第3日目、 昨日はマニラからここパラワン島のエルニドまで来ました。初めて足を踏み入れる地、心躍ります。しかし……、お天気はあまり良くない、せっかく昨日はレンタルバイクを借りたのに濡れることもあり、今日の夕方まで借りたころ、早々に返していまいました。でも初めて観たエルニド・タウン、そこは歩いていて何となく嬉しくなるような街、物価はそれほど高くなく、食べ物も新鮮な海の幸を含めて美味しい、そしてところどころ洒落たレストランやカフェも多く、未だ未開拓のリゾート・タウンと言う印象を持ちました。開拓され過ぎると物価が上がり、悪い奴らも徘徊しはじめる、この素朴さを大切にしてほしいと思いました。

朝はやはりしゃきっと目が覚めました。ちんけなホテルでも決して居心地が悪い訳ではない、クーラーも良く利きました。でも外に出ると天気は良くない、部屋の周りの木々は雨に濡れていました。明日晴れてくれれば良いんだけれど。もう一日このホテルで過ごします。

少しボーッとしながら海を見に行きました。相変わらず空にはどんよりした雲が。でも海は若干昨日よりは青い？　波が何となくざわついて底の砂を巻き上げるのか、手前の海の水の色は茶色です。でも目の前の大きな島が如何にもエルニドに来たと言う実感を持たせてくれます。

風も結構強い、どうやらフィリピン周囲には複数の台風があるようです。ダイニングの窓やドアは締め切られています。お天気が良ければ朝のさわやかな風を感じながら食事が出来る？　残念ながら雨風のために外での朝食は無理みたい、中に人がいますが外で食事をしている人はいません。

朝食はビュッフェになっていました。ここは卵料理を作ってくれるカウンター、また例によって2fried eggs sunnyside upをオーダーしました。焼いているところを見ていようとしたら、それを見られたくないのか？　スタッフが焼いてテーブルまで持っていくよとのこと。

ビュッフェの品数は決して豊富ではありません。それに正直あまり大したことない……、豪華と言う言葉からはほど遠いものでした。まぁ、しゃぁない！　決して高い宿ではないですから……、ただちょっと困るのは、生野菜がない！　全品を持ってきて腹八分目といったところでしょうか？

僕の朝食はこんな感じになりました。真ん中はクリームスープ、ソーセージあり、トーストあり、フルーツあり、でも生野菜サラダが全くありません。ここでずっと暮らしていたらvitamin Bの不足に陥りそう？　オスロブのロッジではビュッフェではなく、朝食セットでしたが。

少し部屋で食休みしてからまた再度、街に出ることにしました。フロントでトライシクルを呼んでくれる事は昨日のうちに聞いていました。でも多分だいぶ待たされるだろうな？　と思いつつ待っていたら何と！　ものの10分で迎えに来ました。赤いなかなか格好いい奴……。

相変わらず乗り心地は最悪、昨日と同じ道をまた行きます。エルニドタウンまで25分、そこそこ長い道のりです。途中工事をしているようなところ、集落でスピードを落とさなければならないところ、急坂、そして舗装されていない道、なかなかこの行程もバリエーションがありました。

今日は午前中から夕方までこの街を見て歩くことにしていました。なかなか楽しい……、少しお土産も買うことにしました。素朴、安い、ものすごく素晴らしいものはありませんが歩いていて楽しいです。Tシャツ屋さんもたくさん。Tシャツは家族や友達への良いお土産になります。

実はもう一度昨日と同じ店で同じバイクを借りたのです。24時間で600ペソなのに、6時間で500ペソ？　全然違わないじゃん。もし昨日借りたままだったら多分ずぶ濡れになって帰っただろうし、ビールは飲めなかったと思うから、これで良しとします。もう一度借りるよ！

取り敢えず街なかをグルッと廻ってみました。バイクを使うとすぐに見尽くしてしまう程度の広さ、この辺はちょっと洒落たカフェなどが多いところ、ゆっくり休むことにしました。隣にアメリカ人の若い女性2人組が。声をかけるだけの勇気はありません。時々雨が降ってきます。

再度借りたのは昨日のバイクそのもの、街中を見て回るには大きさといいちょうど良いかも。昨日ガソリンを満タンにしておいたのですが、そのままガソリンは残っていました。しかし乗り心地はあまりよくありませんでした。雨が降っているとバイクに乗れません。

ちょうどカフェから海が見えます。まさにYouTubeに出ていた景色です。正面に見えるのは島、目と鼻の先ですがあそこにも島のリゾートがあるのだろうか？　雨が時折強く降ります。しばらくこの店で雨宿り、せっかく借りたバイクもこの雨では役に立ちません……。

実は自分用に帽子を買ったのです。500ペソ1,000円ちょっと、しかしこの後バイクに乗っていてこの帽子が吹き飛ばされ、側溝に落ちてなくしてしまうのです。無理すれば拾えたかも知れないけれど、もし滑って転んで怪我でもしたら今後に差し障ります。買ってわずか1時間のお付き合い。

シーフードパスタを頼みました。エビ、イカ、貝が山のように入っています。なかなか美味しい、どうやら昨日のバーベキューを食べても下痢しなかったので、この辺の食事は多分新鮮なのでしょう。パスタはちょっと茹で過ぎ、もう少し歯応えがあった方が良さそうでした。

このムール貝のでかいような貝が意外に美味しいのです。パスタは結構なボリューム、店の雰囲気もなかなかです。ここにしばし1時間半ほど座っていました。なんとなく幸せ、この街なかなか良いですよ。Free WiFiがありました。ここで家族、友人、クリニックのスタッフにLINEをします。

雨が少し小降りになったので、食べ終えて店を出てきました。次に行ったのはお土産屋さんです。民芸品などがたくさん、木で彫ったお面のような木工細工が100円位、良いお土産になりそうですが、大量に買っていくのもどうか？　なんとなく店の中にいるだけで楽しくなります。

昨日のバーベキュー屋さん、魚がこんな風に並んでいます。冷蔵庫はないみたい、今朝捕れた魚だろうけれど、今日のうちに売り尽くすのでしょうか？　まぁ大丈夫でしょう。ブダイもいる？　昔僕の水槽の中で泳いでいた魚です。綺麗だけど食べるにはちょっと……。

この景色にカラフルな椅子がなんともマッチします。でもあいにく今はまた雨が降って来ているのでお客さんは殆どいません。だいぶ街中をバイクで走って、さらに歩いて回りました。楽しい、島のリゾートに行くのも良いですが、この街で過ごすのもなかなか楽しいです。

昨日のBBQ屋さんの隣の店に入りました。マンゴージュースを頼みました。時々雨が降ると正面の島が霞んで見えなくなります。時々滝のような雨、やはり8月は台風の季節、僕は8月しか永い休みが取れませんが、本当は3月か5月位に来るとこの海は美しいのでしょう？

またしばしこの浜茶屋みたいなところでのんびり座っていました。こんな景色を見ているだけで時間が経つのを忘れてしまいます。やはり仕事ばかりでは人生辛い……、これで空が青かったら最高なのに。空の雲が恨めしいです。お天気はコロコロ変わります。

また急に辺りが暗くなり、すごい雨が降ってきました。屋根から滝のように水が落ちてきます。周りには雨に濡れて、走って逃げるお客さんもたくさん、本当に残念です、晴れていたらどんな良い雰囲気なのか？　そう、出来ればまた違う季節にこの街に来たみたい。

雨が強くなると上の写真で見えてた岬の先がこんなふうに雲の中に霞んできます。今はかなり雨が降っています。30分ごとに雨が降ったりやんだりします。何もやることがない、ただ景色を眺めているだけ、でもこれが最高に贅沢なのかも？　こんな雨も一興です。

あっ！ これなかなか良い雰囲気。実はこのお面の細工の小さい奴をさっき買ったのです。1ヶ100円くらい、そう、大きいのを買ってこんなふうに照明をつけるのも良いだろうけれど、それを日本に持って帰るのは無理そう。僕だったらきっとライトを赤にするだろうな？

このまま夕方まで街で過ごしました。結局夕食をここで摂ることに。この店の主人はアメリカ人？　そんな人生も楽しいだろうな？　きっと奥さんはフィリピン人なのでしょう？　これはステーキ、アスパラガス添えです。ちょっと塩辛すぎるかな？　これにご飯も頼みました。

ここで匂いをかぎつけてか、またワンチャン登場……、昨日の犬かな？　物欲しげな顔で僕を見つめます。確かに周りににお客さんがいっぱいいるのに僕を狙い撃ちするように擦り寄ってきます。昨日も君に魚やポークをあげただろ？　それを憶えているのかい？　

やっぱりお前は犬好きな人間がわかるのかな？　しゃぁないなぁ、少し分けてあげるよ。しかし物欲しげな顔の割にはがっつくわけでもなく、上品にそっと口を開けます。だからお前、あまり空腹じゃないんだな？　どこかで餌もらってるんだろう？

あれ？　少しお腹いっぱいなったら眠くなっちゃったようです。そこで丸まってしまいました。他のお客さんにねだりに行かないのかい？　普段はあまりもらえないだろう。今日はラッキーだったな？　今日は他のライバルの犬もいないし、昨日は競争率高かったからね？

結局店を3〜4軒はしごして夜になりました。またビールも飲んで少しいい気分になりました。やっぱりこの街、気に入りましたよ。そう、季節の良い時にもう一度来よう！　そう決めました。いつになるかわからないけれど？　未だ島のリゾートには行ってないけれど、この街も居心地良いです。

実は6時間で借りたバイクは3時間でまた返してしまったのです。これまた返金なし、結局トライシクルで帰ることにしました……。○○リゾートまでいくら？　そうドライバーに尋ねると「昨日の夜と同じだよ。」ありゃ？　昨日のドライバーでした。じゃぁ、よろしく。

実はこのトライシクル達のたまり場があるのです。そこの親玉みたいな奴に何処どこまでと言うと、その親玉が何処どこまで行く奴いるか？　と仲間に声をかけます。僕のホテルが遠いので皆敬遠するみたい、だから遠くでも行くよと言う昨日のドライバーがまた手を挙げたと言う結末でした。

また乗り心地の決して良くない昨日と同じトライシクルに乗り込みます。雨は結構降って来ています。夜走るとこの辺は真っ暗、おそらく放り出されたらなすすべもないでしょう？　後ろを振り返ってみるとライト、街灯のない道は真っ暗、何も見えません。

やはり30分弱走ってホテルに無事到着しました。トライシクル、こんな格好しています。昨日に引き続き約束の値段に100ペソチップとして上乗せしました。あまりうれしそうじゃないな？　二日連続だぜ？　まぁあなたと会うのは今夜が最後だろうけれど……？

部屋に戻ります。こんなライトのおかげで足元は充分に明るく照らされます。もしライトがなければここは真っ暗で、多分部屋にたどり着けないでしょう。実は日本から蚊取り線香を持ってきたのです。だけど虫にはあんまり刺されないで済みました。いないのかな？

最後にもう少し飲みたくてガーデンのバーに出向きました。だけどスタッフがいない……？　酒も置いていない？　どうやら雨風が強く、こんなガーデンのバーは早々に店じまいしてしまったようです。ちょっとがっかり、なかなか良い雰囲気だったのに。

やむなくダイニングでビールを飲むことにしました。ああ、こんな風に波の音を聞きながら飲むビールも最高、ここに小一時間いてのんびり過ごしました。今日は本当に何もしなかった！　さて明日は目的地だったミニロック島に渡ります。お天気どうなるのか？　非常に気になります。

　旅行に来てはや3日目、あまり期待していなかったエルニド・タウン、なかなか楽しい処でした。レンタルバイク、お土産、Tシャツ、そして食べ物、物価はかなり安いようです。街の景色もなかなか、治安は決して悪くなさそうだし、話しをした街の人達も何となくのほほんとして好感を持ちました。やはりガツガツしているような処にはいたくない、こちらも気分がほぐれるような雰囲気でした。食べ物も美味しかったし、洒落た店も中にはあるし、やはり観光客が多いと洗練されるようです。しかし洗練され過ぎると物の値段は高くなる、そんな発展途上の街が気に入りました。