海と音楽が好き、車とバイクが好き、夜景と絵が好き、そして何よりも遊ぶことが大好き。でも家族(愛犬を含む)と部下を大切にし、仕事もしっかりやる、そんな男のホームページです。ご覧あれ!

HOME > Column > 096_Fegenjikkou

不言実行と有言不実行

 昔から”あいつは口だけだよ”とよく云います。調子よく良いことだけ云って中身が伴わない奴、よくいますね。最近私のところにもメールで(クラブの女性)そんなことを話題にしていた人がいました。私自身は有言実行する自信がないので、あえて事前にあれこれ云わないことにしています。不言実行、これこそが一番の美徳ではないか? そう考えています。
 以前行きつけの店でいつも指名する女の子から ”今度の先生の誕生日に○○を買ってくるから楽しみにしていてね”と云われ、別に大いなる期待していた訳でもないのですが何事もなく私の誕生日は過ぎ、また別の機会にその子がまた”△△を”なんて云いだしたので、皮肉も込めて”ところでボクの誕生日の件はどうなった?”と云ってやりました。ぐうの音も出ない彼女に”だからさ、○○を買ってくるなんて云わなきゃ良いんだよ。いきなり渡されりゃビックリすると同時に嬉しいものじゃん。予告することでそのビックリする喜びが失せるわけだから、前もって云ってしまうのは得策じゃないぜ”と教えてやりました。その後私の誕生日にはいきなりプレゼントが届くようになりました。何々をしてあげると予告するのは云った本人においては満足なり、時に優越感に浸れるものです。その代わりそれを実行する重い責任を背負い込むことになるわけですから、期間が長ければそれを記憶しておかなければならない辛さがありますし、時に不安定な人間関係は時間が経つとそんなプレゼントをするのが億劫であったり、出費としてきつくなったりすることもあるわけですから。
 私には有言不実行の被害がまだまだたくさんあります。実は私の愛牛も新車で納車した当時、フロントガラスに傷があり、担当者が”これはすぐにクレーム処理で交換させますから”とのことでしたが、既に丸2年経過してそのことは話題にも上がりません。もっともその傷自身大したことはないので私は気にしていなかったのですが、ガラスを交換することが他のいろいろな不都合を引き起こすので、パーツだけもらってあとはそれを予備用に保管しておいた方が良いと複数の友人からアドバイスを受け、その旨担当者に云ってあったのですが。恐らく今頃其の話を蒸し返しても、憶えてすらいないのではないかと諦めの境地に立っています。
 だからこそある程度の金額の支払いを伴うような契約には口うるさい契約書がついて廻るわけです。逆に契約書なり取扱説明書に盛り込まれる内容たるや膨大な量になってしまう訳です。生命保険の契約のしおりなんざ到底読む気になりません。恐らくこちらが保険金を請求したときには保険会社の方はひっちゃ気になって除外事例をその契約書の中から探すと云うことになるのでしょう。だけど口約束なんてのも本当に宛になりません。私の診療所改築時の約束なんて正に詐欺まがいの内容でしたし、個人的にも酷い裏切られかたをして数百万に及ぶ損をしたこともあります。当然そんな会社や個人とはつき合いもなくなるし、次回から同じようなケースがあると本当に慎重になるものです。だから騙された回数が多いほど人は慎重に、そして賢くなる? 友人同士でもそんなところに非常に神経質になっている奴には、”ああ、昔痛い目を見たんだな?”と勘ぐってしまうことすらあります。医者仲間やツーリング仲間の中でも、”もうあいつは誰も相手にしないよ”なんて話がよくあります。もちろん私自信も痛い目を見させられた相手とはつき合おうとはしませんが。