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どうなる? 介護保険


 過日の新聞に介護保険について不安になるような記事が出ていました。かねてから介護保険については、このホームページで特集を組もうとしていたのですが、詳しく調べれば調べるほど奇々怪々なシステムで、私自身まとまりがつかず、結局ずるずるとここまで来てしまいました。本当に幸せな老後が待っているように云われて期待していた患者さん、ビジネスチャンスと唆されて参入してきた業者、このどちらもが全く違う方向に追いやられ、最近では患者さんに対しては介護保険契約の破棄を促すアナウンス、業者は目論見が外れて、数多く雇ったヘルパー達をどんどんリストラする始末。厚生省を信じてやってきた業者はさぞかし驚いていることでしょう。そんな詐欺みたいな話、我々医師達はもうイヤと云うほど聞かされてきました。だってこれって後の犯罪者が作ったシステムですよ。このまま介護保険は沈没してしまうのでしょうか? さにあらず、解決策はいとも簡単です。当初告知されていた40歳以上の人が払う保険料4000円也を2倍か3倍にすればすぐに解決します。絶対そうなりますよ! これが彼らのやり方です。消費税だってすぐに3%から5%に上がったでしょう。介護保険料と云う名目があれば、消費税より値上げに関して気楽です。間違いなく値上がりしますよ! 金が足りなければ、出費を抑えることなく、収入の部を強引に増やせばいいんです。何てことないですよ。
 当院へ通院中の患者さんでも介護保険のサービスを受けられている人が相当数いらっしゃいます。そのような患者さんにいろいろ介護サービスについて外来でお尋ねするのですが、サービス内容については割と皆さんご満足いただいているようです。当院の周辺には施設が結構多いのですが、数が多いとやはり競争になるのか、皆さん待遇についてはなかなか満足いただいているようです。同じような境遇の友達が出来ることが何よりもメリットだと思うのですが、通所リハビリテーション、デイケア等は結構皆さん喜んでくれています。道路ではかなり頻繁に施設の送迎バスとすれ違うことが多く、リハビリなども積極的にやってくれているようです。先日、長年当院に通院していた患者さんが軽い脳梗塞を起こしたのですが、老人施設にリハビリを頼んだところ、「え~っ、もう始まったの?」と云うくらい迅速に対応してくれました。当院の周辺では未だそのような話は聞いていませんが、新聞報道などによると、結構いいかげんな対応しかしてくれない所があるようですね。また当市には医師会や保健所を始め、訪問看護ステーションが充実しているように思います。そこで働くナース達も見ていると非常に熱心ですね。医師会訪問看護ステーションの話では、順調に実績が伸びてきています。

 しかし財源の方が怪しくなってくると、その先が心配になってきます。やはりナース達が動くのに充分な予算が必要だと思います。このシステムに関してはどうも親方日の丸の方が頼りない感じがしてなりません。私も立場上介護保険に1枚噛んでくる訳ですが。以前報告したWindows マシン。これも介護保険を請求するためのものなのですが、実は私がドジって未だに国民保険中央会と回線で繋がっていないんです。私がパスワードの取得の手続きを上手くしなかったのが原因なので、未だ当院では貰える介護報酬を貰ってません。もうちょっと勉強して、後でまとめてなんて思っていたのですが、実は医師会のある先生から伺ったところ、回線を受け付ける中枢の方も未だ準備が出来ていないんだそうです。伝送は出来ないんですって。コンピューター導入にもだいぶお金を使ったはずですがねえ。やはり先が思いやられます。介護保険の先進国であるドイツでも、財政的にはかなり苦戦を強いられていると聞いています。やはり医師法で定められているのと同様、介護保険に参入してくる業者にも「利潤を追求するな。」と釘を指しておかなければならないのではないでしょうか? そうすると「や~めた。」なんて業者が出てくるかも知れませんね。介護保険を睨んで参入してきた大手2社ともだいぶ苦戦を強いられ、人員削減、ひいては介護サービスの内容についても支障が出てきているようです。そう、人の命は大事だし、病人を扱うってのは難しいことなんですよ。大丈夫ですか? ちょっと心配になってきます。半分Grumbleみたいになってしまいましたが、Columnでした。