2日目
やはりかなり疲れていたのか? バスや飛行機の中で寝たとは云っても前日は貫徹でしたから。目が覚めたらもう午前11過ぎ、やがてお昼と云う時刻でした。ホテルの朝食ビュッフェもとっくに終了、やむなくシャワーを浴びて出掛けました。今日はもう一つの繁華街、マカティへ。今回はあまりお土産は買わないとみんなに云ってきました。家族にひと品ずつと、僕自身に買いたい物が1点だけあります。それを探しに..........。
ホテルのドアボーイは客がトラブルに巻き込まれた後の事後処理のためにかならずタクシーのナンバーを控えます。メータータクシーのみ。しかしこの野郎、「Makati? Two Handred,OK?」と云って僕の返事も聞かずにメーターを止めました。喧嘩しても馬鹿らしい、やむなく....。
200ペソ、500円ちょっとです。この距離なら日本なら2000~3000円はかかるところ、例えメーターでも遠回りされたりすれば更に余分な支払いが必要である可能性もあります。200ペソにFixされていれば運転手は真っ直ぐ目的地に行くだろうし、むしろその方が安心かも知れません。
だからこの運転手は200ペソを丸々懐に入れ、車の所有者であるタクシー会社は利益を得られないどころか、ガソリン代で損を被ることになります。これがまさに今フィリピンが抱える病理だと僕は考えます。しかし会社を裏切るのか? とすごんで拳銃で撃たれるよりはましなのかも。
ちょっと驚きました。この近辺は何回か来て僕はもう慣れっこのはず。ところがだいぶ景色が違います。そう拡張工事が行われて、ショッピングセンター全体もかなり大きくなりました。もともと周囲にランドマーク、グロリエッタと大きなセンターがあるのに、更にまた新設?
やはり何となく娘が可愛くてここに来ました。もう成田で娘のお土産は買ってあるのに。ここで一つ名案! あまりブランド物を好まない女房にグッチのスカーフを買って行くことにしました。そして娘にはお母さんから借りて使え と云うことにします。だから割と地味な柄のものを。
ショッピングセンターの入り口には必ずこんな金属探知機が設置され、非常に緩やかではありますがボディチェックを受けます。女性のバッグの中は必ず確認しているようです。マニラでは僕の知る限りは爆弾テロは最近は起きていないはず、しかし平和なダバオでさえやられました。
こんな店を見つけ、中に入ってみました。品揃えは日本と変わらず、そして値段も日本と殆ど変わらず。だからこの国の人間の所得で買えるのかどうか? 大いに疑問を持ちました。インフラは整い始め、今や先進国に迫るであろう勢いであることは容易に伺えます。
しかし僕はこの国でショップ以外でアップルコンピューターを見たことがありません。恐らくこんなシェアではタガログ語のOSだってろくな物が出来ないはず。日本でも死に体状態のアップル、ここフィリピンで根ざして成長するのはむしろ無理ではないか? 僕はそう考えます。
こんなのもありました。iPodを乗せてスピーカーから音が出る奴。いろいろな種類が日本でもありましたが、これは僕は見たことがありませんでした。ちょっと食指が動きましたが、危ない、危ない、これを持って帰っても日本では電圧が違うので使えないはずです。
だいぶ遅いランチ、一人旅で一番困るのは食事。人の意見は聞く必要がないから自由ですが、美味しい物は食べたい、だけど一人では入りにくい店が多い。だからなかなかお店が決まりません。Seafoodのおいしそうな店があったのですが、客引きの女の子の勢いに引いてしまいました。
結局また中華に。しかし昨日のファースト・フード店と云い、フィリピンでの中華料理の位置づけが理解出来ました。つまり中華料理とは大勢で食べるもの。なまじ値段は安いので出て来るまで気付きませんでしたが、これは到底一人で食べきれる分量ではない!! 結局残しました。
巨大なショッピングセンターをあまり長いことグルグル廻っていると、一度来たことがあるのか、そうでないのか、頭がこんがらがってきます。まぁ特にすごいものを見つけて衝動買いすることがなければ、もうそろそろ終わりにして出てしまっても良いかな? と思っていたところ。
僕が欲しかったのはバナナの繊維で出来たバロン・タガログと云うフィリピンの礼装用のシャツ、ずいぶん探したり尋ねたりしましたが、ようやく見つけました。1日でオーダー可と本に書いてありましたが、この店では明後日になるとのこと、そうしたら出来合でピッタリのものが。
シュー・マート、もともと靴の専門店でしたが、今や何でもありのショッピングセンターに成長。ちょっと中に入ってみましたが、安物が多く、あまり食指は動きませんでした。この辺のショッピングセンターは巨大と云う言葉がピッタリ、あまり買い物予定はないため長居は無用?
子供達がゲームに興じています。未だテレビゲームの普及はしていないよう。しかし何の生産性もないゲームに子供が没頭することは、その国を滅ぼすくらいの害悪を垂れ流すと僕は考えます。任天堂やソニーは利益を得たかも知れないけれど、その罪業は万死に値すると思います!
息子二人にお土産を。僕の勉強不足かもしれませんが、日本では見たことのないブランド? サイがトレードマークの、名前も聞いたことがないものでした。でも決して安物ではない。ちょっとカッコいいデザインのものがあったので、二人のサイズの物を買いました。結構高い!!
荷物もだいぶ増えてしまったし(バロンタガログはしわになりそうで畳むことが出来ない)、一度ホテルに戻ることにしました。タクシーを拾いました。ここはマカティのはずれ、この緑色のアパートは前にも通ったことがあります。典型的なスラムの住居のよう。きっと中は脚の踏み場もないような汚さであることは容易に想像出来ます。
帰りは真面目なドライバー、マラテのハイアットまで幾ら? と尋ねるとメーターで走るから判らないとの答えでした。もしかしたらわざと遠回りするかも知れない? そんな疑いが頭をもたげましたが、結局は120ペソ、チップ込みで150ペソ渡すと喜んでました。やはり往きの奴は雲助だった! でも50ペソの差、それほど大きくはない.....。
ちょっと部屋で一休み。空も少し暗くなり始め、夜の帳が降り始めます。怪しいマニラの夜が始まります。部屋で誰にも邪魔されない時間、僕にとっては非常に貴重なひとときです。少しベッドに横になると意識を失ったようでした。好きなときに眠れる、それだけでも幸せです。
こちらは左の写真から45度左に目を向けたところ。そうオーシャンビューです。こちら方面が西、晴れていればきれいなサンセットが見えるはずなのですが、残念ながら昨日、今日と西には雲がたれ込め、こうなるとサンセットは望めません。それが楽しみでこちらのホテルにしたのに。
マッサージを受けることにしました。そこそこのお金は持っているので服を脱ぐ全身マッサージは心配、だから短パンを脱がないで良いフットマッサージに留めました。それでも少しヘッドマッサージも加わります。でもさぁ、足をやったその手を洗わずに頭を触るなよ!!
マッサージが終わると何とものすごいスコール、みんな屋根の下で雨宿りしています。マッサージのスタッフに尋ねました。何処かレストランはない? あれは? あれはクラブだよ。レストランなら裏のロビンソンデパートの中にたくさんあるよ。少し濡れそうですけれど走りました。
もうクリスマスのデコレーションが売っています。フィリピンでは約3ヶ月、クリスマスのデコレーションを楽しむのだそうです。それだけ他に楽しみがないのでしょうか? もう売り場のかなりの面積をその売り物が占拠していました。でも内容は日本とあまり変わりません。
大した店がなくて、こんなファーストフードみたいなお店に入りました。しかしこのサイドディッシュのマッシュルームのカーリックソテーはなかなか美味しかったです。ガーリック醤油味? これなら缶詰のマッシュルームを使って自分でも出来そう。少しバターも入っているのか?
ポークソテーは固く、味は塩が強すぎて最悪、更にガーリックライスは冷めて固い、これまた最悪! 雨さえ降らなければもう少し歩いて美味しそうな店を探したのに。確かにフィリピンは食べ物は良くない! その点タイはあの独特の香草さえ大丈夫なら天と地ほどの差があります。
ちょっと売り場を見て粗末な食事をし、ロビンソンデパートを出る頃にはもう雨は上がっていました。確かにスコール、すごい降りではありましたが、それだけにそれほど永い時間は降らないみたい。だから日本の梅雨に比べれば遥かにましだと思います。まず湿気はあまりない。
ありゃ~、道に迷ったよう。暗い路地もあり、ちょっとヤバいかも。なるべく明るい所を、そして人の多い所を行きますが、一抹の不安が。こんなときに拳銃を突きつけられるんだろうな? 取りあえずお金はお尻のポケットに、そして前のポケットには取られて良い程度の金額を準備。
あれ? 一番最初のマニラ訪問の時にここは来たことがあるな? 友人に紹介された日本企業のマニラ支社長に連れられて来たカラオケバー、そして焼き肉屋がありました。そうです! ここのユッケを食べて酷い目にあった。油断すると出てしまう酷い下痢でした。もう行きません!
そう、カラオケバーはこの店です。外にちょっとセクシーな衣装(チャイナドレス)を着た女の子が呼び込みをしています。目が合おうものならそのアプローチは凄いもの。しかも瞬時に僕が日本人であることを見抜いています。日本語攻勢、急いでその場を立ち去ります。
また猫に話しかけました。どうだい? この街は? ちょっと治安は良くないけれど、物価は安いし、何でも揃っているし、まだまだ発展する街だよね。住むにはちょっと辛いかもしれないけれど、時々来るには楽しい街だね? この猫も人を恐れません。虐められていない?
結局あまり方向音痴ではない僕が、かなり方位を誤っていたようでした。デパートを出てから30~40分、ちょっとビビりながらもようやく自分の見当のつくところに戻ってきました。結構怖かった! でも深夜でありながら、この近辺もまだまだ賑やかです。
だいぶ歩きました。万歩計は夕方からしかつけていませんが、もう1万4千歩を超えています。患者さんには万歩計を持って1日1万歩歩いて下さい と指導しています。僕も犬の散歩に行けば必ず1万歩は超えます。だからこそ血液検査の結果もだいぶ良くなりました。