いつかダブルのスーツを
”いつかダブルのスーツを”、ある日の夕刊の見出しです。例の外務省、機密費流用で起訴された外務省の室長の記事に書かれた見だしです。ダブルのスーツがそんなに良いんでしょうか? 私は体型が変わって、自分が持っている数着のダブルのスーツは殆ど着れない状況ですが。彼の目標は”いつかダブルのスーツを着て、「おい!」と部下に命令をすること”だったのだそうです。ちょっと男の夢としては寂しい気もしますが。今回Grumbleのページにこのことを書いたのは、この犯罪者一人をこき下ろすためではありません。こんなこと、私は氷山の一角だと思っています。この新聞に書かれているキャリアもノンキャリアも、国、行政の権力の傘の下で”公僕”と云うことを忘れ、自身がまるで偉くなってように勘違いしていることを書きたかったのです。組織の中で威張っている人間て、その組織の外に引きずり出せば決して強くはないものだと思っています。それは組織の違いこそあれ、行政や司法に携わる人間も暴走族も一緒だと思います。
話が進むに連れてどんどん使い込んだ金額は膨れあがってきたようです。よく血税と云う言葉が使われますが、このお金をどうして一個人がこんなに自由に出来たのか? 個人を責めるよりも、こんなことが出来るシステムこそがおかしいんじゃないかと思います。全くCheck機構が働いていないことになりますよね。彼にとっては順風満帆と云った気分だったのではないでしょうか? でもいつかしっぺ返しがくることを少しは覚悟していた? まあ逮捕されて、勿論権限も剥奪されて、これでただの人以下になってしまうのが、逆に恐ろしい気もします。人間何処でどうなるか分からないものね。
ついこの間もこんなことがありました。診療所に置いてあるカラープリンターがリース期間を終え、昨年再リースを申込、期間を延長しました。私はこの機械の納入の際に、一度再リースをしたら、あとはこの機械を譲り受けると云う約束をして購入を決定しています。ところが、当時のリース会社は倒産しており(と云うとどこのリース会社か分かっちゃいますかね)、引き継いだ会社(これも相当大きな会社です)から再々リースの請求が来ました。なんかもめるのはイヤだったんですが、そのような約束をしている(購入時残念ながらその約束を書面にすることは出来ないが、約束は必ず守るとのことでした、これが私の弱みか?)旨電話で話すと、相方の20代?女性はかなり強気です。「そんな約束をするはずがあり得ません!」(イヤ、したから契約したんだよ)「所有権は当社にあるのをご存じですね!」(だから譲ってくれるって約束をしているんだよ)まあ結局この子の上司に相談すると云うことで電話を切りました。やはり世界に名を馳せる大企業と云う大樹に寄っていると、人間気が大きくなるのでしょうか? あんた個人だったら、レーザーカラーのプリンター買う? 是非彼女の顔を見てみたいって願望に捕らわれました。キチッと仕事をするキャリアウーマンを目指しているんだろうなあ?
なんかこんなことでその日は疲れました。以前、食事時に家族に話しました。男は外に出ると7人の敵がいるんだぞって。私なんか7人どころではないね、きっと。
ちょっと脱線しましたが、このコラムで私が云いたかったこと、それは大きな組織に入り込んだ人間はついつい自分まで大きくなったと勘違いしてしまうこと、権力は人を変えてしまうと云うこと。まあ私は一匹狼? でもとどうを組んで高速道路を突っ走っているから、あまり偉そうなことは云えませんね。「赤信号、みんなで渡れば怖くない。」と共通する部分があるような気がするのは私だけでしょうか?