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職員募集の心得

 当院では看護師のやむない退職に伴い募集広告を出し、新たにまた当院で働いてくれるスタッフが加わりました。苦しい医療財政とともに、そんな人員確保も経営者として頭痛の種になります。いつも募集広告を出すに当たりいろいろ悩むわけですが、私なりにそんな新規雇い入れの際の基準もあり、そんな中で一段落したところ、親友からどうやってスタッフを確保するのかと云う質問を受けたので、今回のようなコラムを書くことにしました。”職員募集の心得”と題していますが、むしろ私に雇われる側の”就職応募の心得”と云う内容になりますが。
 やはり面接の際にキチッとスーツを着て覚悟をしてやってくる人と、GパンにTシャツ、買い物かごを持ってお気軽に買い物のついで? とも思えるような格好でやってくる人とは当然こちらの印象も違ってきます。今当院で頑張ってやってくれている人はキチンとした身なりで面接に臨んできました。当然のことではないでしょうか? 相手に好印象を持たせるための努力を惜しめば、それは当然結果に跳ね返ってきてしかるべきです。面接の際に女性に堂々と足を組まれればそれは良い印象を持つはずがありません。云ってみれば面接は試験、一流企業の面接にGパンで行く人はまずいないでしょう(Gパンで行って個性を出そうと勘違いした大学生が一流企業に蹴られたと云う話は聞き及んでいますが)。
 かなり前に当院へ面接に来て、結局お断りした二人組から後に電話がかかり、渡した履歴書を返せと云う人がいました。私がその履歴書に面接の際に約束したことや、むこうが提示してきた条件などを面接の場で書き込んでいたので、こちらの責任で裁断処分することを約束し、返却は断りましたが、後々落ち着いて考えてみれば不採用だったから提出したものを返せと云われるだけ、やはり当院のような小さな診療所がなめられているんだなぁと考えたことがありました。受験や大きな企業の就職試験で不合格、不採用になったからと云って提出物の返却を求める人なんているでしょうか? それなら私は大学受験に際して、10数通の提出物を返してもらわなくてはなりません。
 看護師の募集に際しては、結婚して仕事から遠ざかっていたことを懸念する人も散見しますが、それは当院のやり方に慣れてくれれば済むこと、最初の二ヶ月は使い物にならないことを覚悟している旨、新規に採用した人達全てに云っています。むしろ前の職場はこうだったと云々される方がよほどこちらとしてはやりにくいものです。以前けつをまくって辞めていった看護師にも、尿検査についてこうすれば良いじゃないか? なんて云われたことがありますが、私が10数年かかって確立してきた今のやり方、それをたかだか就業して2~3週間目の新人にとやかく云われる筋合いはありません。もちろんスタッフの意見は採り入れるつもりはありますが、他の先輩看護師が10年も同じやり方でやってきているのに何様のつもりか? と憤慨したことがあります。
 更にかつて開業している私の友人医師の診療所のスタッフ2人があまりにも横柄なので、その友人に文句を云ったことがあります。薄々彼はそのスタッフ達が自分の仕事に関して如何に足を引っ張っているかを感じていたようですが、親友からギャッと云われたことで決心がついたようでした。ある時突然二人は辞めさせて、新規にまた雇ったよと云われたことがありました。そうですよ、診療方針に対して免許も持たないド素人が、いくら永年勤めてきたからって口を挟んで良いはずがありません。ましてや患者である私に聞こえる処で。
 最近何人か開業する友人や後輩がいましたが、彼等には新規に開業するに当たって何よりも大事なのが設備でもなく広告でもなく、スタッフの教育であることを説きました。特に新規に開業を始めた時が肝心、そこで離陸しそこなうとずっと後遺症を引きずることになりますから。当院もお客様あっての診療所、スタッフ一同”またおいで下さいませ”と云う気持ちで日々の診療に当たっています。みんな良くやってくれますよ。