第5日目、 ボローニャで目が覚めました。結局昨夜はご馳走になったレストランから友達に車でホテル近くまで送ってもらい、その後Barに行くことも出来ずにホテルへ戻って大人しく就寝となりました。朝はまたシャキッと起床、今日はまたマヨール広場でツアー一行と合流、ランボルギーニ本社へ向かいます。当初はランボルギーニ本社主催の50周年記念パーティに出たかったのですが、参加資格があるのは車を持ち込んだ人だけ、僕ら部外者は会場には入れないことが分かりました。そうでしょうね? 僕が参加できるようなら会場に一体何人のゲストが集まることやら? やはりそれなりの待遇を受ける人は、それなりのことをした人でないと。パリ・ボローニャ間は陸続きで約500km、パリのオーナーは東京から大阪へ行く感覚で参加できるのです。やはり日本は島国、事情は特殊です。
でも行った先のランボルギーニ本社、やはりJLOCの会長の取り計らいで、特別な経験をすることが出来ました。工場見学と社内ブティックでの買い物、ツアー参加だけでもそれはそれは楽しいひとときを過ごすことが出来ました。本当に来て良かった! そろそろ今回の旅行も終盤ですが、もしこの旅行を諦めた上でこの旅程を後で知ったら、もの凄く後悔したと思います。一生のチャンスを逃した、そう考えたことでしょう。ではホテルをチェックアウトして、この旅行のメイン・イベントへ差し掛かります。
朝は7時過ぎに起床、旅の疲れも昨日立ちっぱなしの疲れも感じません。朝食前にホテル周辺を30分ほど散歩しました。天気はあいにく曇りですが、気持ちよいボローニャの風が頬に当たります。昨夜はオーナー達の大宴会が繰り広げられたことでしょう。今回の旅行は本当にアルコールが少ない。
未だ目が醒めきらないボローニャの街、人も車もあまりいません。夜が早く朝が遅い街? イタリアでも田舎の街と云うよりは町、のんびりしているのでしょうか? メインストリートもこんな感じでした。フィレンツェとはだいぶ違う、何処かノホホンとした雰囲気が漂います。
ホテルに戻ってビュッフェの朝食、普段パンやトーストを食べ付けない僕には物足りない感じ、しかもフィレンツェの時と同じような感じで、そろそろ飽きてきました。さすがにこのホテルには日本人はいないみたい、と云うより東洋人は僕だけ? こんなことを考えていると気分的に滅入ります。あの飛行場の1件が未だ尾を引く? 正直なところ、あの1件さえなければもう少し大らかな旅行だった?
朝食はまたこんな感じ、かつてプロサッカーの香川真司選手のイタリアでの生活を紹介するテレビ番組で、レストランでの彼の夕食が紹介されていました。シンプルなパスタでした。日本人としてガッツリ米を食べないとパワーが出ないのではないか? そんな心配をしました。今回の旅行中、白い米は全く食べていません。
シャワーを浴び、荷造りを終えてチェックアウト、料金は安い! また重いトローリーを引きずりながら昨日のマヨール広場を目指します。ボローニャでは昨日の市場以外では買い物をしていません。靴は気に入ったものを手に入れました。もう1足欲しいけれど、もうトランクが一杯です。
10分程で広場へ到着、昨日のうちにこのサークル内に入るチケットをツアコンからもらっています。昨日は勝手に隙を見て入り込み、一度外に出てから今度は警備員にオーナーで日本のツアー参加者であることを話したらにこやかに入れてくれました。やはりランボルギーニ・オーナーには親切?
ミウラ、カウンタック、ディアブロと3世代並びます。12気筒シリーズはこの後、ムルシェラーゴ、アベンタドールと続きます。一度は会社資本がマレーシアの個人に渡り、そして倒産も経験した反骨の自動車メーカーは立ち直り、そして今は揺るぎない地位を確保しています。まるでドラマのよう。
限定47台、最後のディアブロである6.0SEです。中身は僕のと一緒、でもゴールドは格好良いです。ただ内装の色はチョコレート色? そして純正のリア・ウィングが付かないのが不満、僕の車はかれこれ13年になりますが、良い買い物をした、そして乗り換えなくて良かった、そう考えています。
今回集まった車の中でコンクールド・エレガンス、つまり車種別に良い車を表彰するイベントが同時進行しています。紺色のブレザーにベージュの帽子を被っているスタッフがその審査員、年配の人ばかり、ランボルギーニ本社の重役達でしょうか? でも参加車は目一杯きれいに、お洒落しています。
愛車ミウラのリア・バイザーを丁寧に拭くオーナー? 気持ちはよく分かりますよ、我が子を可愛がるよう、本当にこの車は格好いいです。でもこの車が生まれたのは1960年代、こうして現役で走っていられるのはオーナーの熱烈な愛情の賜物でしょう。表彰されると良いですね?
このミウラSV、最高にきれいでした。黒い外装は艶も充分、そして内装は白のレザー、きれいであると同時に素晴らしいコンディション、色でした。たぶん日本で今から手に入れるとしたら4000万円以上? しかしデリケートなエンジンはメンテナンスも大変そう。
この真ん中にある幅の広いセンターコンソール、その上に鎮座する6個のメーター、最高に格好いいです。未だ1960年代にこれだけのデザインをするイタリア人の先進性、独創性にホント、脱帽です。きっとステアリングは重いんだろうな? でも今やミウラと一緒に走るのはそれほど辛くありません。
最新型アベンタドール、もちろん僕にはもう手が出ません。今やオプションを付けて乗り出し5000万円を超える車、僕がディアブロを手に入れた頃に比べ、12気筒マシンの値段は倍に跳ね上がっています。そろそろマニュアル・シフトが辛い僕にも運転はしやすいのだろうけれど、無理です。
ピーター・ライオン氏と聞きました。イオタのカウルの下に地べたに座ってご満悦の様子、僕もかつて日本で紹介され、名刺交換をしたことがあります。日本語はペラペラ、よくYou Tubeの試乗インプレッションを出されています。でもこの人、こんな髭面だったっけ? 今回はお話ししませんでした。
韓国からの参加車ガヤルド、船積みで来たのでしょうか? 或いは陸続きなのだから走ってきた? でも……、せっかく50周年を祝う平和な祭典なのですから、これはルール違反だと思います。こんなことを持ち込んで欲しくないですね。ランボルギーニのスタッフはどう考えるのでしょうか?
ご苦労様です。審査も淡々と進んでいるようです。ミウラ部門はさっきの黒い奴じゃないかな? 他のミウラも良く手入れされていましたが、黒いのはダントツでした。あいにくコンクールの結果発表の前に僕はこの広場を離れなければなりません。しんチャンのストロベリー号はどう評価される?
こんなTシャツがあるのですね? 歴代のランボルギーニの車種名がAt randamに書かれています。見たことがありません、自作? そして左後方のダーク・グリーンの50周年記念ブルゾン、実は値段が結構高いのですが、悩んだ挙げ句、結局僕も手に入れることになります。
会場内の所々にバイクが置いてありました。6輪生活(今は実際には10輪生活ですが)を目指す僕としては、こんなバイクにも気を惹かれます。バイクのフェラーリと飛ばれるドゥカティ、格好良いけれど、身体の硬い僕ではこんな前傾姿勢のバイクに乗ったら腰痛になりそうです。
テレビの取材でしょうか? 女性キャスター? すごい美人でした。イタリア国内で今回のイベントがどのように放送されるのか興味のあるところですが、あいにく視聴する手立てはありません。少なくとも日本のように暴走族みたいに白い目で見られることはないと思うのですが。
警備の警官達、先導して走る警官とは別のグループみたい、鋭い目つきもこちらと目が合うとにこやかになります。乗っているのはBMWのビッグバイク、色はガヤルドのパトカーと同じくライトブルーです。追跡するときは時速300kmくらい出るのでしょうか?
回り込んで見てみると腰のホルダーにはでっかい拳銃が。日本のお巡りと違って、使う時は躊躇なく引き金を引くのでしょうか? でもバイクのスロットルも拳銃も右側、バイクで走りながら拳銃を撃つのは無理なんだろうなぁ? おかしな事を想像します。
オレンジ色のディアブロVT6.0、僕のと同じ、「可愛がってもらっているかい?」心の中で話しかけます。ダッシュボードの右側が少し膨らんでいる、右ハンドル? 昨日の若い女性が運転していた車でしょうか? う〜ん、うちのも連れて来てあげたかった!
近くにしんチャンのストロベリー号、ひいき目かも知れませんが、彼の車が一番写真を撮られていたみたい、さすがに同じ色の車はありません。今まで1200km、イタリア国内を走ってきた? 携帯電話のナビゲーションは必需品なのだそうです。
ツアー仲間と記念撮影? 1週間近くも一緒に走って、一緒に寝泊まりして、一緒に食事をすれば、国境を越えて様々な友達が出来ることでしょう。きっと、何処か外国に行ってもそんな友達が迎え入れてくれるのではないでしょうか? 参加するだけではなく、更なる特典がてんこ盛りでしょうね?
こんな風に彼の車の前で記念撮影をする人が後を絶ちませんでした。数多くの写真を撮って、メディアに入れてしんチャンにプレゼントしました。そうですよ、一眼レフカメラ、奮発したんですから。ストロベリー号も世界的に有名になったのではないでしょうか?
しんチャンと格好いい女性のツーショット、ツアーで知り合った人の彼女だそうです。この緑色の彼女、男性陣の視線を釘づけでした。このファッション、後ろから見るともの凄くsexyなのです。二人の髪の毛の色は同じだね、この写真も渡しましたよ。
広場の上をおかしなものが飛んでいました。カメラ付きラジコンヘリコプター? 上から車を撮影していたのでしょうか? もし墜落して車に傷をつけたりしない? よほど操縦に自信があるのですかね? エンジン音は静か、電動モーターでしょうか?
何処へ行ってもバルボーニ氏は人気者、いろいろな人と会話を交わしているようです。正にランボルギーニのカリスマ? でもこの人ですら倒産を経験しているのです。創立50周年、心から拍手を送りたいです。でも…、もう少し安くならない?
縁の下の力持ち、ツアーに参加したメンバーを先導していた白バイ隊がパレードをします。そしてお世話になった事に対して敬意と感謝を込めて、みんなが拍手で彼らを迎えます。そして笑顔の中にも誇らしさを滲み出させる隊員の顔、絵になります! ありがとう!!
続いてガヤルドのパトカーが行進します。雑誌で読みましたが、これに乗れるのは優秀な隊員のみ、恐らく乗車を許可されてからも絶え間ない訓練をしているのではないでしょうか? こいつに追いかけられたらもう諦める? アベンタドールなら逃げ切れる?
さぁてと、そろそろこの広場を離れます。未だコンクールド・エレガンス、車の採点は続き、熱気のこもったイベントはこれからが佳境ですが、僕ら外野組は次の行動に移ります。ボローニャの街もこれほど湧くのは珍しいのではないでしょうか? 広場の外も結構な人出です。
イタリアにいた中国産の犬? 足下で大人しくしていました。だけどこのチャウチャウ、かなりでかい…。さて、バスに向かいこれからまたサンタアガタのランボルギーニ本社に向かいます。工場の中に入れてもらえるかどうか、ただ行って帰ってくるだけになるかも知れないとの話もありました。
昨日と同じバスに乗ってサンタアガタのランボルギーニ本社へ向かいます。荷物はバスのトランクの中に入れてもらっています。もうボローニャ市内からサンタアガタまでそれほど遠くないことが判っています。これから工場見学、ただ…、工場へ入場できるかどうか、この時点では判明していません。
バスが出てしばらくしてから、マヨール広場に並んだランボルギーニ達はこのコースを通ってランボルギーニ本社へ、そして本社内で行われるパーティに参加します。残念ながら僕ら外野組はそのパーティに参加出来ません。その代わりに工場見学が出来ればと願って向かう訳ですが。
やはりかなりの田舎? 素晴らしいお天気の下、のどかな田園風景が続きます。ずっと以前からランボルギーニ本社は郊外にあり、その地域全体がほぼランボルギーニによって成り立っているとは聞いていました。イタリアの田舎、それだけで心浮かれてきます。
いよいよランボルギーニ本社前に到着、未だツアー参加のランボルギーニ達は来ていません。社屋は多くのゲストを迎える準備をしている様子、未だ本社前まで行って門前払いになってしまう可能性も否定出来ません。はるばる日本から来たのだから是非中を見てみたい、期待と不安が入り交じります。
誇らしげなLamborghiniのサインが輝きます。フェラーリに対する反骨の精神から生まれた会社、不況の時代は何度も経営権が移り、一度は倒産してもなお復活して創立50周年を迎え、今や不動の地位を得たこの会社、そのストーリーだけでも充分に魅力的です。やっと来た、そんな気分でした。
あれ? 入り口の門が開いている! 車内の乗客からバスのドライバーに「いいよ! 入っちまえ!!」と檄が飛びました。そのままヌルッとバスは入り口に頭を突っ込みました。いとも簡単にバスは本社の敷地内に。そしてみんなバタバタっとバスを降りました。出て行け! って云われないかな?
実はこの写真、向こうへ走っていくグリーンのガヤルドを何の気なしに撮った1枚なのです。それも次にズームインして撮る前の。しかし日本に帰ってから気付きました。右に立っているのはステファン・ウィンケルマン社長! 僕は旅行中にこの人を見かけませんでした。こんなニヤミスをしていたのに!? サインもらえば良かった!
結局、社内に入る許可が出たようです。ラッキー♪ やはりはるばる日本から来たオーナー達、大切に扱ってくれるようです。良かった! やっぱりランボルギーニは良い会社なんだ! 社屋に入って早々、ミュージアムがあります。ミウラを始め、プロトタイプの車など多くのランボルギーニ達が展示されています。
これはミウラのニュー・コンセプト、僕はこれが市販されると思っていたのですが、残念ながら日の目を見ませんでした。古い奴は買えないし乗れないけれど、こっちなら考えたかも知れない、アメ車ではニュー・コンセプトがたくさん出て来ているのですから、今からでも遅くはないと思うのですが。
これもコンセプトカー、全長の長い4ドア車でした。何と云っても内装が格好いい、そう、僕はこんな幅の広いセンター・コンソールの車が好きです。確かにこれがあると座席間の移動が出来なくなりますが、利便性よりは見た目が大事? 僕自身の人生を物語っているようです。
黄色いムルシェラゴが壁に張り付いていました。みんなこの前で写真を取ります。ポロッとはがれて落ちないのかな? ちょっと心配になります。しばらくしてアナウンスがありました。今日は土曜日なので工場は稼働していない、しかし則竹会長の口添えのおかげで、ガイドさん付きで工場内の見学が出来ることになりました! きっと僕らはついているのかも知れない…、はるばる来た甲斐がありました。興奮で動悸を感じるようでした。さぁ! 工場見学に行くよ!
工場内は撮影禁止、カメラも含めて手荷物はロッカーに預け、身体だけで工場内へ入ります。もちろん、ここには写真を掲載できません。だけど…、それはそれは興奮するひとときでした。女性スタッフが英語で説明をしてくれました。本当に、本当に!! 来て良かった! また再びこの経験が出来るのか? 一生に一度の経験かも。小一時間、工場内を歩いて廻りました。僕の愛車が生まれたライン? 涙が出そうでした。
工場見学の後、更なる幸運がありました。実は! 土曜日で閉まっているのに、則竹会長の特別な取り計らいのおかげで、工場内のブティックで10分間だけ買い物が出来ることになったのです。それも正式なツアー参加者が買い物をする前に! 10分間と云う制限時間に日本人ツアー客はパニックです。もちろん僕も!
日本ではなかなか手に入らないようなウェアや小物がた〜くさん! しかもクレジットカードが使えると云うことで、僕も完全に自分を見失いました。しかも普段なかなか取りそろえが無い僕のサイズもかなり品数豊富でした。正直なところ、衝動買いの連続で10万円を超える買い物をしてしまいました……。
僅か10分間の制限時間内に20数名の日本のオーナーはどれくらいの買い物をしたのでしょうか? 売り上げは10分間で数百万になるのではないでしょうか? 僕なんか多分少ない方? ボロシャツを4枚、ブランパンの時計のマークの入ったシャツを1枚、帽子……、他に何を買ったか忘れました。幸せな10分間でした。
興奮冷めやらぬまま社屋から出てきました。これほど濃厚なパック・ツアーはないのではないか? ランボルギーニの紙袋に買い物を目一杯詰め込んで外へ、すると正式なツアー参加者の車達が正に本社へ着くところでした。赤いミウラ、生まれ故郷に帰ってきた老人のよう、きっと車も喜んでいるのではないでしょうか?
約2時間くらい? ミュージアムと工場を見学して、ブティックで買い物をして、濃厚なランボルギーニ本社見学会は終わります。バスに戻ろうとする途中、ちょうどツアー参加車が続々と到着しているところでした。車を持ってきたらどんなに楽しいことか? でも僕には無理、そんな仕事を選んだのだから。
ディアブロ・ロードスターが入っていきます。日本に帰ったら、日本人オーナーだけで50周年記念のイベントをやろうよ、そんな話になりました。もちろん、僕も参加しますよ、楽しみにしています。残念ながら創立50周年記念パーティには参加出来ないけれど、もう充分満足! これ以上望むものはありません。
田舎……、こんなところでランボルギーニが生まれてくるんだ? そう思ってしばしこの田園風景を眺めていました。ここで生まれた車達は船に積み込まれて永い船旅をして我々のところに来てくれるのです。やはり大切にしてあげなくては。ますます自分の愛車を手放す気はなくなりました。さぁ、バスが出るよ〜。
バスが出発、本社社屋に別れを告げます。もう一度来ることが出来るだろうか? フェラーリを買ってフェラーリ工場に行くのだろうか? 少なくともここ数年内に再度ここを尋ねるのは絶望的です。お天気にも恵まれました。もし雨だったらここまでテンションは上がらなかっただろう、達成感を持って聖地を離れます。
そう、50年、永いかも知れないけれど、僕よりは年下なんだな? まだまだこれから発展していく会社、いつまでもみんなの憧れでいてください。創立100周年はどう考えても僕は生きていないけれど、もっと大きなイベントになるのでしょうか? さようなら、サンタアガタ……、もう来ることはないかも知れないけれど……。
……と感傷に浸っていたら、200mも走らないうちに大渋滞です。本社へ入るための入口に人がごった返していました。15分以上バスは動かない、でも興奮冷めやらぬまま時間が経つことはちっとも苦になりません。しばらくここに立往生でいいよ、もうしばらくここにいたい、そんな気分でした。でも現場に立っている人達は結構苛立っていそう、ツアーの車も渋滞に巻き込まれ動けない状況でした。
ぜ〜ぜん動きません。車から降りて来てしまう人も。駐停車禁止なのに。道路全体に人が溢れ、パニック状態になっていました。向こうからツアーの車が来ています。パーティも始まっちゃうかも知れない、パーティ参加者は相当イライラしているのではないでしょうか?
オレンジのベストを着ている交通整理の人は怒っていました。前方にはガヤルド2台、反対車線にはアベンタドールとミウラ、ようやく流れ始めました。プレスの人も結構いるのでしょうか? こんな状況もイタリア国内でニュースで流れるのかも知れません。
ようやくバスが動き始めました。また再度、ボローニャ市内に戻るそうです。もう広場にいたランボルギーニ達は本社の駐車場へ入っている頃、僕らはそこを離れ、別行動になります。本当はちょっとしたつてで、もしかしたらパーティに参加出来るかも知れないと云う話もあったのですが、実現しませんでした。でも満足です。
再度、先ほどのマヨール広場に着きました。400台集まっていたランボルギーニは1台も残っていません。広場はいつもの平静を取り戻したようです。これだけボローニャが大騒ぎになったのも珍しいことではないでしょうか? バス・ツアーのメンバー達にはもう1カ所、目指すところがありました。バスを降りて5分程歩くと……。
先ほど本社内のブティックで買い物をしたのに、更にこちらにサテライトのブティックがあるのです。もう散々買っちゃったからと思いつつ、前述した創立50周年のブルゾン(右下のダークグリーン)を、悩んで悩んで悩んだ挙げ句、残りもあと僅かと云うことで結局買うことになりました。友人がもう1枚買ってこの店では完売のようです。
他の皆さんも、連れの女性陣も結構な買い物をしているようでした。今回は時間制限なし、本社のブティックより店舗面積は広く、先ほどとはまた違うラインナップでいろいろなものがディスプレイされていました。この辺のバッグも格好いいけれど、さすがにもう思いとどまります。ずいぶんお金をつかっちゃったから。
小一時間、みんなであーでもない、こーでもないと大騒ぎしていました。日本ではこれほどの品揃えを持つところはなかなかない、滅多にないチャンスですが、さすがにクレジットカード可と云っても、気持ちにブレーキがかかります。そう、BKKのサイアム・スクエアの中のディーラーもシャツ類が豊富でした。
日本人の団体客がドッと押し寄せて、相当な売り上げがあったのでしょうね? 何と店の中で大瓶のシャンパンとサラミやソーセージのおつまみが振る舞われました。大サービスです。スタッフも相当な売り上げにちょっと満足げな顔。店の外にはシルバーのアベンタドールの実車が展示されていました。さぁ、そろそろバスの出発時刻ですよ。
ランボルギーニを堪能した一日がそろそろ幕引きになります。本当に楽しめました。結局創立50周年のオフィシャル・パーティには参加出来ませんでしたが、これだけ楽しませていただければ充分に満足です。工場見学、一生の思い出になります。ツアー参加者は今頃盛大なパーティをやっていることでしょう。
さて、バスに乗ってまたサンタアガタへ戻ります。結局今回のボローニャの1泊でボローニャ中心部と郊外のサンタアガタとを2.5往復しました。やはりバスに乗せてもらって正解、20-30kmありそうなところ、個人でタクシーを使って往復していたのでは相当な出費になったでしょう。一度ホテルでチェックインをします。
他の皆さんは昨日もう既にこのホテルに1泊しています。僕はたった今チェックイン、これが今夜の部屋、結構広いけれど、またバスタブはありません。ランボルギーニ本社から至近で、JLOCの則竹会長が本社を訪れる時の定宿なんだそうです。今回も会長がごっそり部屋を押さえてくれたそうです。
少しベッドに横になって寛ぎました。そう、今日は朝から立ちっぱなしの歩きっぱなしでしたから。それになかなか興奮することも多く、結構疲れました。明日はもう帰国の途、明後日からは平常通り仕事です。でも今回も充分に楽しんだ旅行、これでまた仕事に頑張れると云うものです。
みんなでまとまってホテルから徒歩圏内のイタリアン・レストランに来ました。かなり混んでいて、十数人でまとまって座れる席をわざわざ作ってもらいました。ツアーはもう1泊、ミラノに行くのだそうです。僕は明日離脱、一人で東京へ向かいます。
またピザ、好きな食べ物ではありますが、さすがにちょっと飽きてきました。生地の厚いドミノ・ビザ風、本場のピザは日本のピザに比べて少しチーズが少ないよう、しかし厚い生地で割とすぐにお腹一杯になってしまいます。ビールでみんなと乾杯!
そしてまたパスタ、だけどペンネは未だ二度目? 割とさっぱり味で、こちらは結構入ってしまいます。そうしてまたみんなで車談義が始まります。これからニューモデルを買うなんて人も。僕はもうランボは無理だろうな? まぁ、古いながら今ので満足していますから。
そしてホテルに戻り、夜遅くまでホテルのバーでみんなで大騒ぎをしていました。車を通じて知り合った友人達、これも大事な僕の財産です。そしてこんな友人から仕入れる知識、ちょっとしたトラブル・シューティング、どんな修理は何処の工場が良いとか、知識、知恵の収集場所となるのです。