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日本の立場

 かつて日本人が世界から嫌われていると云うことを書いたことがあります。この異常な世界情勢の中で、日本がどのような態度をとるか? 世界に先進国が7プラス1ヶ国あり、私個人的には何故か日本だけが責められるような被害妄想を持っているのですが、何故日本人がやり玉に上げられるのか? 何故日本人は嫌われるのかを以前の続きとしてまた考え込んでしまいました。日本人はうんこが臭いからホームステイするのにも嫌われているなんて聞いたことがあります。これもなんか尾ひれがついてこうなったのでは? 経済大国であるが故に責められる? 遠慮深く奥ゆかしいことを美徳とする国民性から責めやすい? いろいろ理由はあると思います。日本人が自分勝手? いえいえ、他に幾らでも身勝手な国はありますよね。人権問題も内政干渉だとか云って独自の考え方をごり押しする国、世界の反対を押し切って核実験を強行する国、みんなそれぞれです。まあ、もっとも核に関しては先着順で、もう手に入れた国が他の国に核実験をするなと云うのもおかしな話だと思うのですが。ある国の戦略司令官が、今回のアフガニスタン攻撃の手法として”限局的に核を使って”なんて真顔で云っていましたが、自国がアメリカの立場だったらそうするんですかね? 恐ろしいことです。アメリカは”核以外のどんな手段を使ってでも”と云っているだけまだ良いのでしょうか?
 しかしホントに今回の戦争は難しそうですね。アフガン人は強く誇り高い民族、映画”ランボー”でもアフガン人とともにロシアと戦うランボーの姿が描かれていました。でもあの映画が封切られてから世の中の情勢が大きく変わりました。今やロシアが味方でアフガンが敵? アフガン人の高官がニュースの中で云っていました。「アメリカに死を、イギリスに死を、日本に死を。」って。エッ? 恨まれる順番、日本って3番目なの? って思っちゃいました。かつて湾岸戦争ではフランス、ドイツも参戦しました。今回はオーストラリアも派兵を実行しています。確かに小泉さんのトーンはアフガン人の恨みを買ってもやむを得ないような印象を持ちますが。そんな中で反対勢力もあり、小泉さんの思い通りに行かないのが現状、与党がリーダーシップを発揮して日本を牽引していますが、今一歩全国民の足並みは揃わない状態、全国民が一致して突き進んでいるアメリカとは格段の差があるのは歴然としています。それではいけないと云いながらも、あまり積極的にアメリカを支援するとテロに巻き込まれると云う考え方、卑怯ではありますが、未だ日本人の頭の中には残っていると思います。お世辞でアメリカが日本は貢献していると云ってもまだまだ中途半端な状態、アメリカがお世辞を云うことによってアフガンの恨みの矛先が日本にも向くようにし向けているようにすら勘ぐってしまいます。そして完全に矛先が日本にも向いてきたら、日本人の中には「だから云わないこっちゃない。」と云う奴が出て来るに決まっています。そう、だから日本人はダメなんですよね。日本もテロの標的になりつつある様子、おかしな話ではありますが、私は電車で通学する子供達にタオルを渡し、カバンの中からすぐ出るように準備し、電車の中で爆発や煙があったら口と鼻をそのタオルで塞いですぐにそこから離れるか、電車の外に出るように話しました。もうそれくらいの準備をして行かなきゃ心配になるほど私個人は危機感を持っています。
 かつてこのホームページでも私は”アメリカは首謀者を特定した証拠を提示せずに戦争を起こしたら大変なことになる。」と書きました。どうやら充分な説得力のある証拠が提示されたようです。野党はそれを公開すべきだと吠えていますが、私は必ずしもそうは思いません。戦略上公開できないこともあるだろうし、選挙で選ばれた我々の代表が充分納得できるものだと認められれば、それは民意を反映していると解釈して良いのではないでしょうか? それが民主政治でしょう。もちろん、提示を受けた我々の代表には充分な責任と判断が要求されることは云うまでもありませんが。野党がそれを俺にも見せろと言い張るのは僭越だと思います。いずれ問題が大きく解決に向かうときに公開されれば良いのではないでしょうか? もう既に戦争終了後の話し合いが持たれている様子、ここには未だ日本は関与していないようですが、それは日本がまだ中途半端な立場でしかないから? 確たる理念を持たず、強大なアメリカの力の下でぬくぬくとイソップのコウモリのような態度をとっているからに他なりません。結局恨みを買うだけ貧乏くじ? 多くの人間が勝手に自分の意見を貫き通そうとし、血気盛んな人間と及び腰の人間とがうまくかみ合わず、確たる日本独自の理念を持たぬままただ廻りの雰囲気に泳がされているクラゲ国家日本。やはり世界から嫌われてもやむを得ないような気になってしまいます。世界の反対を押し切ってでも核実験を強行しても、結局経済支援はしてもらえる? 日本が今のような曖昧な立場をずるずると歩くだけであるならば、日本単独の危機が訪れた時には、世界の他の国々は誰も助けてくれないのではないでしょうか? たかだかアジアの国土の小さな国が消滅したって、”うんこの臭い奴らがかつてはあそこにいた”程度の話で終わってしまうのではないでしょうか?
 今「これは戦争だ」と云う単行本で、多くのジャーナリストや知識人が書いているこの同時多発テロに対する論評集を読んでいますが、確かに初めて知ること、こんな風に考えるんだ? と驚かされることが結構あります。まあ、それぞれが違う意見で、ではそれをまとめて一つの対策になんてことは出来ませんが、これを機会に日本の政治家達もじっくり考えて、泥縄ではない日本の主張、立場を表明していって欲しいと思います。確かに難しい問題、憲法を改正するか否かまで議論すると泥沼のようですが、誰かがイニシアチブを取って日本全体を牽引していってくれるような人が現れることを望みます。決して個人の利権に捕らわれないような人にね。