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Viva! iPod!

 毎週買って読んでいるNewsweek日本語版、8月のある日、ふと駅の売店でその表紙を見ると見慣れた顔に見慣れた機械、ありゃ? 何とスティーブ・ジョブスとiPodがでかでかと表紙に出ていました。見出しはiPodゆえに我在り、「我思う、故に我在り」のもじりでしょうが、何故自分の存在をそこまで疑わなければならないのか? と思い、高校時代の倫理社会の授業以来嫌いな言葉)ではありましたが、これなしでは生きられない? まぁそんなことはないでしょうけれど、私も普段から愛用するこの機械の記事を興味を持って読んでみました。 
 この記事にはニューヨークの1ブロックを歩くと必ず一人は白いイヤホンをしている人とすれ違うこと、アスレチックジムのウォーキングマシンに乗っている人は全て、そして大学のキャンパスの中では3人に2人が白いイヤホンをしていると述べられています。そして大学教授がその白いイヤホンをしていると学生の中に巧くとけ込めるとか。21世紀のウォークマンとしての地位を確立していると書かれていましたし、21世紀のウォークマンとして認知されたことをApple社のCEOスティーブ・ジョブスが何より喜んだとのことでした。確かに一度は自らApple社へ招致したマーケティングの神様、ジョン・スカリーに追い出され、そしてジョン・スカリーの失脚とともに復帰した現在のApple社CEOはiMacをHitさせ、そして今度は文化とも云われるiPodを世に輩出させ、人の心を掴む才能には長けているように感じます。iPodよりも先に同じような機械が存在しましたが、それがHitせずにiPodがこれくらいの勢いで広まったのは膨大な容量を得たことと、その誰もが好きになるデザイン故との批評があありました。そこには単に容量を大きくするだけではなく、自分の好きな曲を全部持ち歩くと云う確たるコンセプトがあったからこそと私は分析しますが。

注)
 私が「我思う、故に我在り」と云う言葉が嫌いな理由~あれは忘れもしない高校時代、倫理社会の中間試験で「我思う、故に我在り」をラテン語? で記し、これはどう意味か? と云う問題が出ました。私はその文章を他の意味の文章と勘違いして、参考書(恐らくは他の同級生はそんな参考書を読んでいない、ましてやこの出題をした先公も)から丸暗記した他の文章の解釈文をそのまま試験に書き込んでしまいました。答案返却の時、「こんな馬鹿な解答をした奴がいる。」とその先公はわざわざ私の解答をメモに写して読み上げましたが、まさか私の名前までは公表するとは思いませんでした。そこだけ0点にしてくれりゃ良いものを、いきなり「Tak!」と名前を呼ばれクラス中の笑いものにされました。しかし!! この先公がもっと勉強しているなら私の書いた解答が他の著名人の名言だったことを悟るはず、先公自身が勉強していないものだから、私が他の生徒より余分に勉強したことを理解出来ないのです。あんたこそもっと勉強しろよ! そもそもそんな人間の思考を引っ張り出さなくても、人間がこの世に初めっから存在するのは当たり前だろ!! アホか!!!

 根っからのMac派の私は当然iPodも持っています。現在3台目、初めてiPodが世に出てから比較的早く手に入れ、その後しばし新製品の誕生を見守っていました。当初は5GBの容量の初期型を購入し、ほどなく倍の容量を持つものが出ました。しかしコンピューターの世界では後になって高性能の新製品がより安価に出てくるのは常、10GBのものには飛びつかずじっとこらえましたが、やがて20GB(通常の曲が5000曲入る)の容量のNew iPodが出たときはこれを購入しました。そしてそれからだいぶ時間が経過し、より薄い40GBの更なる新製品が出ました。これには様々なアクセサリーがサードパーティから出ており、特にハードディスクに録音できるのが何とも魅力的に感じました。結局銀座のアップルストアで一番新しいものを購入(これで私は10000曲を持ち歩くことが可能に、そして車の中でこのiPodがオーディオのソースとして活用できるように改造してもらいました)、バッテリー駆動時間が4時間くらいと短いなぁと思っていたら、またほどなくしてバッテリー駆動時間が12時間と云うニューモデルが出てきました。しかし未だにこれは購入に至っておりません。やはりソフトと違ってハードをVersion Upするのはなかなかきつい。もうしばらく様子見です。現在のiPodは私の持つ1世代前のものに比べ1mm薄いんだそうです。しかもバッテリーを長持ちさせるようにしたのはバッテリーを大容量に変えたのではなく、省エネの技術の賜物なんだそうです。

 過日別に購入しなければならないものがあって新宿の量販店に行ったとき、フラッとAppleの売場に足を伸ばしてみました。新製品のiPodは駆動時間が私のものより長いだけ、操作性も少し変わったようですが、これに関しては今現在の私のマシンと大きな差はありません。まぁ手にとっては見ましたが、私がiPodの音楽に4時間以上のめりこむことはあまりない、しかも単3電池で駆動するバッテリーパックを買ったのでそれほど大きなハンデには感じていません。もう一つ次の世代になるまで待ちます。はたまた今度は更にコンパクト化するのか? 或いは防水仕様? カラーバリエーションが増える? ディスプレイがカラーになる? いろいろ考えられますが、今はとりあえず平静でいられます。
 一方iPod mini、更にコンパクトになり、シャツの胸ポケットに楽々入るサイズ、魅力的ではありますが、何ぶん入れられる曲数が少ない、ちょっと私には手に入れる気にさせられませんが、こちらの製品は品切れで代済予約で待つ状態とのこと、これからどんどん普及していくような気がしています。iPodを持っている人ですらまた新たにiPod miniを購入することが多々あるのだそうです。

 しかし私の生活に溶け込んでいるこの画期的なマシン、少し懸念があります。iPodが世に出てきたのは音楽の配信がアナログからデジタルに変わり、つまりレコードやカセットテープからCDやMD、InterNetを介して手に入れるようになったコンピューターのデジタルの世界とたまたま同期したからに他なりません。ハードディスクにソフトをコピーして使うのと同様、媒体を購入した者のみがそれを楽しむべきでしょう。ところが人から借りたCDでもiPodに取り込むことが出来、CDを買う必要はないと考える輩が必ず出てくるでしょう。そしてそんな知的所有権の侵害が拡大し、音楽業界の利益に目に見える減少が生じた時、音楽を配信する側はこの録音して使う機械を目の仇にすると思います。正直なところ現在品切れになるほど売りに売れている機械は案外短命に終わるような気がしているのは私だけでしょうか? Microsoft社をはじめ、他のメーカー、企業がドンドン参入してくるようではありますが、ユーザーが多くなるほど首が締まってくるような気がしてなりません。