第1日目、 8月のクリニックの夏休み、恒例に従い8月15日の翌週1週間を休みにしました。土曜日の午前中は診療をして、家ではランチも摂らずに飛び出しました。今回も車で出て行き、空港近くの駐車場へ車を預けました。お盆休みが終わって暫く経過、しかし何となく高速道路の渋滞が心配、案の定工事渋滞があって途中で高速道路を降り、下道をしばし走ってからもう一度高速へ乗り直すと言うことになりました。別に時間はたっぷりある、慌てて事故でも起こした日にゃそれこそせっかく無理して立てた計画がおじゃん、慎重に行きました。それでも早めに成田空港へ着き、いつも通りの免税品点で買い物、そしてラウンジで遅めのランチとなりました。

また愛犬の見送りから旅のレポートは始まります。ゴメン！ じゃあ、行ってくるね！またしばしのお別れになるけれど、お母さんの言うことをちゃんと聞くんだぞ、散歩はお母さんに連れて行ってもらえ……、やはり相変わらず長い留守を悟ってか？ 悲しそうな顔で見送ってくれます。

インターネットでいつもの成田の駐車場を予約してあります。洗車付きで、到着時成田の到着ロビー迄車を持って来てくれます。それでだいたい一日500円+αくらいの値段、疲れた身体でまた家迄運転して帰ってくるのもなかなか苦痛ですが、遠くの駅に降ろされるバスよりは未だ良いかも。

さすがに8泊9日の旅となると荷物はたっぷり？ でも中身は割とスカスカなのです。帰りにはこのでかいトランクにお土産を詰め込んで帰ります。往きは僅か20kg足らず、しかし帰りには30kg近くになります。新しく新調したトランク、容量は大きく軽いけれど何となく持ち難い…。

少し免税品点で買い物、また娘にはGUCCIのスカーフを買いました。それにドジりました。機内で携帯電話やルーターに充電するのにケーブルを機内持ち込みの荷物に入れたのに、差し込むソケットを忘れてしまいました。やむなく購入、そしてJALラウンジにて遅いランチです。

前回の旅行では持参薬を忘れてとんでもない目に遭いました。今回は何回も確認、忘れ物のチェックは何回やっても足りない？ しかしそのソケット以外は今回忘れ物はありませんでした。外は雨、また飛行機が揺れるのか？ 取り敢えず搭乗時刻の20分前には搭乗口へ行きます。

今日の飛行機はB−787でした。嫌だなぁ……、またバッテリーから煙を吐いて引き返さないだろうか？ 僕は乗り馴れた767が好きです。767の一列シートはフルフラットになるけれど、あのトンネルの中に下半身を押し込むような形はあまり好きではない、747にまた乗りたいです。

雨脚が強くなってきました。でも定刻に飛行機のハッチは閉まりました。時々「遅れているお客様を待っています。」と言うアナウンスが流れて遅れる事があります。息を切らせながら乗り込んでくる遅れて来た客の顔を見ると胸ぐらを掴んでやりたくなります。でも、僕も一度危ない事が…。

今日は何故か離陸渋滞はなし、もうハッチが閉まってしまえば僕を縛る鎖は切れたようなもの、これから見るであろう素晴らしい海への期待感とともに、仕事から解放された安堵感から身体も軽く感じてきます。もう外はだいぶ暗くなり、『行ってくるね♪」のメール送信後機内モードに変更。

今日のビジネス席はガラガラ、スッチーからだいぶ席が空いている処、何処に座っても良いと言われました。いろいろと画策してあっちへウロウロ、こっちへウロウロ。この787はビジネス席がたくさん、非常にもったいないです。でももうJALは再建途上ではなく、立派に独り立ちしています。

実は席はガラガラなのに、僕の席の隣には若い家族3人連れの奥さんが座っていたのです。だからスッチーがそう言いました。何も詰めて隣同士座る必要はない……、今回もマイレージで取った支払いを殆どしていない空の旅です。今、BritishAirのポイントがだいぶ溜まりました。JALの席が取れます。

さぁ！　この滑走路の向こう側迄行けば僕はもう自由です。最近は電波を出さない電子機器なら電源をoffにしなくても良いみたい、あいにくこの飛行機には機内WiFiはありませんでした。最新鋭の飛行機に何でついていないだよ？　背中を押される加速感とともに僕の永い旅が始まりました。

今回は今迄の旅行よりも期待度が大きいだけに、何となく嬉しくてシャンパンを頼みました。帰りの飛行機では空港から家迄車を運転する手前飲めない、だから往きだけなのです。飛行時間は4時間ちょい、映画は新しいものはなく、結局かつて面白かった’インターステラー’を観ることに。

水平飛行になって間もなく、機内食となりました。今日はブイヤベースを選択、しかし……、かつてのような機内食に対する期待感はあまりなく、だいぶ残してしまいました。元々JALラウンジでカレーを目一杯食べてから未だ4時間ちょっと、特に空腹ということではありませんでした。

窓の外にマニラの街並が見えてきました。ああ、また来ちゃったな？　僕は一体マニラに既に何回来ているのでしょうか？　もう数える事を辞めました。去年は3回、今年も2月、5月、8月ともう既に3回目、今年は2回ともセブ島に行っています。そして今回はスミロン島より青い海があるはず。

飛行機のハッチが開いて飛行機の外に出た瞬間、このマニラ空港には独特の匂いがあります。飛行機の燃料と女性の香水と芳香剤の混ざったような匂いが。この匂いを嗅ぐとマニラに来た！　自由になった！　と言う開放感に包まれるのです。早々に出て来た自分の荷物を引っ掴んでタクシーへ。

タクシーは空港のイエロータクシー、通常街のタクシーは初乗り40ペソですが、このイエロータクシーは70ペソから。でもこちらの方が悪質なドライバーがなく安心出来るのです。しかしフィリピンは新しい大統領になり、これから治安は良くなるはず、一方で麻薬にはかなり厳しいらしい。

少し幹線道路で渋滞があり、30分程かかって空港からホテルへ。ま〜た！　僕の頼んであったバスビューの部屋がない？　通されたのは馬鹿が付く程でかいスイートルームでした。実は何故か今回は予約時の部屋代が安い、これからの楽しみをSpoilしないためにも文句は言いませんでした。

バスタブはClosedの部屋の奥。そうではなくて、狭い部屋で構わないからゆったりとマニラの街並を見ながら湯船に浸かりたかったのです。また不意にされました。顔を覚えてくれたコンシェルジュにきつく言いました。週末に僕はまた此処に帰って来る、そのときは注文通りにしてくれよな！

少しお腹が空いてホテルを出てきました。ホテルから歩いて2分、新しい焼き肉屋さんがありました。表の看板のお肉が如何にも美味しそう、吸い込まれるように入って行きました。メニューは英語と韓国語だけ、お客も韓国人ばかり、これは行けそう♪　リブアイとサムギョプサルをオーダー。

お店のスタッフの女の子が焼いてくれるのです。なかなか美味い！　結局苦しくなるくらい食べてしまいました。それに驚いたのは価格、安い！　焼き終わると焦げないように網の上に載せてくれました。キムチも焼いて食べるよう、久々のサンミゲルも飲みました。

今日は移動だけ、大人しく部屋に戻りました。今考えてみればこんな深夜にマニラの街をふらふら歩くなんて、初めてマニラに来た10年前には到底考えられないこと、紹介してもらった現地法人の日本人社長から電話で「僕が行く迄部屋から出ちゃダメだよ。」今や一人でほっつき歩きます。

あいにくこの夜景を見ながらの入浴は叶いませんでした。明日は朝早々にこのホテルを出発、初めて乗るちょっと怪しげな飛行機でパラダイスを目指します。3000km彼方の南国にやってきました。これから1週間以上仕事はなし、青い海を観て充分に充電をするつもりです。

　やはりマニラに来ると独特の匂いを感じます。ストレスも全くなくなり、身体が軽く感じます。ちょっと心配なのは天気、フィリピン付近にも複数の台風があるらしく、明日の飛行機もちゃんと飛ぶかどうか定かではありませんでした。しかし今回のスケジュールは何処でどう変更になっても慌てないで良いように、余裕を持って組んであります。最悪、素泊まりのホテルでも探すだけの覚悟をしています。明日はパラワン島まで移動、初めて足を踏み入れる地に期待も膨らみます。