医療法改正
ま~た医療法を変えるんですって。数の力で無理矢理押してあっという間に可決。来年の1月からです。
これから約1ヶ月、世のレセプトソフトに携わるSEの人達は、これで地獄のような年末が始まるわけです。決めた奴らはのんびり酒でも飲みながら正月を迎えるんでしょうね。4月にもまた薬価改正があります。また例によって新薬価が公示されるのは間際ぎりぎり、地獄のような年末を迎えて3ヶ月後には又地獄が待っているわけです。そして我々医療機関は、自分の収入を減らすための改訂にソフトのバージョンアップ料としてかなりな金額を支払わなくてはならないのです。せめて同時にやったらどうだい?
老人保険の定率負担、これは昭和34年以来続いた国民皆保険の崩壊の序章であるように思えてなりません。医療の発展と共に日本が世界一の長寿国になり、そのためにずいぶんお金を使ってきました。今まで死を待つしかなかった病気にも手だてが生まれ、その人を更に生きながらえさせるためにお金がかかってきましたが、これは世の人の幸福に寄与してきたものと私は確信しています。しかし、ある評論家によると、現代は親の死を待つような時代になってきたとのこと、我々が良かれと思ってやってきたことが、一部の人とは思いますが、大きなお世話になってきてしまっているのです。
年老いたら死ねと云わんばかりの国政、かつて映画でありました。若い世代を保つために30歳を過ぎるとまとめて殺してしまうような映画が。まさに現実になりつつあるのではないでしょうか?
老人にもコスト意識を持ってもらうのがその理由だって? みんなからむしり取った税金を役に立たない公共事業でたれ流す国の方がよほどコスト意識を持つべきじゃないの? 2006年に株式会社日本国は倒産しますね、きっと。国債なんか今から買ったら、紙くず同然になるんじゃないですか? そのうち徳政令が出るんじゃないかと思います。今まで国民のみなさんに買っていただいた国債は、諸事情により額面の半額の金額で引き換えします、なんてね。本当になりかねませんよ。横浜市では競馬の売り上げに5%の税金をかけることに決まりました。JRAもこんなことをされないように今まで公共の福祉に対して多大な努力をしてきました。私自身、競馬はやらない(やれば身の破滅は目に見えていますから)ので、別にJRAのかたを持つ義理はないのですが、ギャンブルだから取りやすいと云うそれだけの理由でいとも簡単に決まってしまう、まるで共産圏のようなやり方に戦慄すら感じます。当然横浜市がやれば全国に波及するのは目に見えています。荒川区で自転車の販売に税金を掛けようとした案は、大勢の人達の反対で潰されました。この世の中、妥協すれば負けになってしまう構造になってきたようです。ただ、忘れてならないのは、こんな理不尽なことを強引に決めてしまう人間を、一般の人達が選挙で選んできたと云うこと。公約を果たさない、或いは比例代表で選出された人間が、簡単に党を乗り換えてしまうこと、これらの人間には断固たる対処を求める権利を我々は持っているはずなのですが、それも握り潰されてしまう世の中、みんなが自分だけの利益を追求して選挙に臨む結果がこのようなことを引き起こすわけです。石原知事に1票を投じた人の中には、有名だから、この人しか知らないからと云う理由で投票した人(私に云わせれば馬鹿)も必ずいるでしょう。この人が知事になればこうなることは分かっていたはずです。でも、大勢の人が選挙で選んだわけだから、石原さんに投票しなかった私も、1泊1万円以上のホテルに宿泊すれば、今までなかった税金を払わざるを得ないのです。それはそれでしょうがないでしょう? だから私はお金を払いますよ。だからこそ混迷する日本も、みんながじっくり考えて、本当に良い人を選ばなくてはならないんです。少なくも日本の2大都市の知事がタレント出身なんて馬鹿な状況に自分達を追い込むようなことは是非止めましょうよ。
さて、改正の内容についてはKnowledgeの”改正保険法について”でなるべく詳しく説明していますが、なにぶん複雑、私自身理解出来ない部分も多々あるのですが、皆さんどれくらい分かって貰えるでしょうか? 未だ未定の部分もありますが、時間がないため、欠陥改訂法は見切り発車をします。これも選挙に参加した大勢の人が決めたと云うことになる訳です。”悪法も法なり’時にはお皿につがれた毒を飲まなければいけないこともあるわけですね。でも老人を殺さなければならないような毒は本当に飲みたくありません!