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移植コーディネーターの犯罪

 臓器移植がまだまだ数が少ないものの、少しずつ一般の人達に受け入れられ始め、やっと市民権を得てきたかと思える今日この頃、とんでもない移植コーディネーターの犯罪が発覚しました。これは大変なことですよ~。皆が慎重に、まるで腫れ物に触るような気持ちでやっている中、移植医療に関わる金を、それもトップの人間が着服したと云う、まさに長い議論を経て、未だ反対する人がいる中で実現した芽を踏みにじるような行為です。絶対に許されるべきものではありません。移植コーディネーターは時に命の選択を迫られる職業、裁判官なみの患者に対する中立性と、正義に対する忠誠心が求められる仕事です。更に云うなら、手術を執刀する医者よりも慎重な対応が要求されるはず、こんな奴が紛れ込むのであれば、日本の移植医療の根底を揺るがすと云うよりも、根底を崩れさせる可能性があると思います。勿論今回の移植コーディネーターは二度と元の仕事に就くことはないと思いますが、既にこのような人間がいたことを、選定した機関は大いに反省していただき、再発防止に全力を尽くしていただきたいと思います。かつてよく電柱にビラが貼ってありました。東南アジアで移植手術が2000万とか3000万とか、正に臓器売買のビラです。2-3000万で命が助かるのであれば、みんな必至になるでしょう。更に不幸にして、こんな誘いに乗って命を落とした有名プロレスラーがいました。東南アジアの開発途上国の医療で出来ることが、先進の日本の医療で出来ないはずはないでしょう。だけど日本では出来るはずのことが遅れに遅れ、その間に幾つもの尊い命が失われました。それがやっと、やっと走り出した矢先の出来事です。これがあるから、こんな奴がいることが予測されたから、日本でなかなか実現しなかったんです。医療技術の面では、もう既に多くの医師が海外で技術を習得し、術後管理も確立し、あと倫理的な問題が残され、やっとそれをクリアしたばかりなのです。
 前にも書きましたが、本当に私は懸念しています。日本人は倫理観に欠けているから、必ず金銭が絡むトラブルが起きるものと思っています。そりゃあ誰だって臓器移植をしなければ死んでしまう状況に追い込まれれば必死になりますものねえ。結局お金のある人が生き残るなんてことになりはしないでしょうか? まあ国の政策も年をとるにもお金が掛かるようなシステムになりつつありますから........。クローン技術も絡んできて、難しい状況になりそうですね。私はそんなことが頻繁に行われる前に、安らかに眠れれば幸せだと思っているんですけれど........。