第3日目、 はるばる遠く迄来ました。やはり東京から一日ではたどり着けない、遠い道のりを出て来た甲斐がありました。素晴らしいところでした。このリゾートには2泊予定、しかし3泊しても良かったな? ちょっと居心地が良いだけに少し後悔がありました。むしろ何もしない一日が二日もあると退屈すぎてしまうのではないか? そんな心配があったからです。でもこの環境なら4-5日いても大丈夫そう、もう一度ここに来る? そんな願望も頭をもたげ始めました。はてさて、何もしない一日、もったいない! それは自然にシャキッと目が覚めた午前5時の朝焼けから始まります。
ま仕事を離れてこんな海の近くに来るといつもそう、自然に目が覚め、軽い身体が自然に動き始めます。一応寝過ごさないように午前8時に目覚ましを掛けておきました。カーテン越しの窓を見るともう明るい、しかし何時か判らない快適な目覚めは最高です。時計を見ると未だ朝の5時!外へ出ます。
部屋を出て数歩歩くともうこの景色なのです。昼は暑いけど、今はそれほどでもなく、綺麗な空気を胸いっぱいに吸い込みます。いつも目覚ましを何回もスヌーズしながら時間ギリギリまで動かない身体、それが自然に軽く動き出しました。やはりストレスというのは身体を蝕むものだと理解出来ます。
ちょっと敷地内を散歩がてら歩いてみることにしました。フロントのある建物まで結構な距離、何さま僕のコテージは端から2番目でした。遊歩道が作られ、そこを歩いていましたが、今回はビーチをゴム草履で歩いて行く事にしました。ノンビリ朝の散歩で5分程、メインの建物に着きます。
こちらは今は真夏、さすがに暑いです。しかしもう少し時間が経つと今度は雨期、僕が一番永い休みを取れる8月は雨期の真っ最中、旅行には決して良いシーズンではなくなります。まぁ、南国に来ているのだから暑いのはしょうがない! 以前に比べ寒いより暑い方がまだましになりました。
こちらは西の空、未だ夜が明け切っていないような感じ、波も穏やか、反対側にあるのはブスアンガ本島、目の前に大きな島があるので、こちら側が津波にやられる事はないでしょう。未だリゾート内は眠りからは醒めておらず、静かな時間がゆっくりと流れています。新鮮な空気、生き返るようです。
散歩で2-30分、のんびり敷地内をブラブラ歩いてきました。今度はビーチと対側の遊歩道を歩いて、また端っこの自分のコテージに戻ります。ここはテニスコートの入り口、この30mくらい奥にテニスコートが1面あるのです。実は昨夜、そのコートのど真ん中に寝っ転がって30分星を眺めていました。
僕の部屋のテラスから海を眺めている図、こんなビーチサイド、オーシャンフロントの部屋を宛てがってもらうなんて予測していませんでした。このテラスにもハンモックと椅子があり、海をジッと眺めていられるのです。幾らでも座って過ごせそう。ようやく日が昇ってきました。
部屋の中から。こんな風にドアを開けると、真っ先に海が目に飛び込んで来るのです。外はもう陽が照って来て、気温はグングン上がって来るよう。一方部屋の中ではクーラーがガンガンに利いていて、ひんやりしています。このギャップがなかなか嬉しいもの、今僕はパラダイスにいます♪
未だ朝食まで時間があり、少し自分の部屋でまどろむことにしました。そう、今日は何もしない日だから。こちらから舟に乗ってコロン島へのオプショナル・ツアーもあるのです。しかしそれはブスアンガ本島に渡ってから。ここでは日頃の疲れを取り、ストレスを洗い流す事に徹します。
実はそのコテージのテラスの外側に専用のデッキチェアがあるのです。ちょうそそこは日陰になっていて、本当は身体を焼きたい僕には不満足ですが、何さまもう既に暑い! むしろ日陰でちょうど良いかも。そんなことでここで小一時間過ごす事にしました。今聴こえるのは小さな波の音だけ。
あ〜! これをしに来たのです。最高に幸せ! むしろ音楽も要らない、そんな気分になりました。ちょうど日陰になってはいますが、横になっているだけでじっとり汗が出て来る温度、しかしたまに潮風が吹いて来て、暑くてもここにじっとしている事が苦になりません。まさにここはパラダイス!
さぁて、朝食に出掛けます。今午前9時前、朝起きてからもう4時間も経っています。しかしこんなストレスのない時間はドンドン過ぎて行きます。何かもったいないような。しかし何もしないことが一番の贅沢、でもさすがにそろそろお腹が空いてきました。プールには誰もいません。
朝食後はこのプールサイドかビーチサイドに転がる事にします。陽が燦々と降ってきます。ここにいたら焼けるだろうな? でも暑いだろうな? ミニロック島のリゾートにはプールはありませんでした。むしろあそこはアクティビティの島、こちらは静、動のどちらの過ごし方も選択出来ます。
レストランへ。あいにくミニロックほど贅沢なビュッフェではない、種類もそれほど豊富ではありません。それにサラダがあまりない……、どれにしようか悩む程の数はありませんでした。それから主食はパン? イタリアのよう。お粥があったのでそれも追加して取りました。
結局今日の僕の朝食はこんな感じ、パンにベーコン、欧米の食事のようですが、ちょっと脂肪分が多いか? お粥は専用の醤油(ナムプラー?)を入れるとなかなか美味しかったです。まぁ、カロリーを摂り過ぎてしまう種類豊富なビュッフェよりはむしろ健康には良いのでしょうか?
さて食事を終え、部屋に戻る事なくプールサイドに転がる事にしました。前半はプールサイド、後半はビーチサイドに行きます。日陰を選ぶなんて事は今迄したことがないのですが、さすがにこの暑さ、この陽射し、日陰を選びました。とにかく暑い! でも湿気はそれほどでもないので我慢の範囲内。
お天気に恵まれました。エルニドでは結構雨が降って気分が塞がる場面も多々ありましたが、今回は大丈夫そう、乾期の一番良い季節ですから。空も真っ青、やはり空気の淀んだ都会では味わえない雰囲気です。はるばる遠く迄来ました。最高の気分です! 生きていて良かったぁ!!
実はプールにはまだ誰もいません。これだけ暑いので、暑くなったらプールに飛び込めばいいじゃん と思われるかもしれませんが、実はこのプールの水も飛び込みたくなくなるくらい暖かいのです。むしろお風呂に近い感覚、それくらい気温が高いということなのです。水温は体感で34℃!
昨日の夕方に気付きました。夕闇の空にたくさん飛んでいる黒い陰、あれは鳥ではなくコウモリだったのです。何となく飛び方が可笑しいとは思っていました。そして夜に夕食に行く時にはものすごい鳴き声、あまり明るいうちは出て来ないのだろうくらいに考えていたのですが……。
今、この直射日光の下でも多数のコウモリを確認出来ます。ましてや黒い身体、そうとう暑いんじゃない? 逆さにぶら下がっているコウモリは翼で扇いで風を起こしているようでした。何となく不気味、ネズミなんぞを食べているのでしょうか? とにかくこいつらの夜の鳴き声は凄かったです。
あっち〜〜〜! 凄い暑さです。まるでサウナの中にいるよう、デッキチェアに転がっているだけで汗が流れ出てきます。しかし目の前のプールはお湯になっているので、入っても涼しくはなりません。でも取り敢えず上半身は裸なので汗をかいても気にせず、ずっとここにいました。
この陽射しです。フィリピンも恐らく今が一番暑い時、まぁ、これも南国ならでは。日本もGWでだいぶ暖かく、というよりは少し暑くなって来ているようですが、これだけの陽射しは日本では経験出来ないでしょう。珍しく日陰に転がってはいますが、それでも陽焼けは進みそうです。
ちょっと海辺にも出てみました。プールサイドのコンクリートも、ホワイトサンドの砂も、ゴム草履がないと、裸足では歩けないくらい熱くなっています。海の水も何となく生ぬるい、少し水の中でしゃがんでこの青い水を眺めていました。こんな一日を過ごしたかった! ここはパラダイスです。
セブ島オスロブ沖にあるスミロン島の周囲は本当に綺麗な海でした。セブ島にこんな処があるのだと感動さえしました。そしてここの海も、それにも劣らない綺麗な海です。フィリピンには未だこんな綺麗な海がたくさんあるのでしょう。取り敢えず有名どころは行き尽くした感もありますが。
お腹が空きました。午前中約3時間、ボケーっと海を眺めていました。珍しくiPodの音楽なしで転がっていました。そのまま1分歩けばホテルのレストランがあります。今日はフォーの焼きそばを。少しカロリー控えめ。このシークワーサ(こちらではレモンと呼びます)が妙にマッチング。
このホテルはミニロック島と違い、オールインクルーシブではありません。食事は朝食のみ宿泊料金に含まれ、昼食、夕食はレストランで自分でオーダーします。と言ってもここは1島1リゾート、他に食べる処はありません。だからものすごく高いのではないか? と懸念しましたが杞憂でした。
レストランの料金はきわめてリーズナブルなもの、昨夜自分に奮発したステーキも2000円ちょっとの、フィリピン価格としてもリゾートのレストランとしては問題ないものでした。お腹も満足して、今度は海辺に転がっていました。海の中から見るホワイトサンド、綺麗です。
ビーチサイドに転がっていてもとにかく暑い、フィリピンですらこれだけの暑さは珍しいです。それがまたリゾート気分を盛り上げます。プールの水はむしろ暖かすぎるので、時々海の水に浸かります。こちらに来れば多少熱を持った身体を冷やしてくれます。陽射しも強くたっぷり陽焼けしました。
本当に……、何もしない一日でした。ランチや飲み物も部屋付けなので、実際にキャッシュは全く使っていません。幸せな一日でした。ひとまず後悔と言えば、ここにもう1泊しても良かった? 明日はブスアンガ本島のホテルに移り、アクティビティに出ますが、マニラを1泊にすれば良かった?
部屋に戻ってシャワーをした後、しばしこのハンモックに揺られていました。強烈な陽射しの下で焼いたため、身体の皮膚が火照っています。しかしそれを予測して下地の陽焼けはしているので大丈夫、火傷にはなりません。本当にに幸せな一日でした。毎日こんなことしてたらボケちゃう?
夕食はダイエットも兼ねて軽めにしておきました。心配だった宿泊費以外の食費も安心出来ました。バーで飲んでもそれほどの金額は掛かりません。このホテルのスタッフも皆人なつっこいのですが、あいにくミニロック島の時のようにじっくり話し合えるバーテンダーはいませんでした。
ここのレストランは半分オープンエアー、鳥達がおこぼれに預かりに飛んできます。結構大きな見慣れない鳥が足下迄やってきました。しかし僕のあげたものは食べない…、この島には大とかげがいると楽しみにしていたのですが、あいにく遭遇しませんでした。沖に行くと野生のジュゴンがいるそうです。
貴重な何もしない一日、過ごさせていただきました。これぞ最高の贅沢? 日頃の疲れはサウナのような暑さを差し引いても消し飛んでいます。そう、ここにもう1泊すべきだった! 確かにここに1週間いたのでは退屈してしまうでしょうけれど、中1日だけゆっくりと言うのも少し淋しいもの、しかし次のホテルには3泊、大いにアクティビティを楽しみます。
そう、このホテルには2m近い大とかげがいるそうな、怖いものみたさで遭遇を期待していたのですが、残念ながら会えませんでした。更にこの島の沖には野生のジュゴンがいるとのこと、ものすごく運が良ければ会えるとのことですが、それはダイビングの装備をして、なおかつ低い確率? ダイビングが出来ない僕に遭遇のチャンスはなしと初めから諦めていました。さて明日はこの島を後にします。