりは美味しい印象を持っていました。
ここは元々僕の第一志望のホテル、前日直接フロントに出向いて交渉して確保した部屋です。ちょっとラブホテル風でしたが、しばらくぶりのパスタブに浸かることが出来、泡だらけになってシャワーだけでは落とせなかった垢を目一杯擦って落としました。ちょっと値段は高めでしたが、それでもマニラの高級ホテルの半額、フィリピン風ではなく欧米風のインテリアにずいぶん心も落ち着きました。今度ここに来る(と言うよりは通る)時はこのホテルを確保しようと思います。
ホテルは4階建て、それでも多くのエレバーターを完備し、部屋もゆっくりと寛げる設備を整えていました。昨日直接交渉した時、どうやら最後の1室だった模様、やはり連泊を希望してアプローチした段階では満室だったのでしょうか? 或いはツーリストが一番マージンの高いホテルを僕の希望の中から選んだ? 今となってはそれを解明することは出来ませんが、今後もう少しホテルの取り方、Transport等足の確保のし方を精査したいと思いました。
プールは広くはないけれど清潔で格好いいものでした。あいにく周りを建物に囲まれ、もし晴天でもなかなか陽の光が入ってこない構造になっていますが、それはむしろ日焼けを嫌う金持ち西欧人仕様、日焼けをしたがる貧乏東洋人向けではないことは理解しています。やはりプール周囲にグルっと椅子やテーブルが並べられ、飲食が出来るようになっています。アメリカ人たちは夜な夜なここでビールとチキンで老後の楽しいひと時を楽しむのでしょう。
小雨のパラつくところではありますが、例のこの写真を撮影、また僕のコレクションが増えました。前泊の2つのホテルでもプールサイドでこの写真を撮りましたが、雨の水溜りの映り込む写真は不自然、少なくも昨日泊まった第三希望のホテルには今後泊まることはないだろうから、永久保存とします。そんなこんなで贅沢な時間の浪費を3泊、このクラークで過ごしました。明日は最終宿泊地、マニラに向かいます。そろそろ長かった夏休みモードから頭を切り替えて行きます。
こさて翌日、スッキリと気分よく目が醒め、朝食のためプールサイドの席に出て行くと珍しく陽が差していました。フィリピンに来て太陽を見たのは今回では初めてではないのか? 取り敢えずひどいTransport、雨の中での転倒、土砂降りの毎日、旅行計画やホテルの余儀ない変更など気分の悪いことを経験しながらも、普段のストレスは洗い流せたと考えています。3日後にはもう診察室に座って仕事、またストレスまみれの毎日が始まります。もう既に次の旅行は決まっています。
このホテルは朝食は別途料金、ビュッフェではなくアラカルトでオーダーしますが、かなりメニューも豊富、自分の好みに合わせてセッティング出来ます。プレートの写真を撮っていたらウェイトレスが僕の写真を撮ってやるからカメラをよこせと言います。当然チップを払わなくてはならないので、そんな下心も彼女にはあるのでしょう。
これが僕の朝食、これにトーストが付きます。2fried eggsはよく出来ているようです。ハムにチーズにソーセージ、ただアメリカ人向けなのか、このソーセージだけは妙に脂が多く、食べるのが苦痛でした。どうせ正午の送迎までやることもない、わざわざ街へ出て行くこともない、部屋に戻っても風呂に入るくらいしかやることがない、少しここに居座ることにしました。
別途にコーヒーを頼んでから更にこのマンゴージュースをオーダー、結局この席に1時間半座っていました。プールサイドで明るい広い空間の中、それほど暑くなく、頬を撫でる風が気分良くて非常に居心地が良かったです。未だ非日常の中にいる、そんな気分に浸れました。このホテルのオリジナルシャツ、かっこよくて自分用と友人用にだいぶ買い入れました。
さて、もう一度バスタブに浸かって荷造りをして、正午のチェックアウト後、出発です。このホテルに送迎を頼みました。最終目的地、マニラに向かいます。元々宿泊する予定だったホテル2泊はキャンセル、アメックスに頼んで僕のお気に入りのホテルのお気に入りの部屋を取ってもらいました。やはりドライバーはGoodGuy、最初のあいつは何だったのだろう?
高速道路を快適に、それも危険ではない速度で走ります。後で聞いたことですがこの道路を作ったのは日本の◎◎建設、ODAの一環として完成され、Japan Quolityということで非常に評判が良いのだそうです。かつて高速道路がなかったころはだいぶ時間がかかったそうな。日本製の道路を日本製の車が走る、やはり日本は世界に貢献しています。
僕は1時間ちょっとで着くと思っていたのですが、ドライバーは初めから2時間かかると言っていました。それは彼がメトロマニラ(マニラ首都圏)に入ってからの渋滞をも勘案しての返答でした。高速道を降りてそろそろマニラが近くなってきた頃、彼の予想通り車が混み始めました。バンコクやマニラの渋滞は東京より重症です。
マニラの渋滞は完全に止まり、暫く動かないことがしばしばあります。あれだけ車に税金がかかり高いのに、なぜこんなに車が多いのか疑問です。確かにマニラ市内は裏道など道はたくさんあるのですが、車の流れが充分に計算されていないよう、雨水の排水が巧く行かないのと同様、未だこの大都会はインフラが整備されていないのだと思います。
彼の言う通りピッタリ二時間でマニラのホテルに到着しました。このホテルは僕のお気に入り、もっと高いホテルは他にいくらでもありますが、投票による集計ではマニラ市内でナンバー1なのだそうです。Cost performanceも考えあわせた成績のようです。そしてグレードアップでかなり広い部屋に変更されています。
このホテルは夜景が綺麗であること、朝食ビュッフェのメニューが豊富であること、そして素晴らしいプールがあることで気に入っています。もちろん部屋の設備やスタッフなどのソフト面でも充分に合格点、今まで数回泊まっていますが、もう一つのお気に入りと並んで好きなホテルです。地の利も僕の行動範囲から理想的です。
そしてこのホテルを頼むときは、必ずこのバスビューの部屋を頼みます。HPのTopPageにも載せましたが、ここからの眺めが大好き、夜、室内照明を消してバスタブに浸かりながらこの怪しげな街の夜景を眺めているといくらでも時間が経ってしまいます。さて、軽く荷解きをして街へ出て行きます。これから家族とスタッフのお土産を探します。
ホテルから徒歩数分のロビンソンデパート、家族のお土産である衣類、スタッフのお土産であるお菓子類、そして自分用のもの、更にレストラン、何でも揃います。酒は空港で買ったほうが免税の分だけ安い、しかしお菓子は断然こちらの方が安いです。このデパートはショッピングモールと併設、気を付けないと迷っていしまうくらい広大です。
小腹が空いたので軽食、焼きそばを食べました。その後お土産をどっさり、息子達の衣類は買う店が決まっています。スタッフには最近ドライマンゴーをよく買って行きます。買い物の後はいつも行くマッサージ店へ。相変わらず1時間みっちりやってもらって1000円相当です。少しホテルに戻って午睡。取り敢えずお土産はあと空港で少し追加するのみです。
夕食はいつもの行きつけの焼肉屋さん。一人でも入りやすく、値段もReasonableです。日本で食べることの出来なくなったレバ刺し、勇気を出せばここで食べられますが、僕はオーダーしません。この店ではありませんが、初めてマニラに来た時、未だレバ刺しが日本で食べられる時にそれはそれはひどい目に遭いました。もう結構です。
明日はもう寝ないで午前4時には空港へ出向きます。DELTA航空便の辛いところ、だから実質今日が最終日、気分良く目覚め窓を開けるとものすごい良い天気でした。今までの雨は何だったのだろうか? 今日は夏休みモードの頭を元に戻す日、だからあまりふらふらせずホテルに留まることにします。朝食後プールに出かけました。
このままではスタッフから「先生、全然灼けていないじゃない?」と云われてしまいそう、1週間の日焼け不足を一日で取り返そうと思いました。朝一番のプールは貸切状態、誰もいません。少し立っているだけで汗ばんでくるような暑さ、風はほとんどなし、本日第一号のプールへの客を笑顔でホテルスタッフが出迎えてくれます。
なるべく日陰にならなそうなデッキチェアを確保、スタッフがタオルとミネラルウォーターを持って来てくれます。もちろんiPadも同行、数十曲連なるTubeのアルバムをセレクト、寝っ転がります。マニラ湾の海まで300mくらいの距離、しかし背の高い建物に遮られ、海を感じることはありません。ここは大都会の中、今までのビーチとは違います。
時々雲の塊が流れてきて太陽を遮りますが、概ね強い日差しが皮膚を刺します。数時間すると真上の木の葉が邪魔をします。この頃にはもうそこそこの数のプール客が。タオルまで敷いてもらっている手前移動はしにくい、デッキチェアを動かかしてなるべく多くの紫外線を浴びようと動きます。しかしマニラの日差しは皮膚に痛い。
もうこのホテルでのこの写真は既に数枚ありますが、やはり記念に撮影します。もう一体何枚あるのだろうか? 毎年夏休みが終わると看護学校の新学年の講義の開始、その初日に自己紹介のオリエンテーションでその写真たちを全て披露します。今年は3枚新規に追加、しかし目の前が水溜りだったり、どんより寒そうな写真ばかり。
太陽は高く、真上から顔を見せます。もう午後二時、6時間近くここに転がっていたことになりますが、1時間毎にコパトーンを塗りたくり、元々日焼けの基礎ができている手前(日焼けサロンにて)、皮膚がダメージを受けることはありません。もうiPodのアルバムは終了、他の曲にします。サウナ効果もあり? 気分は爽快です。
プールのデッキチェアからホテルの建物を見上げたところ。周囲にはもっと高いビルが立ち並び、あまり目立つことはありません。僕の部屋は右側の中腹くらい、例のバスビューの窓がどれなのか? 夜間に照明が点いていればやはり目立ちそうです。真ん中に走るのはエレベーター、ここからも街の表情が伺えます。
午後3時、到底1週間のロスは取り返せないけれど、そろそろ引き上げることにします。だいぶ汗をかいて、水分補給は300mlのミネラルウォーター1本だけ、軽くシャワーを浴びて少し午睡をしました。非日常の最終日、これから現実に引き戻されます。でも仕事へのモチベーションは充分、むしろ早く仕事に戻りたいと云う気持ちも出てきます。
今日の夕食はホテル内にあるカウンターのしゃぶしゃぶ、日本のしゃぶしゃぶとはだいぶ違う方向に進化し、それはそれで結構美味しかったです。Webでは「旨い!」と「行くな!」の意見が分かれている様子、初めて来ましたが、一人でも入りやすいのとスタッフが目の前で作ってくれるお肉はなかなかのものでした。僕は前者の意見に賛成、きっとまた来ます。
スタッフから尋ねられて困りました。”しゃぶしゃぶ”とは日本語でどのような意味なのか? と。なぜ僕に聞く? 肉を箸で揺すって茹でること、若しくはその時の音だ とつたない英語で説明してましたが、納得してくれた様子はありませんでした。目一杯食べて8千円強、マニラでは間違いなく超高給料理でしょう。
夜、僕の部屋のバスルームからの眺め、この後寝ることが出来るのは飛行機の中、前半は散々な目に遭いましたが、結局のんびり出来て英気を養えた旅行でした。明日の午後早々には成田着、半日リハビリをして明後日から全くいつもの日常に戻ります。今度の旅行は11月、友人とバンコクへ向かいます。
スービックの旅、結局ずっと雨に祟られました。悪天候、事前手配の失敗、そして転倒による怪我、更に大幅な予定変更と、ここ最近にない波乱の旅行でしたが、むしろそんなことから開き直って地に足の着いたものになった気がしています。決して来るんじゃなかったと後悔するような旅ではありませんでした。むしろスービックはプエルトガレラよりも移住に適したような街、そして泊まったホテルは食べ物が美味しく、良いスタッフに囲まれ、非常に居心地の良いものでした。未だスービックからオロンガポへは出向いていない、フィリピン随一の治安を誇る特区(物価はどうやら日本並らしい)も見てきませんでした。やはり雨がそんな軽快に動く足を奪ったと云うのが本音のところ、やはりハイ・シーズンにもう一度スービックを見に行くことになります。
さて、寒い2014年の2月、正月の雰囲気も一段落、またサボることにしました。11月から3月はフィリピンでは乾季、ハイ・シーズンです。雨に振られた(降られた)夏休み旅行の仇を取りにもう一度スービックに出向くことにしました。やはり天気の良いビーチリゾートを見てみたい。そして美味しかったあのエッグ・ベネディクトをもう一度食べたい、そう思いつつ早い時期に今回はJALのマイレージでマニラ往復便を取りました。スービックのホテルは提携がないため、クレジットのコンシェルジュが取れないとのこと、初めてWebを使って予約を取ることにしました。そしてクラークで1泊、スービックに2泊、マニラに1泊、マニラ空港からクラークまではクラークのホテルに送迎を頼みました。もちろん、夏休みの失敗は繰り返しません。
2014年の2月は大雪に見舞われました。その一番最初の土曜日、飛行機は何とか飛ぶかも知れない、だけど成田に行けません。車で行く予定だったところ駐車場はキャンセル、新宿からの成田エクスプレスは全部運休、頼みの綱は京成スカイライナーのみ、何とか乗り込みました。外は真っ白!
とにかく成田には着きました。外は雪から雨に変わっていそう、半分、と言うか3/4出発を諦めていたのに少し希望が。あれっ? 例の電車はいつの間にかなくなっていたようです。屋根付きの通路と歩く歩道に。トローリーを引きずって歩いて行きました。結構長い距離……。
飛行機の出発が遅れることに。その理由は”客室乗務員が成田に来られない”? アホな? 替わりはいないの? そんなの誰でも良いよ! 飲み物も晩飯も要らないよ! パイロットは来ているんだろ? うちの娘だって明日は出勤出来ないからって昨夜は外泊したぜ? スッチー、ブッたるんでいるよ!!
結局飛行機は2時間遅れ、そしてマニラに着いたら送迎スタッフがなかなか見つかりませんでした。当然だよね、2時間も遅れたんだもの。結局クラークのホテルに着いたのは午前1時過ぎ。昨夜は移動だけ、あの雪の中を出て来たんだから、それだけで良しとしましょう。さて翌日の朝、結構疲れてる。
実はマニラには泊まらずに一挙にクラークまで来たのです。もうマニラのあのホテルは使いません。マニラには帰りに1泊だけ。今回はむしろ天気の良いスービックを堪能したい、それを第一目標としました。このホテルは送迎が充実、今日はここから80km、スービックへ車で送ってもらいます。
このホテルで朝食、また前回の宿泊時と同じような席に座り、前回の宿泊時と同じような朝食を、ハム、ソーセージ、チーズにまた例のTwo fried egges sunny sideup、これにコーヒーとトーストが付きます。プールサイドでの朝食、これも何となく気分が良いです。
送迎をお願いしたのは午後1時、あまり向こうに早く着いてもチェックイン出来ないと時間を持て余しますから。取り敢えず朝食後、部屋に戻ってもう一度風呂に入りのんびりしました。このホテル、格好いいポロシャツがあるのです。本当は他の色が欲しかったのだけれど、前と同じ黒しかない?
結局また部屋で一眠りすることになりました。向こうに早く着くと部屋に入れず、寝ることすら出来ないから良かったかも知れません。こちらの2月はハイ・シーズン、結構暑いのです。でも湿気はそれほどなく、如何にも東南アジアに来た〜! と云う心地良い暑さなのです。
午後12時にチェックアウトを済ませ、もう一度朝食と同じ席でランチを食べて出掛けることにしました。今はフィリピンにいるのだけれど”インドネシア風フライドライス”、シュリンプのフリッターとサテ・アヤム(焼き鳥)が付きます。結構旨い! さぁ! スービックに出発です。
クラーク〜スービック間は80kmちょっと、1時間ちょいで来てしまいました。ドライバーも気さくでよく喋る男でした。前回と違ってこちらで迷うことなく、真っ直ぐにホテルに来ました。そして今回も前回と同じお気に入りのホテル、ただ今回はオーシャン・ビューと云う部屋を取りました。
でもオーシャン・ビューと言ってもレストランの屋根が邪魔で殆ど海は見えない、しかも後で判ったのですが、夜はレストランの音楽が結構うるさい、あまり騒音の気にならない僕でもちょっと気になりました。どうせ寝る頃には店は閉まっていますからあまり関係ないけれど。
例のRestrant&Barに行ってWatermelon Juiceを飲みました。とにかくここは何でも旨い! 僕のお気に入りです。取り敢えずスービックに来た時はこのホテル以外はチョイスはなさそう、値段もそれほど高くなく、十分に満足しています。さぁて、海に出てみます。
昨年夏に来た時は結局スービックでは晴れの日は1日たりともなし、今日はまずまずの天気、さすがハイ・シーズン、良い気分です。確かに海はそれほど青くない、しかしまぁ、これくらいなら良しとしましょう。しばらくここで転がることにしました。シャツを脱いで日焼けを。
しかしま〜た邪魔者登場、例のもの売りです。とにかくうるさい、しつこい! そんなもの買わないってば〜! 一人追い払うと次の奴がまた寄って来る、ウンコにたかるハエのような奴らです(と云うことは僕はウンコ?)。あの道で強盗をしでかすのはお前らだろう! せっかくの日光浴も中断です。
今回はあまりあちこちウロウロせずにホテルライフをゆっくり満喫する旅、プールサイドに転がろうと思ったらビーチチェアが空いていませんでした。結局部屋で一眠りすることに。目が覚めたらもう真っ暗でした。レストランからジャンジャン音楽が鳴っています。
ホテルのエントランスからロビーを眺めたところ。ここのスタッフは皆Friendlyで、僕の拙い英語もよく通じます。そんな点では非常に居心地の良いホテルです。実は今回は初めてWebを通じてこのホテルを予約したのです。初めてだけに何となく不安でしたが、何のトラブルもありませんでした。
ただ、Webを通じて料金は前払い、大雪でもしかしたら飛行機が飛ばないかも知れないとWebを通じてツーリストにメールで連絡したところ、どうやらCancelの場合は全額取られちゃうようでした。僕が胃カメラの予約をCancelされてもどうすることも出来ないのに……。
夜の街に出かけます。例の強盗が出ると云う暗い道、あいにくトライシクルがいなかったので意を決して歩いて行きます。しかし昨年の夏より少し街灯が取り付けられたのか、やや明るい感じがします。向こうには明かりも見えるし。取り敢えず強盗は出て来ませんでした。
この変だな?水溜まりで転んだのは。傘を持ったまま顔から水溜りに突っ込んで行きました。結局前回はずっと雨、傘をずっと持って歩いていましたから。膝の怪我は治るまで二週間くらいかかりました。今回は天気に恵まれそう、やはり日本の夏休みは雨季、ハイシーズンは11月から3月位までです。
50ペソ(100円ちょい)の夕食を摂りました。ご飯に肉の炒めもののおかず。まぁまぁでしたよ。しかしサービスしてくれたのはどう見てもこれまたまぁまぁのLadyboy、不思議な感覚でした。この周辺にはレストランやバーが点在します。
田舎町にちょっと不釣り合いなネオンが輝きます。やはり元米軍基地があった処、店の中に入って行くと結構西欧人がたくさん、おそらくは退役した元米軍の人たちでしょう。いつも楽しそうにビールを飲んで大騒ぎしています。ちょっとうらやましい老後でもありますが。
さて翌日、またまた気持ちよく目が醒めました。また良い天気、やはり旅の楽しさは天気にも大きく左右されます。未だ朝の8時前、プールには誰もいません。昨日はビーチチェアが空いていませんでした。だから今日は早めにプールサイドに出て行く予定です。まずは朝食から。
これこれ! これが食べたかったのです。エッグ・ベネディクト。それにスイカジュースです。でも……、前とちょっと味が違う、前ほどは美味しくないよう? 作り手によって少し味が変わってしまうのですかね? 朝食後直ぐに着替えてまたプールサイドに出てきました・
あ〜〜〜♫ これをやりたかったのです。朝から早々に出てきたけれど、今日はプール貸し切り状態、もちろんiPodも傍らに来ています。これこそこの世の天国、スービックで日光浴をするのは初めて、午前9時前から午後3時まで6時間、ずっとここに転がっていました。これをしに来たのです!
おやつの時刻にランチ、ダイエットを兼ねて軽めにしておきました。トム、ヤム・クン スープ、結構本格的な味です。ホント、このホテルのレストランは美味しい。パンがつくので調度良いボリューム。部屋に戻り、シャワーを浴びてちょっと外に出ます。
また隣のホテルへ。絶対今泊まっているホテルの方が良いけれど、レストランからの眺めは断然こちらんが優っています。波は静か、良い雰囲気なのにま〜た海からうるさいハエどもが今度は船でやって来ます。そんな貝殻や安物のアクセサリーなんて要らないてば〜。ほっといてくれよ!!
シーザースサラダを頼みました。結構なボリュームだけどカロリーはそんなに高くないはず、毎日こんな海を眺めながらランチやスナックが出来ればどんなに幸せだろうか? こちらのホテルも西欧人が多く、値段もあまり変わらないのですが、絶対僕のホテルの方が良さそうです。
二時間ほど午睡をして昨日と同じ、Ladyboyがいる安いレストランに来ました。おかずは何種類かあるのですが、今日はこのカレー風味の豚肉の煮込み料理をいただきました。これで50ペソ、ご飯も決して美味しいと云うわけではありませんが、値段から考えれば十分Reasonableです。
さて旅行の3日目、残念ながらエッグ・ベネディクトは期待したほど美味しくはなかったので、今日はコンチネンタル・ブレックファストにしました。また例によって2Fried eggs sunnyside up。今日はスービックを離れ、マニラに向かいます。送迎は正午、オロンガポを見てみることにしました。
トライシクルを捕まえて交渉しました。オロンガポ市内まで30分くらい、買い物をしている間待ってもらってまた帰ってくるのに500ペソ。1000円ちょっと、日本のタクシーでは10分くらいでこの料金になってしまうので、あまり値切ることなく了承しました。
実は年賀状用のプリンターが正月過ぎに壊れてしまい、お返事を出せずにいる人があって気に病んでいました。寒中見舞いとして絵葉書を出そうと思っていたのですが、どうやら市内に行かないと絵葉書が手に入らないことが判りました。そこでこれから絵葉書を買いに行きます。
市内は結構栄えていました。商店街がビッシリ並び、車の行き来も結構すごい。ジプニーでここまで来れることは知っていましたが、それで来るにはだいぶ遠い、トライシクルでも往復1時間、しかしこれだけ大きい街であることを知ってホッとしました。絵葉書は手に入りました。
またスービックに戻ります。良い天気でバイシクルの中に風が入り気持ちいい! だけど……、この椅子の座り心地が何とも悪い! ケツが痛い! 坂道を登る時はこのバイクが何とも苦しそう。そう気軽にオロンガポへは行けないと判りました。少しチップを弾みましたがドライバーの嬉しそうな顔!
スービックに別れを告げます。良い処でしたよ。最期にホテルの美味しいレストランでランチにフライドライスを食べました。チェックアウトして送迎の車へ。マニラまで2時間半のロングドライブです。ドライバーはキチッとした男、前回のマニラからスービックまでのひどい奴とは雲泥の差です。
メトロ・マニラに入ってからひどい渋滞、結構疲れました。やはりこんな陸路の移動にドライバーの質は非常に大事、安心して乗っていられました。同じような料金でどうしてこんなにも差が出るのでしょうか? こればかりは乗ってみないと判らない、もう前のTransportは凝りごりです。
マニラ泊は僕のやはりお気に入りのホテル、またグレードアップしてくれて、だだっ広い部屋に通されました。スイートではありませんが、それに匹敵するくらいの広さ、もちろんここにはバスタブもついています。やはり帰国前日はマニラにいないと不安です。クラークから直行もでも怖い。
窓を開けるともう夕方のマニラ湾が一望できます。でもそこそこの曇り、またサンセットは望めそうもありません。マニラ湾を望むホテルを取って、夕刻に雲がなかったってことは未だ一度もありません。明日は午前4時前にはホテルを出て空港に向かう予定、だから荷物も殆どバラしません、
やはりマニラに出てくると今までいたスービックは田舎、のんびり構えていた気持ちが少しピリピリしてきます。明日はもう飛行機で東京に、そして明後日にはもう仕事をしている、現実の世界に引き込まれていく自分を外から見ているような感覚に陥ります。また日本を脱出しよう……。
街に出て行きました。少し家族やスタッフにお土産も買わなきゃ。これは長い間建築中だったビル、マニラの中心街でひときわ高く見えます。恐らくは上の方はアパート? でも大地震が来れば確実に倒れるような構造なのは建築中から見ています。一度あの上からマニラの街を見てみたいな。
夕食です。実は前回行ったしゃぶしゃぶレストランに行ったのです。ところがどう探しても店が見つからない、思い余って近くにあった別の店のスタッフに尋ねました。closedだって、がっかりです。美味しかったけれど、あまり混んでいなかったものな? マニラでの楽しみが一つ減りました。
翌朝、ホテルの朝食ビュッフェです。このホテルのビュッフェも品数豊富、恐らく1周間いても飽きません。前回と違って今日は午後の便、ゆっくり出来ます。お昼前にチェックアウトして出て行けば十分に間に合います。マニラは帰りの寄り道のみ、今後はマニラだけ来ることはなさそう。
友人から暫くこのホテルに行っていないからプールの写真を撮って来てと頼まれています。今回は泳ぎません。もう既にスービックで充分灼けています。大雪の中を出てきた上で日焼けして帰るのは何とも快感、このまま何事もなく無事に東京へ着きました。さて今後の海外旅行、未だ予定はなしです。