第3日目、 昨日はずいぶん歩きました。万歩計は忘れてしまったものの、NikeのFUELは付けていました。どれくらいの運動量だったのか見ようと思ったら……、何と日本時間の日付が既に変わっている時刻にチェックしたのでカウンターはリセットされていました。日本に帰らないと成績は見られないみたい、やはり万歩計も持ってくるべきでした。3万歩くらい行ったのではないだろうか? でも昨日のうちに見所は見尽くしたみたい、今日は新たに行っていないところを探すのではなく、もう買い物、ブティック巡りに徹しようと思いました。少し歩き飽きてきました。バイクでも借りて走り廻るのも良さそう、でもそんなレンタル・バイクも見つかりませんでした。
最難関のボローニャまでの切符購入、これはひょんなことから上手く行きました。ラッキーでした。フィレンツェ、まだまだ見所はあるのでしょうけれど、まぁこれでいいや……。この旅行の佳境はやはり明日以降にあるのです。今日はザッと流して歩くような一日、そう気軽に構えることにしました。
やはりシャキッと目が醒めました。気分爽快、しかも身体はウソ偽りなくスキップしたくなるくらい軽く感じます。今は何ものにも縛られていない、普段からそれほどストレスを無意識のうちに背負っているのか? と今更のように恐ろしくなります。ホント! ホントにこの生活をしていたら長生き出来そう、やはり時々仕事を休んで海外に出なければダメだ! 改めて思い知りました。
今朝は起床後ちょっとホテルの外に出て空気を吸っただけ、散歩には出掛けずに、また昨日のダイニングに行って朝食を摂ることにしました。そのまま街の探索に出掛けることしました。本当は街のカフェでコンチネンタル・ブレックファストでも良いのだけれど、宿泊料に込みになる朝食をキャンセルするのはやはりもったいない、しかし昨日と同じメニュー? 悩むところです。
実は昨日のプレートは少し僕にはボリューム不足、だけどダイエットを兼ねて我慢しました。それに後悔した今日は僕本来のボリューム、だけどチョイスの幅があまりなくて、東南アジアのホテルの時のような、何を食べようかと悩むワクワク感はありません。ビュッフェにある全種類をとるとこんなところ? そんな感じでした。トーストはベルトコンベアみたいなトースターがあって、1分くらいでこんがり焼けます。
さて街歩きに出発! と思ったら思わぬ幸運を拾いました。ホテルのロビーに日本人数名のツアー客がいて、女性ツアー・コンダクターがいました。ツアー客ではないので遠慮がちにボローニャまでのチケットの買い方を尋ねたら、懇切丁寧に教えてくれました。明日のチケットでも今日のうちに買える、窓口に行けば英語が通じる、この2項目がクリア出来れば僕もボローニャへ行けます! ラッキー!! 本当にありがとう!
ホント、ラッキーでした。早速フィレンツェ駅に向かうことにしました。一応ツアー会社の名前をお尋ねしましたが、それほど大きな会社ではないそのツアー・コンダクター、親身になってツアー客ではない僕の問い合わせに嫌な顔もせずに親切に教えてくれました。今まで楽しいながらも何となく気が重くなっていた悩みの種が一気に払拭できたような思いでした。更に身体が軽くなったよう。
駅について時刻表を眺めました。どの列車に乗れば良いのか? 恐らくは大きな街だろうし、特急でも通過することなく停まってくれるのではないか? まさかボローニャ駅を通過してベネチアかミラノまで直行で行ってしまうことはないだろう? ミラノ行き、ベネチア行き、BORGOというのは違うな? ブルゴーニュってのはフランスのワインの産地だし…、またにわかに不安が。
エエイ! もういいや!! いきなりぶっつけ本番で窓口へ行ってしまえ、何とかなるだろう? と思って切符売り場に行くと長蛇の列…、そうか? やはり券売機を使えない、英語しか喋れない奴がたくさんいるんだろうと思いました。時間がもったいないと思いながらやむなく最後尾に並ぶと、窓口の数が多いせいか、割と早く進み、あっという間に僕の順番になりました。
窓口の髭を生やした太ったおじさんにつたない英語で、明日の昼過ぎにフィレンツェを出てボローニャへ行きたい旨話すと、いとも簡単に明日の昼12時ちょうどに列車があって、それが特急で次の停車駅がボローニャだと教えてくれました。それ! ということで拍子抜けするくらい簡単に切符が手に入りました。料金は3000円ちょっと、楽勝♪
あれだけ不安に思っていた今回の旅行最難関をいとも簡単にクリア、僕の不安は杞憂でした。しかしホテルのロビーで偶然捕まえたツアコンの女性に感謝の気持ちでいっぱいです。身体はうんと軽くなり、また再度フィレンツェ街巡りに戻ります。
結局昨日ふらついたのと同じコースをたどることに。あまり遠くに行って迷子になるのも嫌だし、まぁ昨日は結局ベッキオ橋とドォーモくらいしか観ていないし、今日は本格的ブティック巡りにすることにしました。気分も晴れやか、お天気もなかなかです。
もう一度ベッキオ橋へ、今日は人が多い。急ぎ足でもう一度ジュエリー・ショップを観て廻りましたが、今日はここでは買い物をしませんでした。娘のピアスもそこそこ高かったし、僕はむしろ服の方が良いし。30分足らずで往復、今度は中心街の方へ向かいました。
ここはベッキオ宮殿の入り口、大きな広場の一角にあります。何やら偉い人が来ているのか? 少し警備は厳重そうでした。昨日より更にお天気が良く、結構汗ばむよう、ジャケットは脱ぎ、長袖シャツの袖をめくりました。そう、イタリア親父は半袖シャツを着ないのだそうです。
お昼過ぎ、ちょっとお腹が空いてきました。広場の周りにあるカフェへ。一人で空いている席に座り込みます。あれ? ここはドッグカフェ? 犬も入ってきて良いようです。そう、我が愛犬は元気にしているか? 一日3回の散歩も女房任せです。申し訳ありません。
トマトソースのペンネを頼みました。パンがつきます。なんかパスタばかり、まぁ、何処の何が美味しいか? なんて情報は調べてきていないし、行きあったりバッタリで飛び込むしかありません。でも立ちっぱなしだったので結構疲れた、座れると少しホッとします。
今回はパスタだけでは全然足りず、サラダもオーダーしました。昨日はだいぶピザを残してしまったので後悔しました、やはりピザとパスタはボリュームが違う、今日は残さずに全部食べました。相変わらずものすごく美味しいというわけではない、正直なところ、イタ飯(と行ってもパスタとピザだけですが)は飽きてきました。やっぱり僕には東南アジア料理が合うようです。
ウワ〜、お天気は最高! ここはイタリアです。思えば不思議です。もしポルシェにはまってポルシェを乗り継いでいたら、僕は今絶対にここにはいない。そう、ドイツ車は質実剛健、イタリア車は自由奔放、イタリア車に乗るとドイツ車では物足りません。でも車に詳しい友達曰く、片手でステアリングを持って気軽に時速200kmで走れるのはポルシェだけなのだそうです。
今日はブティック巡りに徹します。名所はドゥオーモとベッキオ橋だけで充分、世界史の苦手だった僕にはルネッサンスは魅力的だけど、とことん追求しようと云う探究心はありません。僕は理科系ですから。こんな店を見つける毎に中に入って眺めて来ました。でも革製品は決して安くはありません。
こう云う店はあまり高くありません。友人にも結構お土産を買い込んで行きました。ここには結構格好いいスカーフや革製品の小物がありました。この店の女主人とそこそこ話し込んできました。息子達には後にトミー・ヒルフィガーのブティックでシャツをたくさん買い込みました。
ベントレーのコンチネンタルT、英国車ではありますが、上手く景色に馴染んでいます。でもやっぱりイタリアでも高いんだろうな? そう云えばフィレンツェに来てから、フェラーリもランボルギーニも見ていません。でもフィアットやアルファロメオはたくさんいました。
ジャケットも1枚くらい、イタリア製のノンブランドが欲しかったのですが荷物になりそう。こちらでは洋服と靴を同じ店で売っているのを良く見かけました。恐らくトータル・コーディネートが出来るのでしょうか? しかし未だ人のものばかりで自分のものは殆ど買っていないのです。
ショパール・ブティックがありました。ここではオーソドックスなものしかなさそう。実は今月初めに日本で僕も腕時計を一つ買ったのです。今整備中、帰国してしばらくしたら手元に届きます。自分で腕時計を買うなんて本当に久しぶり(空港で買った安物は別ですが)。
この店はしばし長居をして中を見ていました。イタリアと云うよりはむしろ英国調のどっしりと落ち着いた服が多かったようです。若い人向けではないみたい。この木製のインテリアが何とも格好いい。しかし結局何も買わないで出てきました。どうも申し訳ありませんでした。
最近の僕のお気に入り、ETROのブティックがありました。このブランドは割と派手なものが多いのですが、最近僕が好きなのは、表が割と地味なのに裏地がかなり派手なもの。そしてワンポイント(例えばボタンホールが色違いで縫ってある)のスパイスが利くような服が好きなのです。
ブティック巡り、とても楽しいです。少し小遣いに余裕があればもう少し違った買い物をするはずですが、見ては我慢、見ては我慢の繰り返しでした。一方で車仲間の先輩が云っていました。「先生、60歳を過ぎると物欲が急になくなるよ。」って。僕ももう数年ですかね?
おーっと、マセラティのグランツーリスモ、格好いいです。イタリアでは少しは気軽に買えるのでしょうか? しかしこの車も結構図体は大きい、フェラーリのエンジンを積んでいるものもあるのです。僕ならこの車では白いボディに赤いレザーインテリアを選びます、きっと。
結局今日もまたここに来てしまいました。もうさすがに飽きてきましたかね? でもベッキオ橋の手前の両岸にまた渋いお店が並び、ちょっっと食指の動く物がありました。クロコダイルの格好いいベルトがあったのですが、やっぱり税関で見つかると面倒臭そう、諦めました。
ベッキオ橋の下流の処をこんなバスが走っていました。二階に座っている人達の顔が本当に楽しそう、市内をグルグル回るのでしょうか? バスそのものも格好いい奴でした。そう、これに乗って市内観光も楽しそう、でも何処で乗れるのかが判りませんでした。
バスの横にはCitySightseeing Firenzeと描いてあるので、やはり市内観光バスなのですね。でも2階席はビッシリ、今から何処で乗れるか探してももう夕方、ちょっと厳しいだろうと思い、諦めました。結局僕はフィレンツェで乗り物に乗っていません。送迎以外、全行程徒歩で済ませました。
パン屋さんではあるのだけれど、ピザも併せて売っている、そんな店を良く見かけます。恐らくオーブンで焼いて渡してくれるのでしょうか? さすがに米が食べたくなってきました。もうビザは良いかな? そう、この街はデパートがない! だからフードコートもない……。
ベッキオ橋の下流の地域、洋服のブティックとジュエリーショップが混在します。昨日は来ていないところ、ここも少し歩いて見てみました。あと靴を売っている店も何軒かありました。実は……、ちょっと狙っている靴があるのです。ホテルの近くなので明日、ボローニャへ出発する直前に決断します。
この近辺には割とお気軽なジュエリーショップもありました。小さな店が軒を並べ、それぞれが個性を放っていました。やはり何人かの職人を抱え、一点物で頑張っているようなお店のようです。石の壁に木製のショーケース、何ともお洒落な感じがします。このジュエリーは数千円程度。娘にはジュエリーはもう良いかな? 奴も結構好みにうるさいから。
そう、昨夜の夕食の店はワインバーとは名打ってはいましたが、言うなればPUBみたいな店、こんな処なら意外と一人でも入りやすいのかも知れません。ただ、食べ物のメニューを解読するのが難しそう。中は薄暗く、良い雰囲気です。フィレンツェでは餌場に悩みます。東南アジアではこんなことはあまりないのに。
ネクタイとバッグを売る店、ちょっと不思議な組み合わせでした。ネクタイは少し派手目、最近は僕もネクタイは大人しいものを絞めるようになりました。自分のネクタイに赤が入っていないなんて、数年前までは考えられなかったのですが。でも最近は数あるネクタイの中で選ぶものは数本になりました。バッグは格好良いのがおいてあります。
さぁて、そろそろ夕食の時刻、お腹も少し空いてきました。しかし街を歩いていて「ここにしよう!」と思った店はありませんでした。昨夜はワインバーでかなりカロリー控えめの夕食でした。今夜は何を食べようか? ま〜たパスタかな? そんなことを考えながらフラリと入ったのは結局またパスタ屋さんでした。
一人でドカッと座りました。のどが渇きました。そこそこ暑い中、結構歩き廻りましたから。昨夜は思いの外アルコール度数の強いワインでしたから、今夜はノンアルコールで、コーラを頼みました。でかい! タペストリーは何と黒いクロコダイルの革製です。これ欲しいなぁ……。
パスタはボロネーゼを頼みました。いわゆるミートソースを予想していたのですが、本場のボロネーゼは違いました。こんもり盛られたパスタはなかなかのボリューム、しかしソースがかかっているのではなくまぶした程度、挽肉は僅かな量、正直なところ、女房の作るミートソースの方が旨い……。
だいぶお腹一杯になって出てきました。結局この旅行では炭水化物ばかり。むしろタンパク質の摂取量は少ないのではないか? また街歩き続行、パグがいました。もう愛犬と分かれて3日目、元気にしているだろうか? しかし主人がいないからと行って寂しいとは思わないだろうな? 女房には申し訳ないけれど、散歩、トイレ、宜しく頼むね。
少し手持ちのユーロが減って不安になり、レートが悪いことを知っていながら、やむなくここで少し両替をしました。表示されている金額より少し手数料が引かれるみたい、何となく不愉快です。その点、フィリピンやタイの方がClear cut、しかも両替屋がたくさんあって、レートの良い店を選ぶことが出来ます。フィレンツェには両替屋が少ない!
広場で演奏をしているグループがありました。しばし突っ立って聴いていました。あまり足を止める人はいないみたい、最近のポピュラーな曲の演奏も。後で聞いたのですが、フィレンツェではそこそこ有名な人達らしいです。
ちょっと演奏している曲が気に入ったのでその場で売っている彼らのCDを1枚買うことにしました。イタリアに来た思い出に、愛車の中で聴こうと思います。今夜はこのままホテルへ帰還、就寝としました。明日はいよいよボローニャへ移動です。