犬を飼うことにした
2007年初夏のこと。一番の理由は飼い主の運動不足解消、煙草を止めてやがて2年と半年、しかしそれとほぼ同時にアスレチックジムへ通うのも辞めてしまった。酒はなくても良いが、悪友達に、或いは夜の蝶に誘われては深酒、時には都心にボトルを7本キープ、生活習慣病にも片足を突っ込んだと思ったら、もういつの間にかどっぷりと全身浸かっていた。もちろん運動が必要なのは判っている、いつも患者さんに言っていることだ。しかし目的もなしになかなか運動、それも辛いものは続くはずがない。そこで自らを追い込むことにした。つまり、犬がいれば朝早起き、そして朝のウォーキング、ジョギングは欠かせなくなる、そんな気持ちから犬をを飼うことを選んだ。そしてまたまた自分でも嫌になる性格、人と同じものでは満足しない。チワワやトイプー、ミニチュア・ダックスフンドでこの僕が収まる訳がない。インターネットでも探した。なかなかたどり着けない。結局知り合いの獣医さんに頼んで気長に待つ事にした。気長に待つつもりがアッと言う間、すぐに良い犬が見つかったとの連絡が入った。そう、欲しいものはジッと待てば必ず手に入る、諦めないでただひたすら願うだけで向こうからやってくる、僕の信念だった。そして案の定。しかし、ちょっと難あり? まぁそれほど永くはない残りの人生、自分が先か? 犬が先か? 少なくも自分の人生の終盤をともに暮らす伴侶、多少の手間はスキンシップと考え、彼女と一緒に暮らす事にした。名前は千春(ちはる)と命名。春に生まれた子だから。