海と音楽が好き、車とバイクが好き、夜景と絵が好き、そして何よりも遊ぶことが大好き。でも家族(愛犬を含む)と部下を大切にし、仕事もしっかりやる、そんな男のホームページです。ご覧あれ!

HOME > Grumble > 047_Why doctor only?

なんで医者だけ?

 医師と云うのは特殊な仕事だと云われがちです。人の命を預かるから? もちろん、だからこそ特殊な訓練を永年に渡って受け、一人前になるまで時間がかかる(医師は一生勉強と云われるからゴールはない?)のでしょうが、それは突き詰めればどんな職業だって同じこと、通常の会社勤務の人だって自分の専門分野をとことん追い求めればゴールはないはずです。でも時々なんで医者だけが? と思うことがままあります。そんなことを並べてみました。ちょっと口汚い文章になりましたが、これが私の本音。同調してくれる人は医者以外では皆無であることを覚悟の上で、敢えて憎まれ役に廻りました。患者さんの文句も云いたくはありませんが、なあなあで行くと飛んでもない目に遭います。
 

*医者には接待交際費を認めない?

 医業には接待交際費を認めないと云う風評があります。しかしこれは税務署の担当官の考え方、胸先三寸。また各医療機関の顧問税理士の考え方にもよるようです。ある税理士さんが書いた”医師の税務”に関する解説書では、医師、特に開業医では自ら進んで情報を収集しなければならない。だから積極的に人とのつき合いを拡げ、そんな中でも接待交際費を計上して構わないんだと云う心強い記述がありました。また一方で医療法人では年額幾らまでは認めるとされているようです。これも結局担当者次第というところ。税金で飲み食いする官官接待がまかり通る世の中、なんで医者だけだめなの?

*医師優遇税制の撤廃

 唯一医師の側で有利だったこの制度も今や撤廃、ざまあ見ろと云われているのだろうけれど、これは私に云わせれば詐欺、国は詐欺師です。これについては×××に書きました。医療費が20兆円を超えたなんてマスコミはネタにしていますが、これだけ生活レベルの高い日本においてそれに見合った高レベルの医療が施され、世界一の長寿国になるのに(今や長生きすることだけが幸せだとは思われなくなりつつありますが)貢献してきた医療に対して、医療費の絶対値だけで云々されることに非常に憤りを感じます。世界一高いタクシー代、開発途上国に比べて10倍、20倍以上の人件費、公共事業への垂れ流し、まだまだ私には云いたいことがあります。これだけは覚えておいてください。GDPに対する日本の医療費の占める割合は世界の中でなんと23位です。日本の医療は安いんです!!!

*資格証明は後回し、医者にはお金は払わなくて良い?

 もし老人がバスに乗るとき、シルバーパスを持っていなければ当然一般の乗客と同じ料金がかかるでしょう? 次に乗るときに見せてくれれば良いですよとは云わないはずです。でも我々は次で良いですよと云います。そこまでは良いんですよ。私も待ってあげるくらいの器量はありますから。しかしその後持ってこないと云う人が多いんです。電話すると「忙しいから」? そりゃ食い逃げと一緒ですよ! 結局あんまり何回も電話かけるのイヤになって諦めちゃうこともしばしば、1杯500円のラーメンを食い逃げしても無銭飲食で警察が介入するのに、数千円、数万円の医療費を踏み倒してもお咎めなしと云うのはどうして? 私はラーメンが大好きで良くいろいろな店に行きます。最近は前金のところが多くなりました。私の好きな店でかつては前金ではなかった店も、その後前金に変わったところがあります。おそらく支払いでトラブルがあったんだろうなあなどと勝手に想像しましたが。通常の医療行為(特に保険医療)では、前金や予約金をとることはまずありません。交通事故や労災診療は治療終了後、あるいは月末締めで請求します。でもなかなか患者さんが書類を持ってきてくれないことがあります。書類がないと我々は請求できません。もし書類を持ってくる前に診療が終わったら、書類のためだけに来院してくれる患者さんは皆無と云っていいでしょう。そのくせ、見舞金請求の診断書だけは早々に手渡されます。

 しかも保険支払基金も何とかして支払いを減らそうと躍起になっています。以前からよく書いていますが、請求書(レセプト)に不備があるとお金を払ってくれないんです。それもワンチャンス、訂正しても「認められません」の一言、請求書が不備だからと云って金を払わないなんて、こんなことって医者の世界だけでしょう?

*無料のキャンセル料

 当院では胃カメラや特殊な造影検査、手術などは事前に日時、時刻を約束して予約制にしています。その時間に合わせて当然我々は準備をします。胃カメラなんかは結構どたキャンが多いんですよ。ちょっと調子悪いからとか、うっかり朝ご飯を食べちゃったとか。当院では1日に出来る人数が限られているので、予約が混んでくると、後の人は随分先延ばしになってしまうことがあります。あまりにも混む日が続くと木曜の私の休みを潰すこともあるのですが、そんな時に別の日をどたキャンされると泣きたくなります。ホテル予約の当日どたキャン、身体の調子が悪いと云ってもかなりの違約金をとられるはず、私の友人で結婚式3日前に破談になりましたから結婚式は中止になりましたと云う電話を貰ったことがあります。彼は結婚式費用、全額負担ではないでしょうか?

*医療用と名が付けば何でも高い!!!

 医療用と名が付くだけで全ての品物の価格が高くなります。ハサミ、ベッド、棚に始まって、最たるものは”待合室用”と謳った椅子、通常のディスカウントショップで買ったら5千円でもお釣りの来そうなツルツルのビニール張りの椅子(背もたれなし)が5万円、業者になんでこんなに高いの? って聞いても明確な答えはありませんでした。もちろん買い物上手な私はこんなぼったくり商品は買いません。現在当院の待合室用の椅子は応接セット用の合成皮革製のソファが18脚、一見高級そうに見えるんですが、値段を人に云うと「エ~ッ!」と云われるくらい格安、もちろん18脚も買うんだからボリューム・ディスカウントを要求したのは云うまでもありません。この18脚の椅子は7年たった今でも色あせることなく、立派に仕事をしてくれていますよ。手術用のハサミなんてのは高くて、おいそれ切れ味が少々悪くなっても買えません。研ぎ代も結構な値段。医者は金を持っているから吹っかけている? いえいえ、もうあまり余裕はありませんよ。かつてのMacWorldExpoでの話し。非常に高性能なレントゲン・フィルム スキャナー、アメリカ製で当地では60~70万円、代理店を通して日本で買うと何故か240万円、あれ100万ちょっとだったら私間違いなく買っていましたね。飛ぶように売れたはず、最近その代理店の名前をあまり聞かなくなりました。未だ生きている?
 

 これぞGrumbleの極み? いろいろ書いて少しスッキリしました。そう、スッキリするために私はホームページを維持しているようなものなんですから。細かいこと云うとまだまだたくさんあるんですけれど。最近知り合いのドクターからホームページを立ち上げたいと云う相談を時々受けるようになりました。是非ともこんな愚痴を書くページを作ることを提案したいんですが。皆さん割と真面目なホームページを目指しているみたいです。私のような不謹慎?なホームページは初めから考えていないみたい。でも賛同していただけるMailも結構来ているんですよ。特に同業の方からは「もっともだ~。」のお便りが。まだまだGlumbleのページは続きます。「またあいつ、なんかほざいているよ。」と思っていただいて結構ですから、アクセスして下さいね。