死に場所探し? ブスアンガ、コロン島へ
昨年の夏に出向いたエルニドに引き続き同じパラワン州のブスアンガ、コロン島へ行く計画を立てていました。やはり青い海が見たい、以前から漠然とエルニドの次はこのブスアンガ、コロン島と決めていました。昨年はゴールデンウィークの医療センターの当直が当たっていたのに、急遽別の日と替わって欲しいと云う嬉しい依頼が来て承諾、そして去年は交代したと云えども当たっていたのだから今年は当たらないはず、そう医師会の担当理事に確認して、8泊9日の休暇を確保するに至りました。夏休み以外で8泊9日の長い休暇が取れるなんて非常に珍しいこと、大事に、そしてフルに使わせてもらう事にしました。2月にマニラに出向いた時に、現地のツアーデスクに予約してもらい、マニラに1泊、ブスアンガ・ディマキヤ島のクラブ・パラダイスに2泊、ブスアンガのツーシンズンズホテルに3泊、そしてマニラに2泊して帰って来るという計画を、支払いも済ませて確約してきました。最後のマニラ2泊と云うのは後から追いかけて来る悪友のT君と合流という計画になっていました。
かなり余裕を持って旅行の準備は万端整っていました。ところが……、4月になって朝鮮半島情勢が悪化、場合によっては朝鮮半島有事勃発? それどころか最悪東京に核爆弾が飛んで来るかも知れない? なんて情勢になってきました。青山繁晴さん、佐藤優さん、辺真一さん、上念司さんなどのコメントをYouTubeで食い入るように見て回りました。毎晩、毎晩、寝不足になるくらい……、世はどうでも良いような森友問題ばかり取り上げて、先人がかなりの警告を発するにも関わらず、ワイドショーはこの危機を全く取り上げませんでした。飲料水や保存食、米などをある程度溜め込みながら、一時期は内心この旅行は無理だな? 支払ったお金も返って来ないな? などと諦めかけた時期もありました。しかし、最終的に僕が信じたのは副島隆彦氏の4月10日付の『戦争が起きるのは来年の4月だ。」と云う予言でした。一番説得力のあるものでした。この日が危ないと云われる日が次々に過ぎ、結局出発の日を迎える事になりました。恐らく最終的にトランプ政権に押された習近平政権が北朝鮮に攻め入るのではないか? それが今年の第19回中国共産党や位階を終えてから? だから来年? だけどそれまでトランプ政権がスキャンダルに耐えうるだろうか? そんな僕の結論でした。
今年のGWの初日は4月29日土曜日、この日も休診となりました。だから成田からマニラに出向く飛行機は土曜日の午前中の飛行機にしました。ここのところずっと東南アジアに出向くのはフィリピンでもタイでも夕方の便、なかなか朝の便は慣れません。娘が車を使うかもしれないとの事で、いつもの成田近くの駐車場に車を預けるのは辞め、早朝のリムジンバスで成田に向かいました。朝は4時半起き、と云うよりは寝ないで出発の時を迎えました。そしてJALは遅れる事なくマニラへ、そしてマニラで1泊していよいよブスアンガ島に向かう飛行機に乗り込みました。マニラからブスアンガまではまたチンケなプロペラ機で1時間足らず、ボラカイやエルニドとあまり距離は変わりません。むしろセブ島はエアバスやB−747のようなでかい飛行機でたっぷり1時間かかかることになります。さて、また初めて足を踏み入れる島は……?
ブスアンガの空港はやはりボラカイやエルニドと同じ小さな飛行場、乗ったプロペラ機もブラジル製のボンバルディア、元々GWの5月はこちらフィリピンではハイシーズン、最も暑い真夏に当たり、マニラでも相当暑かったのに、こちらに来てからは天気に恵まれた事もあってものすごい暑さでした。しかし東京の真夏のような湿気はあまりなく、汗はかいても割とカラッとしていて、如何にも南国に来たと云う快い暑さでした。最初に2泊するのはディマキヤ島と云う小さな島にある1島1リゾートのクラブ・パラダイス、どうやらブスアンガ空港からそのクラブ・パラダイスに行くゲストが数組いるらしく、名簿をみながら点呼をとるスタッフに促されて送迎のバンに乗り込みました。だいたい車で陸路30分、その後バンカーボートに乗って30分と云うふれこみでした。エルニドの時のように海が荒れていて島に渡れないのではないかと云うような不安は初めからありませんでした。そして予定通り天国に到着しました。
そのリゾート、クラブ・パラダイスでは何もしないことにしていました。たかだか1周1kmくらいの小さな島、様々なオプショナルツアーもありますが、ただただビーチで、プールサイドで転がっているだけ、現実の日常は全て何もかも忘れてのんびりしようと計画していました。この島のビーチはホワイトサンド、写真で見たように綺麗な青い海が待っていました。ただ暑い……、陽焼けを楽しみに絶対に普段はパラソルの下に入らない僕も今回だけは日陰に身を隠しました。何もしない、ただ寝っ転がっているだけの一日なんてものすごく永いのではないか? 時間を持て余してしまうのではないか? なんて懸念も吹っ飛んでしまう程時間はあっという間に過ぎてしまいました。僅か2泊3日の何もしない時間はすぐに終わってしまいました。
そして旅行の4日目からは宿を移しました。今度はブスアンガ島のベイ・ホテル。ここでちょっと複雑な話しになりますが、実は飛行場のある比較的大きな島がブスアンガ島、一般で云われるコロン島と云うのはそのブスアンガ島に僅かバンカーボートで5分の狭い海を挟んだ向かい側の島を云います。しかし何故かこの方面全部をコロン島と呼ぶ事が多いようです。ここでは大いにアクティブティを楽しみます。ホテルはゆったりしたくて、少し贅沢な部屋を確保しました。そして翌日にはかねてから行きたかったインターネットでも話題の景色を観に行く事にしました。さすが有名な処、かなり混んでいました。一番の絶景ポイントで写真を撮るのに、長蛇の列に並ぶ事30分、でも確かにインターネットで見慣れた、時に診察室のPCのデスクトップに貼っておいた素晴らしい景色を目の当たりにして来ました。その後もう1箇所綺麗なラグーンでひと泳ぎ、そして場所を移動してビーチでBBQ、まる一日をかけたオプショナル・ツアーを楽しんできました。またそのツアーのガイドがなかなか味のある男、彼との会話も多いに楽しめました。
そして翌日はレンタル・バイクを借りてブスアンガ本島を只ひたすら走りました。とにかく暑い! でもバイクで走るとそんな暑さもいくぶん和らぎます。90ccのスクーターで日本では許されないノーヘルで南の島の田舎道の景色を堪能しました。ダウンタウンを抜け出すと何もない一本道、時に山羊や牛が路肩で草を食み、なかなか日本では味わえない風景を眺めてきました。そして茶店で教わった滝を観に行きました。滝は残念ながら大した事はなかった……、しかも森の中はものすごい暑さ、びっしょりと汗をかきましたが、これも部屋に閉じこもっている仕事の中ではなかなか出来ない経験(冷や汗でびっしょり濡れる事はままありますが)、やはり南国の田舎ならではの経験をしました。
こうしてブスアンガ島でなかなか経験出来ない5泊を過ごしマニラに移動、マニラに2泊して帰ってきました。マニラでは仲良しのT君と合流、お土産の買い物をして東京へ、8泊9日の長い旅は今回何一つトラブルなく、そして有事が起こる事もなく帰ってきました。そんな旅日記、是非ご覧下さい。
さあ! またまた南国パラダイスの旅日記へ!