石原都政への反旗
周囲国への協調の欠如、福祉の切り捨て、様々な石原都政への不満が報道されています。どうやら各界の著名人も集まって反旗を揚げる動きも出てきたようです。なにさまこの人はタカ派、強引で威圧的な手法はあの笑顔からはほど遠いようなものに思えてなりません。更にこの人の強い武器はその絶大なる人気、何故ここまで、次点に倍以上の差をつけて当選するだけの人気があるのか私も理解出来ません。でもこのままでは戦争が始まる、福祉はなくなる、そして貧富の格差はドンドン拡がる、そんな不安を持たずにはいられません。ある雑誌に石原慎太郎知事について書いてある記事を読みました。”学校で云えば石原慎太郎氏はクラスの代表委員には適格だが、生徒会の委員長には不向きだ”と。首相に押す動きがある中、”北朝鮮に拉致した日本人を返さないのなら宣戦布告する”とした言動を痛烈に批判して出てきた言葉ですが、なるほどなと思いました。
私の持つ印象では、この人は人の心を引っ張ることが非常に巧みです。対談形式で始終テレビに出てきたり、記者会見を逐一放映したり、はたまた”東京摩天楼構想”をぶち上げたり。批判を恐れずに敢えて云うなら、知識人階層の1票も一般大衆(もっと酷く云うなら将来を考えていない、勉強していない人達)の1票も同じ重さです。何かと批判を展開する有識層も少し問題はありますが、後者の方が絶対数が多いことは確か、そんな人達の1票を引き出すのは、有識層の人を理論的に納得させて1票を引き出すのよりよほど手間がかかりませんから。カジノを臨海副都心に作れば楽しめる、その裏で犯罪や利益の争奪戦が繰り広げられること、周囲の風紀が乱れることなどを考える人は、地元に済む人を除いてはあまり多くはないと思います。24時間フレンチのフルコースを食べることが出来る街、確かにそれだけ聞けば魅力的には思えますが、そのデメリットを思い描くとき、自分では想像もつかないようなことが起きる可能性もありそうです。ER構想、大したものです。24時間自分の都合のいい時間に緊急ではなくても診察が受けられ、薬がもらえる、一般の人には非常に受けが良く素晴らしい試みのように見えますが、見込み発進した某病院ではスタッフ不足のためパニック状態になっていると聞き及んでいます。もっとも石原さん曰く「医者なんてものは休日なんかなしで働きゃ良いんだ。」とのことですから、我々はいずれ東京都の医療機械と一緒になるのではないでしょうか? そのかわり医療訴訟については東京都が全面的にバックアップしてくれないと困りますけれどね。
ポスト小泉はこの人? まことしやかにそんなことが囁かれています。タカ派が国のリーダーになるのは怖いことだと思います。今アメリカでもタカ派とされるラムズフェルド氏とチェイニー氏が優勢となり、穏健派であるパウエル氏が劣勢、私はブッシュ大統領をタカ派とは思っていませんが、そんな二人の勢いに乗って戦争を仕掛けるような気配がしてなりません。アメリカには戦争を仕掛けないと行けないような情勢にあるようですが、決して日本はそんなことはないはずです。確かに拉致問題が数人の犠牲者で済んでいるから大きな問題ではないとする官僚の発言は飛んでもないものですが、様々な駆け引きをしながら穏便に事を運ぶにはまだまだ時間がかかるでしょう。残された家族には本当にお気の毒なことではありますが。自分の肉親に例えれば、耐え難い心境であることは良く理解出来ます。東京も日本もまだまだこれから変わっていきます。少なくも住み良い東京に、日本になるにはほど遠い感がありますが、少なくも今の時点では福祉だけは何とかしてほしいと私は考えますが、この人をリーダーに選んでいるうちはドンドン切り捨てていかれる一方だと、半分諦めの境地に立っています。